公開日:2017/06/15
あなたの理想体型は?理想体型を数字で示す計算方法はある?
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体重が変わっていないのに、なんだか体型が変わってきたような気がすることがあります。体重には指針となる計算式がありますが、理想体型は、体重だけではないように思います。理想体型を計算する方法はあるのでしょうか。考えてみましょう。
体重を基準に体型を計る指標の計算方法
理想体型のイメージと標準化の難しさ
理想体型といった時に、どういったイメージをされるでしょうか。「背が高くてやせ形」、「普通の身長で少しぽっちゃり気味」など、それぞれにイメージする理想体型は異なっているかもしれません。
Aさんにとって、まさに理想体型だと思えるBさんは、Cさんにとっては理想体型ではないということもあり得ます。理想の体形というと、主観が入ってしまいがちになりますが、平均的な理想像を知っておくと、自分なりの理想体型を見つけやすくなります。
実は、体重に関しては医学的な観点から見た「理想体重」があります。最も健康リスクが低く、死亡率も低い数値です。この数値は、日本では、「標準体重」と呼ばれており、美容面から見た「理想体重」は別に設定されています。
理想体重を計算する際に使われるBMI
標準体重と理想体重を計算する際には、体格指数であるBMIを使います。BMIとは、Body mass indexの頭文字をとったもので、身長の2乗に対する体重の比率です。計算式は、体重÷身長の2乗です。体重はkg、身長はcmではなく、mで計算します。
一例として、体重が50kgで、身長が160cmの人のBMIを計算してみましょう。50kg÷(1.6m×1.6m)=19.5となります。
標準体重は、健康リスクが少ない値であるBMI22で計算されています。標準体重の計算式は、「身長×身長×22」で、身長ごとに設定されています。理想体重は、BMI21と設定されており、「身長×身長×21」で計算されるので、標準体重よりも少し軽い数値となります。
日本人の体形変化と標準体重の差異
BMIは、肥満度を表す指数としても使用されています18.5~25の間が普通体重とされています。それ以下が「やせ」、25以上が肥満とされています。
厚生労働省が発表している「国民健康・栄養調査(平成27年版)」によると、BMI値の推移は、この10年間の間にほとんど変化がありません。この調査によると、BMIが25以上の肥満者の割合は、男性が29.5%、女性が19.2%となっています。
20代の女性の場合は、BMIが18.5以下の「やせ」に当たる人が22.3%います。BMIが20以下の場合、厚生労働省は低栄養傾向としています。特に女性はもっと痩せたいとダイエットに励む傾向にありますが、痩せすぎも、理想体型ではありません。
標準体重、理想体重が設定されているように、理想体重を下回る体は、健康面でも無理がかかっている可能性があります。体重だけを理想体型の基準にするのは避けた方が良いといえます。
体型を測る指標なら体脂肪率が有効
体の組成を測るには体脂肪率の意義
BMIは、体重と身長を基にして出される数値なので、体の組成は考慮に入っていません。脂肪と筋肉では筋肉の方が重いので、筋肉質の人は、脂肪があまりついていなくてもBMIは高くなってしまい、肥満と判断されてしまうことになります。そのため、BMIに加えて、体脂肪率が測られるようになりました。
体脂肪率は、体重に占める脂肪の重さの比率です。体脂肪率は体重体組成計で計測します。最近は、家庭用の体重計でも体脂肪率を測れるものも増えています。脂肪組織は電気抵抗が高いので、体に流した微弱な電流の電気抵抗値を計測して体組成を推定することができます。ただ、この方式では、水分量などの影響もうけ、誤差が発生するので、1つの目安にすることをおすすめします。
体脂肪は必要だけど肥満の原因にもなる
脂質は、タンパク質や炭水化物と共に三大栄養素に数えられているように、人の生存活動になくてはならないものです。脂質は体の中に取り入れられて、エネルギー源となります。また、細胞膜などを作る原料としても使われます。体脂肪が減りすぎてしまうと、エネルギー源がなくなり、体を動かせなくなってしまいますし、女性の不妊の原因になるとも考えらえています。
