公開日:2017/06/15 

頭皮のかゆみの原因は何?ストレスや乾燥が頭皮湿疹の引き金に?

頭皮にかゆみがある時、どのようにケアしていますか?頭皮のかゆみには、乾燥やアレルギー、ストレスなど様々な原因があり、皮膚炎になっている可能性も考えられます。正しくケアするための方法や、日常の洗髪方法をチェックしていきましょう。

頭皮のかゆみが起きる、具体的な原因は?

頭皮にかゆみが起きる、具体的な原因として、どのようなことが考えられるでしょうか?

考えられる4種の皮膚炎とその症状

頭皮のかゆみを引き起こす原因として、4種類の皮膚炎が考えられます。その病気と症状について解説します。 頭皮が乾燥している 頭皮の『乾燥』によって起こる皮膚炎として『皮脂欠乏性皮膚炎』があります。別名『乾皮症』とも呼ばれています。 症状は、乾燥した細かいフケが生じ、頭皮が薄くなります。また、ひび割れも起こり、外部からの刺激をダイレクトに受けやすくなります。さらに乾燥が進むと、少し擦れたりしただけでも、かゆみが出るようになり、かいてしまうと、ますます頭皮を傷つけてしまい、炎症がひどくなります。 頭皮も顔やからだの肌と同様、乾燥には弱く、頭皮にとっての最適な湿度は60%前後となります。空気の乾燥した冬や、紫外線を浴びることによってダメージを受けやすい夏の季節、温度・湿度の急な変化なども影響しています。 対応策としては、可能であるなら、室内では加湿器などを用い、一定の湿度を保つようにしましょう。 紫外線などで頭皮が傷ついている 『アトピー性皮膚炎』は、肌のバリア機能が正常に働いておらず、外部刺激を受けやすくなっている状態です。 紫外線や雑菌・強いシャンプーなどが原因で、頭皮にかゆみが生じてしまいます。かゆいからと、爪を立て頭皮をかくと、さらに悪化し、リンパ液が出て黄色いかさぶたや、血のかたまった赤いかさぶたができることもあります。 頭皮を傷つけてしまった場合は、軟膏などを塗り、かゆみを我慢し、決してかかないようにしましょう。 ストレスや洗い残しによる皮脂の過剰分泌 皮脂の過剰分泌による『脂漏性皮膚炎』も、頭皮のかゆみの原因となります。皮脂が過剰に分泌される要因としては、シャンプーの洗い残しや、ストレス・偏った食生活が挙げられます。 頭皮には、もともと『マラセチア菌』という、皮脂やフケを食べる真菌が存在しています。頭皮の皮脂が過剰分泌されると、マセラチア菌が異常繁殖し、激しいかゆみや湿疹、大きめのフケや、かさぶたなどの症状が出ます。 ストレスのない生活を心がけ、油分の多い食事は控えましょう。また、シャンプーの洗い残しがないように、しっかりとすすぎましょう。 かぶれてしまった 肌がかぶれている状態を『接触性皮膚炎』と言い、頭皮のかゆみの原因の1つとして考えられます。『接触性皮膚炎』は、皮膚の弱い人がなりやすい傾向があり、また肌の状態が悪い時や、バリア機能が低下している時などにも、引き起こしやすくなります。 頭皮がかぶれる要因としては、シャンプーやコンディショナーによる刺激、カラーや整髪料によるアレルギー反応などが挙げられます。 1度でもアレルギー反応で症状が出てしまうと、同じシャンプーや整髪料を使うたびに、繰り返し皮膚炎が起こる可能性があります。もし、頭皮の接触性皮膚炎になってしまったら、原因となったシャンプーや整髪料などは、使わないようにしましょう。

頭皮かゆみの原因がわかったら、次は対策!

