公開日:2018/07/09 

脱毛による硬毛化や多毛化とは?原因と対策方法を解説

脱毛前より毛が濃くなる硬毛化

フラッシュ脱毛やレーザー脱毛をおこなうことで、脱毛前よりも毛が濃く太くなってしまうことを硬毛化と言います。

同じように、フラッシュ(レーザー)脱毛をすることで、毛が多くなったように見えることを多毛化と言いますが、多毛化については実際には、生まれた時から毛穴の数は変わらず、脱毛によって毛が増えることはあり得ません。

つまり多毛化は、硬毛化した毛が多く生えているように見えているだけで、硬毛化と同じものと考えられます。

フラッシュ脱毛やレーザー脱毛が硬毛化の原因?

脱毛の施術方法には、いくつかの種類がありますが、その全てが硬毛化を引き起こすわけではありません。

硬毛化を引き起こす脱毛方法はフラッシュ脱毛もしくは、レーザー脱毛に限られます。

フラッシュ脱毛とレーザー脱毛は、どちらも毛根のメラニン色素に熱を与えることで、毛根にダメージを与え、毛を生えにくくさせる仕組みの脱毛です。

では、なぜこの方法がムダ毛を硬毛化させてしまうのでしょう?

硬毛化のメカニズム

フラッシュ脱毛やレーザー脱毛で硬毛化になる事実は認められているものの、実は、その原因やメカニズムは医学界でも未だ解明されていません

ただし、脱毛に関わる医師やその分野の研究者などの多くは、フラッシュ(レーザー)脱毛と硬毛化の関係を次のように考えているようです。

フラッシュ脱毛やレーザー脱毛と硬毛化の関係

フラッシュ脱毛やレーザー脱毛は、特殊な光を毛根部分のメラニン色素に照射することで、毛根にダメージを与え、毛を生えなくさせる脱毛方法です。

このため、メラニン色素がハッキリしている毛根にはより光が反応しやすくなるため、濃い毛や太い毛になればなるほど脱毛がしやすくなります。

逆に、産毛や細い毛などは、メラニン色素が薄いため、光を当てても反応しにくく、毛根に伝わる熱量が弱くなってしまいます。

この中途半端な弱い熱量での照射は、却って毛根を活性化させることにつながり、結果的に太くて濃い毛が生えてしまう硬毛化につながると考えられています。

その証拠に、硬毛化になるのは、産毛などの細い毛が生える部位のみです。

また、光(レーザー)の照射を何回も同じ場所に繰り返すことで、本来はメラニン色素が薄くて弱い毛根でも、自己防衛の本能が働き、次第に毛根が強くなってしまうことが硬毛化の原因、と考える医師もいます。

さきほどもお伝えしたように、残念ながら医学の分野において、脱毛と硬毛化の関係性ははっきりとは解明されていませんが、多くの医学関係者はこのように理論づけているようです。

脱毛でホルモンバランスは乱れるの?

脱毛でホルモンバランスが乱れてしまい、毛が濃くなるという考えを持つ方もいるようですが、医師や専門家たちは、脱毛によるホルモンバランスの乱れは、あり得ないという見解を示しています。

たしかに、女性であっても男性ホルモンは分泌をしていて、生理前や睡眠不足、ストレスなどを感じた時には、一時的に男性ホルモンが優位になり、男性のような太い髭が生えたりすることで、硬毛化につながることがあります。

とはいえ、ホルモンバランスの乱れはあくまでもホルモン分泌の運搬に関係する血液やリンパなどの体内環境の問題であり、毛根への刺激だけではホルモン自体に影響はしません。

このため、脱毛でホルモンバランスが乱れるというのは、根も葉もない根拠ということになります。

硬毛化しやすい部位は?

産毛や細い毛の毛根に対して、脱毛時の光(レーザー)照射が反応しにくくなるため、そうした毛が生える部位が硬毛化すると考えられます。

具体的には、うなじや背中、肩や腕や太もも、頬や額の生え際などの薄い毛が生えやすい部位が硬毛化しやすくなります。

脱毛で硬毛化になる確率

アメリカの脱毛機器メーカー、キャンデラ社の調査では、フラッシュ(レーザー)脱毛によって硬毛化となる確率は、全体の7~8%程度という結果が出ています。

100人いたら7~8名が硬毛化になるという計算ですね。また、スペインの某レーザークリニックでは、脱毛をした患者の約10%に硬毛化の症例が確認されたというデータが出されています。

サロンやクリニックでの硬毛化の対策

硬毛化には個人差があります

脱毛前に、自分の毛は硬毛化しやすいのかどうか?というのが分かれば良いのですが、残念ながら実際に脱毛をしてみないことには分かりません。

硬毛化と言っても、その状態には個人差があり、脱毛する毛の全体のうち1~2本だけが硬毛化する方もいれば、かなりの本数が硬毛化してしまう方などさまざまです。

このため、サロンやクリニックでも硬毛化をしてしまったお客様に対する対応は、個々に変えていますし、サロンやクリニックごとに対応も異なります。

硬毛化は治る?

