公開日:2017/05/26 

乾燥肌は食べ物で改善できる?食生活を見直して内側からケアしよう

女性に多い肌の悩みといえば、『肌の乾燥』です。肌の乾燥は、化粧品以外に、食生活を正すことでも改善できます。

積極的に摂りたい食べ物や避けたい食べ物、そのほか注意すべき点など、乾燥肌について詳しく解説します。

乾燥肌は食べ物に気を付けると改善できる?

乾燥肌対策と言えば、化粧品で行うのが一般的でしょう。食べ物から改善する場合は、どのように行えばよいのでしょうか?

乾燥肌になる原因や、乾燥肌の人がなりやすい肌トラブルなどを見てみましょう。

乾燥肌とはどういう状態か

人の健康な肌の水分量は20~30%と言われており、この状態であれば肌は乾燥せず、潤いを保っています。

肌の保湿の3大要素は、『表皮の皮脂や皮脂膜』『角質細胞間脂質(セラミドなどの脂質)』『角層の細胞内のNMF(天然保湿因子)』です。この3つがバランスを保ち、健康な肌を維持しています。

肌が健康な状態の時は、紫外線や汚れた空気などによる外部刺激や、花粉などのアレルゲンなどから、肌を守るバリア機能が正常に働いています。また、古い角質が剥がれ落ち、新しい肌へと生まれ変わるターンオーバーも行われます。

しかし、肌を保湿する3大要素のバランスが崩れると、肌のバリア機能は弱まり、ターンオーバーも乱れてしまうのです。潤いを保てなくなった肌の水分量は20%以下となり、肌は乾燥へ傾きます。

この状態が続くと、ドライスキンと言われる『乾燥肌』となってしまうのです。バリア機能が低下した肌は、外部からの、ちょっとした刺激にも反応してしまい、これが乾燥肌のトラブルとなってしまいます。

乾燥肌になる原因は?

乾燥肌になる原因は、さまざまな要因が挙げられます。『肌質や加齢』『生活習慣の乱れ』『ホルモンバランスの乱れ』『皮膚疾患』『間違ったスキンケア』などです。

外部からの要因としては、『空気の乾燥』『急激な温度・湿度変化』『紫外線による影響』『花粉などのアレルギー源』『大気汚染(PM2.5)』などが挙げられます。

さまざまな要因が絡み合い、肌の保湿の3大要素『皮脂膜』『角質細胞間脂質』『NMF(天然保湿因子)』を減少させたり、バランスを崩させたりしているのです。

乾燥肌の人はこんな肌トラブルが起きやすい

乾燥肌の人は、さまざまな肌トラブルを起こしやくなります。最も多いのが、『肌荒れ』や『かゆみ』です。また、『蕁麻疹』や『発赤』が見られる人もいます。

これらの肌トラブルは、肌の乾燥が進むことにより、バリア機能の低下した肌が、外部からの刺激を受けやすくなっているために起こります。このような肌トラブルが悪化すると、『敏感肌』や『インナードライ肌』にも発展してしまうのです。

肌の表面の潤いがなくなり、白く粉を吹いたように見えるのは『鱗屑(りんせつ)』で、痛みはありませんが、目立ちます。原因は、乾燥により角質層の結びつきが脆くなるためです。

『角質肥厚(かくしつひこう)』は、乾燥肌により、肌のターンオーバーが正常に行われず、角質が厚くなってしまった状態を言います。

『にきび』も乾燥肌の人が起きやすい肌トラブルです。水分が不足している肌は柔軟性を失い、毛穴も固くて狭くなっています。すると、ほんの少しの皮脂やメイク汚れでも、詰まりやすくなり、にきびができる原因となるのです。

また、敏感肌の人は『くすみ』や『しわ』『シミ』『毛穴の開き』が目立ちやすい傾向があります。

乾燥肌とさよなら!食べ物で改善する方法

乾燥肌を食べ物で改善する、具体的な方法にはどういったものがあるのでしょうか?

乾燥肌の改善に必要な栄養素と食品

乾燥肌の改善に必要な、栄養素や食品を紹介します。

良質なたんぱく質とビタミンをバランスよく

乾燥肌に良い成分は、肉や魚に含まれる『たんぱく質』や『ビタミン』『ミネラル』です。ビタミンは、特に『ビタミンA/β-カロテン』『ビタミンC』『ビタミンE』が、乾燥肌には有効です。

しかし、ただ乾燥肌に有効な成分を取るだけでは、大きな効果は得られません。魚や肉などのタンパク質だけではなく、野菜や炭水化物などもバランスよく摂ることが大切です。

積極的に摂りたい食べ物

乾燥肌の改善に積極的に摂りたい食べ物は、まず、たんぱく質を多く含む食材です。『卵』や『手羽元』『手羽先』『豚もも肉』や『納豆』などが挙げられます。これらの食材が含んでいる、ビタミンやコラーゲン、イソフラボンなども、乾燥肌に有効な成分です。