体脂肪は、蓄積しすぎると、内臓の周りに蓄積される内臓脂肪、腕や太ももなどにたまりやすい皮下脂肪として、体にたまり、肥満の原因となります。皮下脂肪型の肥満の場合、下半身に脂肪がついた洋ナシ体型になることがあります。内臓脂肪型肥満の場合は、腹部がふくらんだリンゴ体型になることがあります。
体脂肪率は体型を分類する指標の1つ
体脂肪率は、体の表面積を表します。身長と体重が同じであっても、体脂肪率が違うと、体の大きさが違ってきます。体脂肪率が18%の人と、30%の人の体脂肪の量の違いは、体内にある筋肉の量と脂肪の量の違いです。
18%の人は、筋肉質で引き締まった体型だと思われますが、30%の人は、脂肪の量が多く、太って見えるかもしれません。体脂肪率は体型を分類する指標としても使われています。標準の体脂肪率は、成人女性の場合、20~25%であるといわれています。
それ以上は、肥満傾向になります。体脂肪が増えすぎると、血圧や血行に影響したり、動脈硬化症になる危険が高まるといわれています。理想の体脂肪率は、理想体型になるためだけでなく、健康維持のためにも有用な指標であるといえます。
理想体型はメリハリのきいたスタイル
メリハリのきいた体を数値化できる?
理想の体形はメリハリのあるボディという方は多いのではないでしょうか。自分の体のメリハリは、鏡の前に立つとある程度わかる、テレビで見る女優さんやモデルさんの水着写真などを見るとメリハリがきいているなと思う、といったように、メリハリというのは、視覚的なもののように思われます。そんなメリハリを数値化した企業があります。
86万件以上の女性のコンサルティングデータを持つ、(株)ダイアナです。ダイアナは、県立広島大学の加藤秀夫名誉教授と共同研究を行って、体型バランスを明確にするために「PI値」という指標を開発しました。ウエスト、太もも、ヒップ、バストのサイズと身長を基にして計算します。
体型のメリハリを示す指標「PI値」
PI値は、このように計算します。
ウエスト+(太もも左+太もも右)-ヒップ-(トップバスト-アンダーバスト)}÷身長。 細くしたいウエストと太ももの合計から、適度にふくよかなヒップ、トップバストとアンダーバストの差(カップ)を引き、その合計から身長で割った数値です。
引用元:メリハリボディ 都道府県別ランキング発表 ボンキュッボン美人 全国No.1は三重県 ~キレイになりたい!5つの体験キャンペーン実施中~ | スキンケア大学
メリハリがある体のPI値は小さく、メリハリがないと大きくなります。PI値の理想体型は、まずは、バストトップとアンダーバストの差が大きいグラマー体型。ウエストがきゅっとくびれていて細く、相対的にヒップはやや大きめで、太ももは細いボディだとか。PI値で表すと、30%未満が理想とされています。
理想体型を考える際に参考となる平均
理想体型を測る指標として、体重、体重と身長の割合を表すBMI、体型を表す体脂肪率、体型のメリハリ度を表すPIなどがあります。これらの指標には表れてこないパーツも、人の体にはあります。
8頭身という時に表現されている頭と体の大きさのバランスや、足の長さと胴体の長さのバランスなどは、理想体型を考える時に評価される要素ですが、それらをまとめて計算することはできません。
ただ、平均値と比べることはできます。経済産業省は、平成16年から18年にかけて、約7000人の日本人を対象として体のパーツの大きさ調査を行いました。
「人体寸法・形状データ」(http://www.hql.jp/database/size2004/index.html)には、男女別、年齢別で頭回、頭幅、肩幅、股下高さ、太ももやふくらはぎなどの平均値がまとめられています。自分のサイズと比べてみるのも面白いかもしれません。
理想体型はある程度計算することが可能
理想体型は、健康やメリハリ度合いを基準にすることである程度数値化して計算することが可能です。
- 体重と身長を基準にしたBMIは、肥満度も表す
- 体型を図るのに有効なのは体脂肪率。体脂肪率で体の表面積が測れる。
- メリハリ度を測るために開発された新たな指標「PI値」
とはいえ、自分なりの理想体型というのは、人それぞれに違うものかもしれません。