公開日:2017/05/14 

朝食抜きで痩せる人太る人|朝食抜きダイエットが向いている人

手軽なダイエット法として定着している朝食抜きダイエット。痩せるという方もいれば、逆に太るという方も…。賛否両論でありなぜ意見が分かれるのでしょうか?今回は朝食抜きダイエットについて紹介します。

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朝食抜きダイエットが人気のワケ

朝食抜きダイエットの特徴とは?

朝食を一切食べずに水を飲むだけにするものから、果物や野菜ジュースなどのカロリー少なめの液体ならOKとするものまであります。1食分のカロリーをゼロかかなり低く抑えることができるので1日全体の摂取カロリーも自然におさえられるというわけです。

1日の必要なカロリーは年齢や活動量によっても違います。日本人の食事摂取基準(2015年版)によると20~30代のデスクワークの女性で1650~1750kcalほどが目安です。朝食を抜くと、例えば昼食600kcal夕食750kcal間食200kcal食べても合計1550kcalで、目標を達成しやすそうです。

夕食を抜いたほうが摂取カロリーの大幅に減って理想的ですが、家族や友達と食べる場合も多いので、続けにくいのが難点です。昼食を抜くとお腹がすいて大変かもしれません。朝は忙しく食欲もあまり無いので、続けやすいのが大きな強みです。ダイエットは続けられてこそ効果が出るので、継続しやすさは大事なポイントですね。

朝食抜きダイエットはアンチエイジング?

抗老化遺伝子と呼ばれる「サーチュイン遺伝子」のことを聞かれたことがあるかもしれません。活性化すると生物の寿命が延びるとされるものです。具体的にどんな効果がどれくらいあるかについては、様々な生物を用いて研究をしている段階ですが、空腹やカロリー制限によって活性化するといわれています。

空腹にすると言われても、平日は仕事だし週末の休みも何かと予定があって、絶食までするのは難しい人も多いことでしょう。その点、手軽に空腹状態を作るために、夕食から昼までの朝食抜きはピッタリです。そもそもダイエットの目的は、美しく痩せることですから、ダイエットしながらアンチエイジング効果を期待できるなら一石二鳥といえます。

朝食抜きダイエットでデトックス?

消化器官では、消化や吸収、排泄などが行われています。朝食を食べるとどうしても食べた食物の消化・吸収が中心になるのに対し、朝食抜きにすると身体は排泄に集中できます。食物の消化にはかなりの時間がかかるので、胃腸を十分に休ませるためにも朝食は抜いた方がいいと考える人もいます。

ただ、消化の時間は食物の種類や量により違う上、個人差も大きいものです。口に入れてから便となって出てくるまでには1日以上かかる場合もあるので、胃腸を完全に休ませるには単に朝食を抜くだけでは済まないかもしれません。

ただ細胞レベルでは、12時間以上食べないだけでも細胞の異物や毒素などの分解が開始されるので、デトックスができそうです。毒素の無い、きれいな細胞が増えていくといいですね。

朝食抜きダイエットがダメ出しされるワケ

朝食抜きダイエットは代謝が落ちる

摂取カロリーが減るのだからその分痩せる、というのは数学としては正しい気がしますが、人の体はそこまで単純ではありません。朝食を抜くと、あまり活動的に動けなくなって消費カロリーが減ってしまったり、身体機能自体が十分目覚めることができず基礎代謝が落ちてしまったりするからです。摂取カロリーが少なくても、消費カロリーまで下がっては痩せることは望めません。

基礎代謝とは、安静時でも内臓や筋肉などが生命維持のために消費しているエネルギーのことで、人の消費カロリーの70%を占めます。朝食にたんぱく質を取ると、筋肉を強化して日中の代謝をアップさせることができますが、朝食抜きダイエットではタンパク質を取らないのが普通です。代謝がアップすると脂肪も燃えやすくなることも考えると、とても惜しい気がしますね。

溜め込む体を作ってしまう

朝食を抜くと空腹の時間が長くなり、身体が栄養を吸収しやすいモードに切り替わってしまい、内臓に脂肪を溜め込みやすくなります。でも空腹のせいで普通より多めの昼食を食べたくなるかもしれません。溜め込む身体と過食の相乗効果は、想像しただけでも怖いですね。ダイエット効果を望むなら、朝を抜いたのに昼もしっかり食べてはダメ、という厳しい状況に追い込まれてしまいます。

