公開日:2017/05/17
イソフラボン摂取で女性ホルモンを補う!イソフラボンの効果とは
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女性ホルモンと同様の働きをすることが知られているイソフラボン。美容や健康など、女性にとって嬉しい効果をもたらしてくれることをご存知でしょうか?今回はイソフラボンの効果や、効率良い摂取のためのポイントについてご紹介します。
イソフラボンと女性ホルモンの関係を知ろう
イソフラボンはポリフェノールの一種
イソフラボンは、大豆に含まれる成分であるポリフェノールの一種です。ポリフェノールといえば赤ワインなどに多く含まれる成分として知られています。名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。強い抗酸化作用を持つポリフェノールは、脳卒中や心臓病などの生活習慣病の予防・改善に役立つとされています。
ポリフェノールは細胞の老化を予防し、エイジングケアにも役立つといわれます。ポリフェノールの一種であるイソフラボンが美容と健康に効果的というのもうなずけますね。
イソフラボンは大豆の胚芽の部分に多く含まれていますが、大豆全体から見るとイソフラボンの含有量はわずか0.2%程度。そのことからも、イソフラボンが貴重な成分であることが分かります。
イソフラボンで女性ホルモンを補える理由
大豆に含まれる成分であるイソフラボンが、なぜ女性ホルモンと同じように働くことができるのでしょうか?実は女性ホルモンの1つであるエストロゲンと大豆に含まれるイソフラボンの化学構造は、非常によく似ています。
通常、エストロゲンが体内で作用するには、エストロゲンの受け皿である「受容体」にきちんとはまり込むことが必要です。エストロゲンと受容体は、言わば「鍵と鍵穴」のような関係にあり、他の成分はそこにはまり込むことができません。けれども、エストロゲンと似た構造を持つイソフラボンは受容体にうまくはまりこみ、エストロゲンと同じような働きをします。具体的には、身体面と精神面の両方で以下のような効果が期待できます。
女性ホルモンの過剰分泌を抑制するイソフラボン
イソフラボンは、女性ホルモンであるエストロゲンが不足している場合、エストロゲンと同様の働きをします。
その一方で、イソフラボンにはエストロゲンの分泌を抑える「抗エストロゲン作用」があることも知られています。体内でエストロゲンが十分に分泌されている場合、エストロゲンの受容体にイソフラボンがはまり込むことでエストロゲンと受容体との結合をブロックしてしまいます。それにより、イソフラボンは過剰なエストロゲンの量を抑制することができます。
エストロゲンが足りない時にはエストロゲンとして働き、エストロゲンが過剰な時にはエストロゲンを抑制する。イソフラボンは、その人のエストロゲンの量に応じてホルモン量をコントロールするのに大いに役立ってくれるのです。
必見!女性に嬉しいイソフラボンの効果とは?
女性にうれしいイソフラボンの効果とは?
実は、女性の美しさとエストロゲンは密接に関わっています。エストロゲンは女性らしく丸みを帯びたボディラインを維持し、美肌のもととなるヒアルロン酸やコラーゲンを作り出します。けれども加齢や月経周期、ストレスなどによってその分泌量はすぐに不安定になってしまいます。そんな時はエストロゲンと同様の作用を持つイソフラボンが強い味方になってくれます。
イソフラボンは単に不足したエストロゲンを補うだけでなく、その抗酸化作用によって老化を防ぎます。それにより、年を重ねても美しさを保てるという、女性にはうれしいエイジング効果をもたらしてくれるのです。
女性にとって「美しさ」は重要なテーマです。できればいつまでも若々しく、美しい女性であり続けたいですものね。
イソフラボンで健やかな体を保つ効果あり
女性ホルモンであるエストロゲンが減少すると、身体には様々な影響が表れます。更年期には、特に女性ホルモンのバランスが乱れやすくなり、身体的な不快症状が現れます。
個人差がありますが、エストロゲンが減少することで以下のような症状が出ることがあります。
- ホットフラッシュ現象(のぼせやほてり)
- めまい
- 息切れ、動悸
- 不眠
- 肩こり、腰痛
- 頭痛
イソフラボンを摂取すると体内でエストロゲンと同じように作用し、こうした症状を改善に導いてくれます。また、更年期以降に注意が必要な骨粗しょう症や動脈硬化、メタボリックシンドロームの予防効果も期待できます。
このように、イソフラボンには健康面でさまざまな効果が期待できますが、実は精神面にも良い効果があるといわれています。
イソフラボンは気分を落ち着かせる効果あり
女性は、女性ホルモンのエストロゲンによって気分が大きく左右されがちです。ちょっとしたことでイライラしたり、落ち込みが激しくなったりといった気分の不安定さに悩まされる女性も多いでしょう。ホルモンバランスが崩れがちな生理前や出産後、更年期などの時期には、特に精神的に不安定になります。
イソフラボンはそんな女性特有の心のゆらぎを軽減させ、心身ともに健やかな状態に保つ働きがあります。ホルモンバランスの崩れによる精神状態は、放置してしまうとうつ症状にまで発展することがありますので、早めに対策を行っておくと安心です。
イソフラボンは適切に摂取すると、エストロゲンのバランスが整い、気分を落ち着かせる効果が期待できます。
イソフラボンの効果的な摂取方法は?
