公開日:2017/05/26 

体質改善ダイエットにはホルモンを知ろう!リバウンドを避ける方法

運動や食事を見直し、ホルモンの働きを活用して行うダイエットを『体質改善ダイエット』と呼びます。

ホルモンと体の関係を知ることは、健康的な体を作ることに役立ちます。そこで、実践する方法とホルモンを高めるポイントについて解説します。

体質改善ダイエットの第1歩はホルモンを知ること

体質改善ダイエットは、その場限りの減量とは異なり、体質を改善させリバウンドしにくい体を作ることを目的としたダイエット方法です。

体内では、さまざまなホルモンが作られており、女性の場合、特に『女性ホルモン』の働きが大きく体に影響を与えます。

ホルモンって何?

『ホルモン』とは、内分泌腺から血液中に分泌される物質です。さまざまな臓器で作られており、体の各所に運ばれ、細胞や器官の活動に影響を及ぼします。なお、現在ホルモンと認められているものだけでも、50種類以上あります。

1例として、免疫機能をコントロールする『コルチゾール』や、睡眠中に分泌され細胞の修復を行う『成長ホルモン』、糖質の消費を促進する『インスリン』などが挙げられます。

中でも、女性の体と心に顕著な影響を与えるのが女性ホルモンです。具体的には『エストロゲン』と『プロゲステロン』の2種類があり、それぞれ一定の周期で分泌量が変わります。

ホルモンがダイエットに影響する理由

一般的に、『摂取カロリー量>消費エネルギー量=太る』と考えられていますが、体内の脂肪蓄積のメカニズムはもっと複雑です。

例えば、『インスリン』は、糖をエネルギーとして消費させる働きをしていますが、余った糖は中性脂肪として蓄えられます。つまり、インスリンが過剰に分泌されると、脂肪が増えていくということです。

加えて、体内には『レプチン』というホルモンもあり、レプチンはエネルギー消費と肥満の抑制を促す働きをしています。これら2つのホルモンのバランスが正常であれば、肥満になりにくいといえるでしょう。

また、女性の場合、女性ホルモンの分泌量や周期によって、食欲が増したり体が重く感じたりすることがあります。この時期は、どんなにダイエットを頑張ろうと思っても心と体がついていきません。

このように、ダイエットとホルモンは切っても切り離せない関係なのです。

体質改善ダイエットとホルモン周期の関係

体が健やかであれば、ホルモンの分泌は安定し極端に太ったり、痩せたりすることはありません。しかし、個人の生活習慣や体質によっては、ホルモンの分泌が滞る、または過剰になることがあります。

このような状態を改善するためには、体質そのものを見直す必要があります。

ホルモン周期と体や心の変化

女性の場合は、『生理周期=ホルモン周期』と考えられています。女性ホルモンには、卵胞ホルモンの『エストロゲン』と、黄体ホルモンの『プロゲステロン』があり、この2つのホルモンの分泌量によって『卵胞期、排卵期、黄体期、月経期』の4つの段階に分かれます。

エストロゲン分泌が多い『卵胞期』の前半は、肌や髪の潤いが増し、心も体も軽くなります。しかし、卵胞期の後半からは、プロゲステロンが増えはじめ、排卵を経て『黄体期~月経期』に入るとイライラやむくみ、食欲の増加など、心と体のバランスが不安定になります。

このように、女性の体と心は、ホルモンの微妙なバランスによって左右されています。

ホルモン周期の把握方法

『ダイエットに適している時期』は、エストロゲン分泌が多い『卵胞期』で、逆に『黄体期~月経期』は、無理なダイエットは控え休息をとる必要があります。

自分のホルモン周期と体の変化を把握することで、ダイエットがよりスムーズになるでしょう。

具体的なホルモン周期は、基礎体温をつけグラフにすることで正確に把握ができます。一般的には、低温期(卵胞期)が約14日間、高温期(黄体期)が約14日間です。(個人差あり)