万一、脱毛後に硬毛化となってしまった場合でも、いくつかの方法により改善が可能です。

ただし、どの改善策が自分に合うのか?というのは、実際に施術をおこなってみないと分からないのが正直なところですから、エステシャンや医師などとよく相談をして決めることになります。

硬毛化の改善策

脱毛機器の出力を上げる

硬毛化は毛根に与えるエネルギーが弱いことで逆に毛根の活性化を促してしまい、毛が濃くなってしまうことが原因と考えられています。

このため、硬毛化した時点よりも光(レーザー)の照射出力を上げれば、より強く毛根にダメージを与えられるため、硬毛化した太い毛が生えなくなると考えられます。

ただし、サロンの脱毛機器では出力数に限界もあり、そこまで強いダメージを与えられないことも多く、余計に太い毛を生やしてしまうことも考えられます。

このため、2~3回程度試しても、効果がない場合には別の方法を試すことが多いようです。

脱毛機器を変える

サロンやクリニックで使われている脱毛機器にはさまざまな種類があり、それぞれの機器によって光(レーザー)の照射方法や、波長、出力などが異なります。

私たちの顔がみな違うように、毛根自体もみな違う個性を持っています。

このため、同じ脱毛機器を使用しても、ある人は硬毛化してしまったが、ある人は全く大丈夫だった、というようなことになるのです。

ですから、最初の脱毛の時点で硬毛化してしまった場合でも、機器を変えた場合には硬毛化が治ることもよくあるそうです。

一時的に脱毛を休止する

フラッシュ(レーザー)脱毛の照射を止めることで、毛根への刺激がなくなり、毛根細胞の状態が元にもどるため、太い毛が生えてこなくなります。

このため、一時的に硬毛化の部位の脱毛をお休みするのも改善策の一つになります。

ただし、サロンやクリニックの契約規定で一時休会制度などが無い場合には、一時的な脱毛の休止でも料金が発生してしまうことがあるので、事前の確認が必要です。

ニードル(針)脱毛に切り替える

確実に硬毛化を改善したいと考えるなら、ニードル(針)脱毛に切り替えることをおすすめします。医師や専門家の意見でも、硬毛化を確実に予防、改善するには、針(ニードル)脱毛が一番という見解が圧倒的に多くなっています。

ニードル脱毛はニードル(針)を毛穴に刺して毛根に熱を加えダメージを与える脱毛方法のため、メラニン色素に関係なく脱毛ができます。このため、どのような毛根であっても確実に毛が生えにくくなります。

これに対し、フラッシュ(レーザー)脱毛では、どのような機器を使用した場合でも、100%硬毛化しないとは言い切れないのが正直な見解です。

ただし、ニードル脱毛の場合は、毛穴一つ一つに針を刺して毛根に熱を加えるという手間のかかる作業のため、予算的にはフラッシュ(レーザー)脱毛よりもかなりかかります。

ニードル脱毛は本数単位の料金となっていることも多いため、ほんの数本の硬毛化であれば、その毛だけをニードル脱毛で処理するという考えもあります。

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脱毛を始める前にしっかりと確認しておくことが大切

サロンやクリニックでの対応はいろいろ

硬毛化には個人差があり、また発生の確率自体もそこまで高くないため、硬毛化が起きた時にお客様の状態を見ながら、その都度対応をするサロンやクリニックがほとんどです。

ですから、脱毛を始める前の無料カウンセリングでは、万一硬毛化をしてしまった場合の対応や一時休会制度についてなどもしっかりと確認をしておくことが大切です。

信頼できるサロンやクリニック探しが重要

良心的なサロンやクリニックの場合には、硬毛化についてのマニュアルをしっかりと作成していますから、硬毛化の質問に対しても的確な回答が得られるはずです。

とはいえ、これだけ多くの脱毛サロン(クリニック)がある中で、本当に信頼できる店舗を探すのは大変ですね。

そんな時には、以下の良心的なサロン(クリニック)の見分け方を参考にしてみてください。

良心的なサロンの見分け方

電話での対応が丁寧

電話で硬毛化などについて質問をすると、露骨に面倒臭そうな声になるサロンがあるのも事実です。

良心的なサロンやクリニックであれば、電話口でも丁寧な説明をしてくれた上で無料カウンセリングへのお誘いがあります。

電話での対応はそのまま店舗の信頼度につながると考えて良いでしょう。

無料カウンセリングでの説明が丁寧

信頼できるサロンやクリニックでは、無料カウンセリングの際に、脱毛についてのメリットだけではなく、デメリットについてもしっかりと説明があります。

とうぜん、デメリットの説明では硬毛化についても触れますし、その場合の対応なども話があるはずです。

仮に、サロン側から硬毛化の説明がなかったとしても、こちらから話をすればキチンと納得のいく回答をしてくれるサロンが信頼できると考えてください。

無理な勧誘をしない

無料カウンセリングはあくまでも脱毛サロン(クリニック)についての施術内容やコース内容などについて理解することが目的ですから、カウンセリングを受けたからと、その場で無理に契約をする必要はありません。

カウンセリングの時点でこちら側が乗り気でないにも関わらず、契約を勧めてくるようなサロンの場合には信頼ができないと考えた方が良いでしょう。

硬毛化の知識を頭に入れてから!

硬毛化は、フラッシュ(レーザー)脱毛をおこなう場合には、誰にでも起こりうる脱毛のリスクになります。

せっかくキレイになるために脱毛をしたのに、硬毛化によって悲しい思いをしないために、あらかじめ硬毛化の知識を頭に入れて脱毛サロン(クリニック)のカウンセリングにのぞんでくださいね。

そして、脱毛を始める前には、キチンと硬毛化についてサロンやクリニックの対応を確認することが大切となります。

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