公開日:2017/06/26 

危険な「こだわり残業」を削減する3つの方法とは?

残業が長時間化する原因は、職場環境や人間関係だけではありません。仕事の細部にこだわるあまり残業になってしまう「こだわり残業」が少なくありません。こちらでは、こだわり残業になりやすい人のポイントや、こだわり残業を削減する方法をご説明します。

要削減!「こだわり残業」とは?

そもそも「こだわり残業」とは?

できることなら積極的に削減していきたい残業時間。望んで残業してるつもりはないのに、ついつい仕事に熱が入ってしまい残業時間が伸びてしまうこともありますよね。また、仕事量が多く、残業しなければ仕事が追い付かない状況の人もいることでしょう。

しかし、これらのケース、実は「こだわり残業」に当てはまるかもしれません。こだわり残業とは、仕事の細部まで気になってしまい、時間をかけ過ぎることから残業になってしまうケースを指します。

真面目な人や几帳面な人の場合、こだわり残業が慢性化した「こだわり残業症」になっているおそれもあるのです。「自分には当てはまらない」と決めつけず、ぜひ、こだわり残業について理解を深めましょう。

仕事が終わらないのは「こだわり」のせい?

仕事が就業時間中に終わらず、残業になる要因にはさまざまなものがあります。労働環境や取引先の都合、上司との関係性など、自分にはどうすることもできない理由から残業しているケースが少なくないでしょう。

その一方で、プレゼンの準備や資料の整理など、時間をかければかけるほどクオリティが上がっていく業務に関しては、切り上げどころを見極めるのが難しいもの。

また、差し込みで入った仕事を「今日中にやってしまおう」と、就業時間後に着手してしまうことはないでしょうか。このように、自分から残業時間を伸ばしているケースが少なくありません。残業が慢性化している人は、自分の「こだわり」を意識することが必要かもしれません。

こだわり残業の危険性と削減すべき理由

周りの目を気にするあまり残業してしまう「お付き合い残業」や、仕事のノウハウ不足で残業になってしまうケースなど、その他の残業であっても、できるだけ避けたいものです。これらの残業は一定の時間が過ぎれば退社できたり、スキルの向上によって緩和できる可能性があります。

一方、自発的に残業時間を伸ばしてしまうこだわり残業の場合、自分で対策しなければ解決しにくいのがポイントです。深夜までの残業によって心も体も疲れがちになり、さまざまな不調をもたらすおそれがあります。

また、近年では残業時間の圧縮化が多くの企業で課題となっています。こだわり残業によって、自分の評価ダウンにつながることも心配ですね。

「残業」との付き合い方、あなたは大丈夫?

こだわり残業に陥りやすいケースとは

真面目な人ほど陥りやすい、こだわり残業ですが、その性格が仕事上では裏目に出ているのかもしれません。こだわり残業をする人ににありがちな性格や状況として、次のようなものが挙げられます。

  • 仕事に対する美意識、プライドが高い

仕事に対する美意識が高い人は、「最低限はこれくらいやらなければ」、「このレベルでは提出できない」などの思い込みから、細部にこだわってしまいがちです。しかし、客観的にみると高いレベルを求めすぎな場合もあるでしょう。

  • 仕事は丁寧にやることが重要だと思っている

仕事によっては「質」よりもスピーディーな対応や効率性が重視されるものもあります。仕事の依頼主がどんなものを求めているか察せず、時間をかけて良いものを出すことが一番だ、と思っている人は要注意です。

当てはまったら危険!チェックポイント

あなたは「こだわり残業」に当てはまるでしょうか?こだわり残業のチェックポイントをご紹介します。

(1)資料作成では、色使いやフォントなどに気を遣っている

分かりやすくするために図や表を挿入したり、抜けどころがないか徹底的に情報収集したりと、資料作りに余念がない人はこだわり過ぎかもしれません。

(2)上司や取引先が感心するような資料を作りたいと思っている

競合他社とのコンペ資料など、読む相手を感心させたいシーンもあります。一方で、資料が実はあまり重要でない場合も少なくないですよね。

(3)クオリティを高めるためには時間を惜しまないほうだ

デザイナーやエンジニアなど成果物のクオリティで競い合う職業の場合、この傾向が強いかもしれません。しかし、時にはスピード重視のプロジェクトもあるため、見極めが肝心です。