「アグリコン型イソフラボン」を摂ろう!
イソフラボンには、体内に吸収されにくいタイプと、吸収されやすいタイプの2種類があることをご存知でしょうか。
元々大豆に存在するイソフラボンは、「グリコシド型」という糖と結合したタイプです。このグリコシド型のイソフラボンを摂取すると、腸内細菌の働きによって糖成分が分離した「アグリコン型」となり、体内に吸収されます。つまり、グリコシド型に比べて、アグリコン型の方がより吸収効率が良い、ということになります。
日本人になじみの深い、味噌や醤油、納豆といった大豆の発酵食品は、アグリコン型のイソフラボンの含有量が多い食品です。そのため、大豆の発酵食品を普段の食事の中に取り入れることで、イソフラボンが効果的に摂取できます。
イソフラボンのサプリメントはどう選ぶ?
これまで説明した通り、イソフラボンを効果的に摂取するには大豆を摂るのが一番です。けれどもそれだけではイソフラボンの効果が十分に実感できない方や、大豆製品そのものが苦手だという方もいるでしょう。その場合はサプリメントを利用する方法もありますが、イソフラボンのサプリメントは多数あり、どれを選べばいいか迷うところです。
サプリメントを選ぶ際にまず目安にしていただきたいのは、「イソフラボンの型」です。吸収率の良いアグリコン型イソフラボンが含まれるサプリメントであれば、効果的にイソフラボンを摂取することができます。
さらにサプリメントの価格や原料の安全性、同時に摂取できる成分などを比較検討し、より自分に合ったものを選びましょう。
過剰摂取はNG?イソフラボンの適量は?
内閣府の食品安全委員会では、一日当たりの大豆イソフラボン摂取量の上限を70~75㎎と設定しています。また、食品以外の特定保健用食品から上乗せ摂取しても良い量は、一日30㎎までと設定しています。
イソフラボンが食品に含まれる量としては、納豆1パック36㎎、味噌汁1杯6㎎、豆腐1丁で60㎎程度とされています。通常の食事からの摂取量では、イソフラボンの過剰摂取が大きな問題になることはありません。
ただし、サプリメントなどの多量摂取によってイソフラボンが過剰な状態になってしまうと話は別です。ホルモンバランスの崩れによって月経不順や乳がん、子宮内膜症などを引き起こすケースもあるのです。食品以外からイソフラボンを上乗せ摂取する際は、決められた用法・容量を必ず守るようにしましょう。
イソフラボンを活用して健やかに過ごそう!
イソフラボンは、美や健康、精神の安定など、女性に嬉しい効果をもたらしてくれます。
- 女性ホルモンのバランスを整える作用を持つ
- 吸収されやすいアグリコン型イソフラボンの摂取がおすすめ
- 食品以外からのイソフラボンの過剰摂取には注意する
イソフラボンを上手に摂取して、心も体も健やかな日々を過ごしましょう!