公開日:2017/06/15 

空腹時にコーヒーを飲むのは危険かも!飲む時間や量にも要注意

多くの方に愛されているコーヒー、でもコーヒーを飲んで気分が悪くなることもあるって知っていますか。特に空腹時のコーヒーには要注意です。コーヒーを飲むメリットやデメリット、おすすめの摂取量などをご紹介します。

空腹時にコーヒーがNGなのはなぜ?

コーヒーに含まれるカフェインが原因

コーヒーには、胃液を分泌させて消化を助ける「カフェイン」が含まれています。そのため、食後にコーヒーを飲むのはいいのですが、胃に食物が入っていない時に飲むと、カフェインで胃液が分泌されて胃酸過多となり、胃壁が荒れて胃痛や吐き気を感じることもあるのです。

また、空腹時に大量のカフェインを摂取すると、まれに急性カフェイン中毒になるといわれています。手の震えや、しびれ、動悸やめまいが起こるのは中毒によるものです。

中毒症状は、1日に250mg以上のカフェインを摂取した時に起こる可能性があります。インスタントコーヒー1杯(150ml)あたりのカフェイン量は約70mgなので、4杯以上飲む時は気をつけましょう。

カフェインを含むのはコーヒーだけじゃない

カフェインが含まれているのはコーヒーだけではありません。緑茶や紅茶などにも含まれています。

カフェインの含有量は、ほうじ茶やウーロン茶が約20mg、紅茶が約30mgで、ドリップしたコーヒーは、約50mgから100mgです。また、意外にも玉露は約160mgと、コーヒーよりカフェインの含有量が多くなっています。

空腹時にコーヒーを飲むならミルクをたっぷり入れたカフェオレにしたり、食べ物をとりながら飲んだりすると良いでしょう。玉露は食後に飲むようにして、あまり飲み過ぎず、就寝前は控えることをおすすすめします。

カフェインが身体に及ぼす影響は?

カフェインには脂肪燃焼効果や利尿作用があり、胃液を分泌させて消化を助けます。そのほか、血管を収縮する作用もあるので頭痛を一時的にやわらげてくれるそうです。

また、神経を興奮させてすっきりさせる覚せい作用があります。カフェインが入っている飲み物を飲むと眠気が覚めたり、疲れが一時的にとれたようになるのはこの作用のおかげです。しかし、そのために眠れなくなったり、自律神経のバランスを崩すこともあります。

カフェインは常用すると軽い依存症のようになりますが、とりすぎなければ大きな障害が出ることはありません。安全な摂取量は体格や体重により異なり、体重が多い方が一般的には許容量は多いようです。

コーヒーにはメリットもいっぱい!

コーヒーでダイエット?便秘解消や美肌にも

コーヒーにはカフェインの他に「クロロゲン酸」というポリフェノールが含まれています。このカフェインとクロロゲン酸が、脂肪を分解して燃焼させる効果が期待できるのです。

運動する20~30分前にコーヒーを飲むと、より脂肪の燃焼にアプローチできます。食後に飲むことで満腹感を得られやすく、ブラックコーヒーにすればカロリーも気にせず飲めるので、ダイエット中にもおすすめです。

カフェインは胃液の分泌を促すため、胃や腸の動きが活発になり、便秘解消効果も期待できます。また、コーヒーには抗酸化物質が含まれているため、肌の老化まで防ぐといわれているのです。

眠気覚ましと集中力を高める効果も期待できる

コーヒーの代表的な効果は眠気を覚ましたり、集中力を高めるというものです。人間は脳にあるアデノシンとアデノシン受容体が合体することで疲れを感じるといわれています。

コーヒーを飲むと、カフェインがアデノシンの代わりにアデノシン受容体と合体し、アデノシンとアデノシン受容体の合体を阻害するため、疲れを感じにくくなります。

カフェインは中枢神経を興奮させる作用もあるので、脳が活性化されたようにすっきりとしたり、集中力が高まったりします。しかし、この効果は一時的なもの。2時間ほどで効果が薄らぐそうです。

また、コーヒーの香りにはイライラを抑え、リラックスする効果も期待できます。仕事や勉強の合間にコーヒーを淹れると、香りがほっとさせてくれます。リラックスしたいときは温かいコーヒーがおすすめです。

病気の予防や二日酔いにもいい?