頭皮のかゆみの原因はわかりましたね。次は、かゆみへの対策を考えてみましょう。

まずはシャンプーを見直そう

頭皮のかゆみへの対策として、毎日使う『シャンプー』を見直すのも効果的です。 アミノ酸系のシャンプーを使ってみよう 頭皮のかゆみには、刺激となる成分の入っているシャンプーはタブーです。髪に良い成分を優先するのではなく、頭皮にやさしい『アミノ酸系のシャンプー』を選びましょう。 正しい洗い方や乾かし方をチェック 頭皮にかゆみがある時の髪の洗い方は、まず、頭皮全体をお湯で濡らします。整髪料などを使っていて髪がかたまっている場合も、この時点で、しっかりとお湯となじませます。その後、シャンプーを手でよく泡立ててから、髪になじませましょう。 それから、指の腹を使って、マッサージするように、やさしく頭皮を洗います。整髪料なども、しっかり落としましょう。頭皮の洗い方で、絶対にNGなのは『爪を立てて洗うこと』です。頭皮が傷つく原因になり、かゆみや炎症が増長する可能性があります。 シャンプー後のリンスやコンディショナーは、すすぎ残しのないよう、しっかりお湯で流しましょう。洗い残しがあると、それがかゆみを引き起こす要因となります。 洗髪後は、丁寧にタオルドライし、ドライヤーを使って乾かしましょう。髪が濡れた状態でいると、雑菌が繁殖する原因となり、かゆみが生じ、においが発生する元となります。自然乾燥ではなく。しっかりとドライヤーで乾かすようにしましょう。

生活習慣を見直しストレスフリーに

ストレスも頭皮のかゆみの原因になります。からだはストレスを感じると、自律神経の交感神経が優位になり、男性ホルモンが多く分泌されるようになります。そうすると、皮脂も過剰に分泌されてしまうのです。 汗もかきやすくなるため、頭皮は一層ベタつき、かゆみが強まってしまいます。また、皮脂の過剰分泌はマセラチア菌を増殖させ、脂漏性皮膚炎の原因となります。 このように、ストレスは、頭皮のかゆみの大きな要因となるため、ストレスを取り除くことも、頭皮のかゆみの改善に大変有効なのです。

運動や睡眠をバランスよく

ストレスを発散させるためには、気分を変えることも重要です。からだを動かして汗をかく、ウォーキングなどの適度な運動は、気分を変える1つの方法として大変有効です。 からだの中の血の巡りも良くなり、汗により、頭皮の詰まった皮脂も取り除かれやすくなります。 ストレスの解消には、睡眠も大切です。睡眠により、脳が休息できるからです。眠る前に、アロマオイルやお香などを使って、リラックス効果を高めるのも効果的です。 アロマオイルでは、気持ちを落ち着かせる作用のあるラベンダーがおすすめです。生活の中に、運動や睡眠をバランス良く取入れ、ストレスを軽減し、頭皮のかゆみの改善を図りましょう。

頭皮のかゆみはアトピー?皮膚科に相談を

頭皮にかゆみを感じた時、市販薬を使っているという人は多いのではないでしょうか?しかし、市販薬で症状がおさまれば良いですが、改善されない時はどうしたら良いでしょうか?

かゆみがひどい時は病院に

市販薬の使用を続けても、頭皮のかゆみが改善されない場合は、皮膚科のある病院を受診し、医師の指示を仰ぎましょう。皮膚炎には種類があり、それにより原因や治療法も変わってきます。 自分で購入した市販薬が、自分の皮膚の症状に合ったものなのかは不確かです。かゆみがひどい場合、アトピー性皮膚炎などの慢性の病気の可能性もあります。 また、市販薬で症状が改善しないにも関わらず、そのままかゆみを放置すると、さらに悪化してしまうことも考えられます。ひどくならないためにも、早めに医療機関を受診するようにしましょう。

意外?フケは皮膚科で治療できる

フケに悩んでいて、病院で治すものではないと思っている人は多いかもしれませんが。フケは皮膚科で治療できます。 フケが出る原因には、頭皮の乾燥や脂漏性皮膚炎などがあります。また、免疫機能の異常により、表皮の細胞が増殖することによって起こる『乾癬(かんせん)』や、カビの1種が原因で起こる『白癬(はくせん)』などもあります。 これらは病院で治療することができます。フケが出て困っていたら、皮膚科を受診しましょう。

頭皮のかゆみに悩んだら、原因を知って正しい対処を

頭皮のかゆみには、乾燥やストレス、外部刺激など様々な原因があります。頭皮にかゆみが生じてしまったら、悩んだり、ほうっておいたりせず、まずはかゆみの原因を知ることが大切です。 原因に合った正しい対処を行い、かゆみを改善していきましょう。
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