こだわり残業を削減するには働き方が重要

いかなる仕事も多かれ少なかれ「品質」を要求されるため、全ての「こだわり」が不要だとは言えません。また、さまざまな要因から「残業ゼロ」とはいかない職業や職場もありますよね。ワークライフバランスを保つためには、残業時間をコントロールすることが大切です。

不要な残業は極力削減して、その時間を趣味やリラックスタイムにあてたほうが、日中の作業効率も上がることでしょう。また、働き続けるための資本である「健康」のためにも、夜は早めに休んで体力温存することが重要です。

こだわり残業を削減するためには、日中の働き方を変えると同時に仕事に対するマインドも変化させる必要があるでしょう。「これ以上どうやって残業時間を減らせばいいの?」と思っている人であっても、自分の働き方を振り返ることが大切です。

こだわり残業を削減する方法3選!

ニーズを意識してほどよく「適当」に

仕事に対する美意識が強い人にとっては、仕事で手を抜くことには抵抗感があるかもしれません。そこで、意識したいのは仕事相手のニーズです。仕事のクオリティが高いに越したことはないと思われるかもしれませんが、実は「そこまで求めていない」ということもあります。

たとえば、プロジェクトがまだ構想段階で簡単なアイディア出しを求めている場合や、途中で方向転換をする可能性がある場合など。また、完璧なものを出されると、その出来栄えによって相手を圧倒させてしまう危険もあります。

つまり、いい意味で「適当」な方が良い、ということもあるのです。仕事にとりかかる際は、相手の求める出来栄えと、かけて欲しい時間を意識するようにしましょう。

周囲を巻き込み、残業を防止!

こだわり残業の削減には周囲の協力も有効です。仕事を依頼されたら、依頼主当人だけでなく、先輩や上司に仕事の完成イメージを相談する方法がおすすめです。

「資料は良いのに、なぜか企画が通らない!」という場合など、こだわっているポイントが間違っているのかもしれません。また、「ここさえ押さえればあとは適当でも大丈夫」という、仕事の勘所を教わるのも有効でしょう。

また、「残業時間の削減に取り組んでいる」と周囲に宣言してしまうのもひとつの方法です。周囲の視線が気になって、早く仕事を終わらせるモチベーションが上がりそうですね。また、今日は何時に帰るか、家族に宣言するのも良いですね。終了時間を決めて、その枠内で仕事をすることで効率化につながるでしょう。

こだわりを捨てるマインドが重要!

こだわり残業を削減するためには、残業を良しとしない意識を持つことが大切です。それと同時に、仕事のクオリティが下がることへの不安感に流されないことが大切です。連日の残業で疲れが溜まると、自律神経が乱れ、心が不安定になることも少なくありません。

また、体調を崩しやすいことから、思うように仕事で力を発揮できず、時間がかかってしまう負のスパイラルに陥ってしまうおそれがあります。

時には少し手を抜き、早めに仕事を切り上げてゆっくり休みましょう。その方が、翌日はリフレッシュした気持ちで仕事に臨めそうですね。日頃こだわり過ぎている人の場合、少しくらい手を抜いても案外うまく行くものです。

こだわりから脱出して仕事をスムーズに!

「こだわり残業」の削減には次のポイントが重要です。

  • 残業の理由に自分の「こだわり」が含まれていないか見つめなおす
  • 過剰な美意識が仕事の妨げになる場合も。仕事へのマインドと働き方の見直しが重要
  • 仕事相手のニーズを意識し、積極的に周囲の協力を得る

健康的に働き続けるためには、ほどよく手を抜くことも大切です。日頃から頑張り過ぎの人こそ、仕事に「適当さ」を取りいれて、残業削減に取り組みましょう!

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