現在の研究ではコーヒーがさまざまな病気の予防やリスクを低下させる作用があるとわかってきました。特に挙げられるのが脳卒中や糖尿病の予防効果です。毎日適量のコーヒーを飲む人は脳卒中の発生リスクを約11~20%、糖尿病のリスクを約30~50%低下させるそうです。

その他にも肝機能を向上させ、脂肪肝を防いだり、ウイルスに作用し肝炎や肝臓がんにかかるリスクも減らしたりすることが期待できます。大腸がんや口腔がんなど他のがんへの効果や動脈硬化、心臓病のリスクを減らす結果も出ています。

また、コーヒーを飲むことで二日酔いから早く復活できるともいわれています。それは利尿作用により二日酔いのもとであるアセトアルデヒドを体外へ排出し、血行促進作用が血流を良くすることで二日酔いからの回復を助ける働きをするからです。

コーヒーのデメリットとおすすめの摂取方法

むくみや肥満、貧血になる恐れもある

コーヒーは脂肪燃焼効果をアップさせ、ダイエット効果が期待できますが、飲みすぎると利尿作用によりカリウムが排出されてナトリウムが体内に残り、水分や脂肪をため込みやすくなるそうです。

その上、カフェインの過剰摂取はコルチゾールというホルモン分泌を促進させます。コルチゾールにはエネルギーを蓄えようとする作用があるので、糖質を必要以上に摂取して肥満につながる恐れもあるのです。

また、カフェインにはタンニンが含まれています。タンニンは鉄分の吸収を妨げる作用があるため、コーヒーの摂取により鉄分をうまく代謝できずに貧血になることも。貧血予防や貧血の治療で鉄分を補給している際には、コーヒーを控えるようにした方がいいようです。

身体を冷やし、肌荒れや口臭の原因にも

コーヒーのカフェインは身体を冷やす作用もあります。利尿作用が働きすぎるとかえって水分をため込んでしまい、それが身体の冷えにつながるのです。コーヒーに含まれる抗酸化物質により美肌効果は期待できますが、過剰摂取は肌荒れを引き起こすことも。

カフェインは中枢神経を刺激し、交感神経を興奮させるので、自律神経のバランスが崩れます。すると、ホルモンバランスも崩れるのでニキビができやすくなったり、肌が荒れたりするのです。

また、口臭の原因になることもあります。コーヒーに含まれるポリフェノールで、口の中が酸性に傾くと唾液の分泌が少なくなります。すると、コーヒーの粒子や汚れなどが舌に長時間付着したままとなり、雑菌が繁殖しやすくなるのです。

1日3杯程度とし、飲みすぎないように

コーヒーには病気予防やダイエット、眠気覚ましなど多くのメリットがあります。メリットの中にはデメリットと表裏一体のものもあるため、適量の摂取が重要です。メリットを求めるあまりコーヒーをたくさん飲むと、カフェインの過剰摂取となり、デメリットがメリットを上回ってしまいます。

コーヒーと上手に付き合うには1日3杯までとするのがよさそうです。コーヒーをもっと飲みたい!という場合はカフェインレスのコーヒーを選んだり、カフェオレにするなどカフェインをとりすぎない工夫も必要になります。

コーヒーは空腹時と飲みすぎに要注意

コーヒーは、空腹時に飲むと胃を刺激するため避けた方がいいようです。しかし、メリットもあります。

  • 脂肪燃焼効果
  • がんや脳卒中、心筋梗塞のリスクを下げる
  • 眠気を覚まし、脳を活性化させる

飲みすぎるとカフェインの過剰摂取となるため1日に3杯までとし、食後に飲むことをおすすめします。

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