朝は食べてもカロリーが脂肪に変わることは少なく、基本的にはエネルギーとして使われます。同じ量のカロリーを摂取したとしても、夜に摂取した場合とは全く意味が違うのです。1日の合計摂取カロリーが同じでも、夕食に多く摂取した場合は、使われずに脂肪として溜め込むカロリーの割合が高くなってしまいます。カロリーの数字だけに惑わされないようにしましょう。

朝食抜きダイエットの健康リスク

朝食抜きには健康上のリスクもあります。国立がん研究センターによると、朝食を抜くと肥満や脂質異常症のリスクが上がるという研究結果はたくさんあります。これらはダイエットに直接関係のあるものなので、見逃せませんね。

他にもリスクが上がるものとして、高血圧・糖尿病・脳出血などがあります。今すぐという実感はわきにくいですが、将来なってしまったら困るものばかりです。例えば脳出血では、朝食を毎日食べる人に比べ、週0~2回の人は36%も発症リスクが上がってしまいます。空腹によるストレスで血圧が上昇し、脳出血を招いたと考えられています。

以上の健康問題を自分や家族が持っている方は特に、朝食抜きダイエットは控えたほうが無難でしょう。ダイエットをしたために健康を害しては本末転倒ですので、身体に合った別のダイエット法を探すほうがいいかもしれません。

ダイエット中でも朝食を食べるメリット

朝食は脳を活性化

脳の主な栄養源はブドウ糖です。眠い時や疲れた時に思わず甘い物が欲しくなるのはそのためです。脳はブドウ糖を溜め込んでおくことができないので定期的に補う必要がありますが、寝ている間も消費しているので、朝起きた時はかなり不足しています。朝食を食べると、脳がまさに必要としているブドウ糖を十分摂取することができます。

脳がしっかり目覚めているなら、体も活発に動きやすくなります。朝の出勤時にちょっとした運動を取り入れる元気もあるかもしれません。午前中の仕事にも、お腹をすかせることもなく無く集中して取り組めます。ダイエットをして仕事がおろそかになるのは避けたいものですね。午前中活動的になることにより、午前中の消費カロリーが上がることが期待できるでしょう。

朝食は体温上昇を助ける

睡眠中体温は下がった状態になっていて、朝起きた後上昇していき、夕方から夜にかけてピークに達します。朝食を食べることはこの体温上昇に役立ちます。でも、体温が上がることはそんなに大切なことなのでしょうか? 体温が上がると、血液の循環が良くなります。結果として免疫力アップに繋がります。また、血液の流れが滞っていると体の機能に支障をきたし、美しく健康な体は到底望めないことは周知の事実ですね。

基礎代謝には体温維持も含まれます。高い体温を維持するには当然エネルギーも多く消費することになり、基礎代謝が上がるといううれしい結果になります。その他、むくみや内臓脂肪の増加を防ぐなど、ダイエットには欠かせない効果が数々あります。

朝食は排便を促す

朝起きたばかりの時トイレに行っても尿しか出ないのに、朝食を食べた後、急に便意を催すという経験はありませんか?食べることによって眠っていた胃腸が刺激され、ぜん動運動が活発になり、腸にたまっていた便が排出されやすい状態になるのです。朝食を食べないと、この絶好のチャンスを逃すかもしれません。

便秘は美容や健康だけではなく、ダイエットにも悪影響を及ぼします。腸内に便があると腸の働きが低下してしまい、消費するエネルギーも減ってしまうからです。ダイエットをしていると、お腹の食物量が減って便秘になりやすい傾向がありますから、排便リズムは大切です。朝必要な栄養は取り入れて、不要な排泄物は出して、スッキリしてから仕事に向かいたいものですね。

結局朝食抜きダイエットは痩せる?

  • 朝食を抜くと、デトックス効果やアンチエイジング効果を期待できる。
  • 朝食を抜くと、代謝が落ちて溜め込みやすくなる上、健康リスクもあるので要注意。
  • 朝食は、頭や身体の働きを活発にし、ダイエットにもプラス。

メリット・デメリット両方あり、万人受けする方法とは言えないようです。

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