目覚めたら動かずに布団の中で基礎体温を測りましょう。その際、通常の体温計ではなく、舌下で温度を測る『基礎体温計』を使うことをおすすめします。

毎日欠かさず検温し、1カ月間のグラフを作ってみましょう。近年は、ホルモン周期が簡単に割り出せるスマホアプリもあります。

ストレスもホルモンに影響大

女性の場合、過度なストレスや不規則な生活習慣によってホルモン周期が乱れ、生理が遅れたり体の不調が長く続いたりすることがあります。

また、女性に限ったことではありませんが、ストレスを感じると副腎皮質からは『コルチゾール』というホルモンが分泌され、脳内の満腹感や満足感を感じさせる『セロトニン』というホルモンを抑制します。

ストレスがホルモンに与える影響は大きく、最終的にはホルモンの分泌が体のバランスを決めるといえるでしょう。

ホルモンの働きを知り体質改善ダイエットを実践

ホルモンの働きを活用した、具体的なダイエット方法を紹介します。

食後30分以内に軽い運動をはじめる

食後1時間は、血糖値が上昇し始めます。このタイミングで軽い運動を始めると、血糖値の上昇が抑制され、脂肪が蓄積されるのを防ぐことができます。

食後すぐは胃腸が消化の真っ最中なので、激しい運動は向きません。散歩やウォーキングなど軽い運動を始めてみましょう。

規則正しい睡眠を心がける

『セロトニン』は、幸せホルモンとも呼ばれ、満足感や満腹感を感じさせる脳内物質です。食欲が旺盛な人や、甘いものを無性に欲しがる人、イライラが多い人はセロトニン不足が考えられます。

セロトニンを増やす方法はさまざまですが、効果的なのは良質な睡眠をたっぷり取り、朝は太陽の光をしっかりと浴びることです。朝1番の太陽の光は、セロトニンの分泌を促すとともに、セロトニンの生成を助けるビタミンDを作ります。

体質改善ダイエットのためにホルモンの働きを高める

ストレスが多い現代においては、ホルモンの働きが弱まっている人は少なくありません。ここでは、ホルモンを活性化させる方法をいくつか紹介します。

日ごろの食事でホルモンバランスを整える

不規則な生活習慣や無理な食事制限が続くと、ホルモンの分泌が少なくなります。適切なカロリーと栄養バランスの取れた食事は、健康の基本といえるでしょう。

バランスのとれた食事とは、3大栄養素(タンパク質・脂質・糖質)に、ビタミンやミネラル、食物繊維などを加えたものです。

また、女性ホルモンに特化していえば、エストロゲンと似た働きをする『大豆イソフラボン』を含む食品がよいとされています。

サプリメントの活用

ホルモンの正常な分泌と体質改善には、食事から栄養素を摂取することが好ましといえます。しかし、不足した栄養素があるときは、サプリメントを活用するのも1つの方法です。

例えば、女性ホルモンには、大豆イソフラボンやマカ、プラセンタ、ブラックホコシュなどのハーブが有用です。女性は月経時に鉄分が損失しやすいので、鉄分やビタミン、ミネラルも補うようにしましょう。

また、ビタミンB6は、セロトニンの生成を促し、エストロゲンの代謝をサポートするといわれています。

ホルモンは運動で活性化する

ジョギングやウォーキングなどの有酸素運動は、ストレス解消になるとともに、若返りホルモン『DHEA』や成長ホルモンの分泌を促します。

DHEAは、エストロゲンを作る重要な材料になり、成長ホルモンは、肝臓・筋肉・脂肪の代謝を促進する大切な働きをしています。

軽い運動は、安眠や快眠につながり、さまざまなホルモンバランスを整えるのに役立つでしょう。

ホルモンを把握し楽に体質改善ダイエット

ダイエットを成功させるには、ホルモン周期を知り体質を改善することが不可欠です。普段からバランスの取れた食事や運動を心がけることで、ホルモンの分泌が安定し、健康的な体を作ることができるでしょう。

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