『マグロの赤身』や『いわし』『アジ』『さば』には、たんぱく質の他に、DHA・EPAといった不飽和脂肪酸なども豊富に含まれています。

森のバターとも言われ、女性が好きな食材の1つである『アボガド』も、乾燥肌の改善に良い食材です。アボカドには、ビタミンEやビタミンC・β-カロテンなどが含まれ、高い栄養価を持っています。

緑のピーマンに比べ、ビタミンCが豊富なパプリカ(赤・黄・オレンジ)や、食物繊維やビタミン類を多く含むモロヘイヤも、乾燥肌の人におすすめしたい食材です。

乾燥肌を改善したいなら避けたい食べ物

それでは次に、乾燥肌の改善を考えるなら、避けたい食材を見てみましょう。

添加物が多いファーストフード

忙しい時に便利な『ファーストフード』は、肌の乾燥を改善するためには、避けたい食べ物です。ファーストフードに多く含まれる炭水化物や添加物は、多く摂ると肌の乾燥を招く原因となります。

体を動かすエネルギー源として、炭水化物は必要な栄養素ですが、肌の乾燥を防ぐためには、摂りすぎないようにしましょう。

糖分と脂肪分が多いお菓子

チョコレートやクッキーなど、甘いものが大好きという女性は多いですが、お菓子も、肌の乾燥を防ぐためには避けたい食べ物です。

お菓子には『糖』や『脂肪』が多く含まれ、摂りすぎにより、肌の糖化や老化を進める可能性があります。つい甘いものを食べ過ぎてしまうという人は、少しずつ食べる量を減らしたり、1日1個までに決めたり、工夫をしましょう。

冷菓や生野菜などの体を冷やす食べ物

ビタミンを多く含むサラダは、美容や健康に良いと、積極的に食べている人も多いと思いますが、生野菜など、からだを冷やす食べ物は、多く食べると血行が悪くなり、乾燥肌を招く原因となります。

生野菜以外にも、アイスクリームなどの、冷たいお菓子も同様です。なるべく控えるようにし、野菜を摂る場合も、温野菜にするなどして食べてみましょう。

乾燥肌改善のためには、食べ物以外にも注意

乾燥肌の改善のために、食べ物以外でも注意すべきことがあります。これらにも気をつけることで、より乾燥肌の改善へと近づけましょう。

正しいスキンケアできてる?

間違ったスキンケアも、乾燥肌を進める要因となります。まず『洗顔』する際は、肌に必要な油分まで取り去ってしまう熱いお湯は避け、ぬるま湯で洗いましょう。

洗顔料も必ず使用するようにしましょう。ぬるま湯だけでは、肌を刺激する古くなった皮脂や汚れが残ったままになってしまうからです。肌にやさしい弱酸性や低刺激の洗顔料で泡立て、優しくしっかり洗うのがポイントです。

洗顔後は、肌に摩擦を与えないよう、優しくタオルで拭きましょう。

化粧水は、保湿効果の高いセラミド配合のものがおすすめです。セラミドは肌の水分を抱え込む働きをするので、肌の水分を保つ効果が高くなります。

化粧水は、手でつける方が有効です。手で直接つけることで、化粧水をたっぷりと肌に与えることができます。手の平に化粧水をのせ、力を入れずに、薬指を中心に優しく動かしましょう。

入浴方法や室内環境を整えることも大事

乾燥肌の人がお風呂に入る時、お湯の温度は40℃前後がおすすめです。適度にからだも温まる上、代謝能力がアップします。発汗が促されると、肌表面の皮脂と混じり皮脂膜が作られ、これが乾燥肌には効果的なスキンケアです。

長時間の入浴は、逆に肌を乾燥させてしまうので、10分程度を目安にしましょう。からだを洗うときは、ボディタオルではなく、刺激の少ない手で洗うようにし、入浴後はすぐに保湿ケアすることが大切です。

室内環境を整えることも、乾燥肌対策には有効です。夏の冷房や冬の暖房も、肌の水分を奪い乾燥肌の原因となります。温度を着るもので調整し、空調をなるべく使用しないようにする、または使う場合は、クリームなどで保湿をこまめにするなど、対策を行いましょう。

乾燥肌改善のために、食べ物から見直してみよう

女性を悩ます乾燥肌は、食べ物からでも改善できます。肌を乾燥しやすくする食べ物は避け、乾燥肌に効果的な食べ物を、日々の食生活に積極的に摂りいれてみましょう。

化粧品だけの乾燥肌対策よりも、高い効果が期待できるでしょう。

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