公開日:2017/05/17
月経時の経血コントロールが可能?やり方を知って早速実践!
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月経が自分でコントロールでき、月経時のトラブルに効果のある、昔ながらの経血コントールをご存知ですか? 今その古くて新しいやり方が見直されつつあります。今回はその概要や期待できる効果、簡単なトレーニングの方法について詳しく解説します。
月経時の経血コントロールとは?
膣の筋肉で月経血をコントロールする方法
月経時の経血コントロールとは、膣の筋肉をうまく利用しながら経血を出したい時に排出するという考え方です。
現代は経血を吸収するナプキンやタンポンがあり、昔のように月経血をコントロールする必要がないため、意識して排出することはありません。けれども生理中は1日中膣から経血が流れっぱなしで不快なことも多いですし、長時間タンポンを使用すると細菌感染によるトラブルも起こりやすくなります。
一方、そのようなものがなかった昔の女性は、膣内にためた経血をおしっこのように出し切っていたという説があります。実は月経中のトラブルを防ぐという観点から、膣の筋肉を鍛えて自力で経血を排出する、その昔ながらの方法が見直されつつあります。
月経血コントロールで不快感や細菌感染を防ぐ
月経時に経血を自力で排出する月経血コントロールでは、ナプキンにつく血の量を減らし月経中の不快感やトラブルを防ぐこともできます。
月経血を自分で排出できるようになると比較的すぐに感じられる直接的な効果は次の2つです。
- 経血が長時間流れ続けることによる不快感が軽減される
- ナプキンやタンポンの長時間装着による膣への細菌感染を防げる
月経血コントロールができるようになるとナプキンにつく血の量が減り、生理時の不快感が軽減されます。また、ナプキンやタンポンについた経血を介したデリケートゾーンへの細菌感染などを防ぐことも可能となります。月経中はデリケートゾーンのトラブルが起こりやすいのですが、経血コントロールを行うことでそれらのトラブルを予防できます。
経血コントロールで軽減できる症状とは
経血コントロールはデリケートゾーンのトラブルの他にも、女性を悩ませるさまざまな体のトラブルへの次のような効果も期待できます。
- 月経痛(生理痛)が軽くなる
- 月経が長い人も早く終わるようになる
- 月経時の肌トラブルが軽減される
- 太りにくくなる
- 尿漏れを防ぐことができる
出したいときに自らの力で月経血を出せるようになると、不要になった子宮内膜が子宮にとどまることなくスムーズに排出されるようになります。
生理中の不快な症状の多くは月経血が全て排出されるとほぼ消えますが、月経血コントロールはそれを助ける効果が期待できます。また、月経血コントロールでは、膣の筋肉を鍛えることで妊娠中や年配の女性に多い尿漏れを防ぐうれしい効果もあるためおすすめです。
月経血コントロールの基本とは?
月経血を「たれ流さない」ことが基本
経血コントロールでは自分が出したい時まで月経血をたれ流さないことが基本ですが、それは膣で経血をためることが前提となっています。経血を子宮から排出されるのを防ぐことはできませんが、一時的に膣を締めることで経血を膣内にためておくことは可能です。経血が膣にたまっていてもそれが一時的なものなら体への悪影響はないと考えられていますので全く心配いりません。
経血を膣内にためるコツは、膣口がコントロールできるように膣のしまりをよくすることですが、それには膣の筋肉を鍛えることが重要となります。そのためには意識して膣を鍛えるトレーニングを毎日行い、少しずつ膣の筋肉を強くすることがおすすめです。
月経血を「出し切る」ことも重要
月経コントロールの考え方では、経血を出そうと意識することで、膣内にたまった経血を自分の意思で出せるようになるといわれています。一番重要なのは、経血を排出する際、「出し切る」と強く意識することです。
【経血排出のやり方】 1 便座に座り月経血を出しやすい姿勢をとる 2 1の状態でつま先を内股にし、下腹部に意識を集中して強く意識する。 3 2の状態のまま、下腹部を少しずつへこますようにゆっくりと息を吐く。
1~3のようにすることで、膣内でたまっている経血を出せると言われています。「締める」と「ゆるめる」を両方行うのが重要です。最初は中々思うようにいかなくても、根気よく行うとコツがつかめて経血が出せるようになる可能性がありますので続けてみて下さい。
月経コントロールを始める前に「膣圧」を測ろう
月経コントロールは膣に経血を止めるだけの力、つまり「膣圧」が十分にあることが前提です。まずは自分の膣圧を測ってみましょう。膣を測る方法には産婦人科で測る方法と自分で簡単に膣圧を測る方法がありますが、ここでは自分で測る方法を紹介します。
【自分で膣圧を測る方法】 1 便座に座り月経血を出しやすい姿勢をとる 2 1の状態でつま先を内股にし、下腹部に意識を集中して強く意識する。 3 2の状態のまま、下腹部を少しずつへこますようにゆっくりと息を吐く。
この時膣で指を締め付けている感覚があれば問題ありませんが、そうでない場合は膣の筋肉が衰えているということになります。
指を膣に入れる時は事前に指を清潔にしましょう。また、膣を傷つけないように気を付ける必要があります。なお、心配な場合は産婦人科を受診し、膣圧計で測ってもらうのがおすすめです。
月経血コントロールに効果のある運動とは?
毎日の「膣トレ」で骨盤底筋を鍛えよう
経血コントロールのためには、まずは毎日の「膣トレ」で骨盤底筋を鍛えることが大切です。例えば、歩行中やくしゃみをしたときにちょっと尿が漏れてしまうことがあります。それは骨盤底筋が弱まっているのが原因です。
骨盤底筋とは子宮などの内臓を支える筋肉で、出産や運動不足などにより衰えますが、鍛えることで元にもどり尿漏れなども解消されます。
【膣トレのやり方】 1 .身をリラックスさせ、脚を肩幅程度に広げて立つ。 2 .ゆっくりと息を吸い、膣を上に引き上げる様子をイメージしながら締めていく 3. 膣を締めた状態で5秒間息を止める 4 .ゆっくりと息を吐き、体の力を抜く 5. 1~4を数回繰り返す
この膣トレはどこでも簡単にできます。また、毎日短時間で無理なくできますので、ぜひ続けてみてくださいね。
骨盤底筋を鍛えて膣の締まりをよくする
膣トレの説明でも少し触れましたが、経血をコントロールしやすくするには、骨盤底筋を鍛えて膣の締まりをよくすると良いといわれています。
骨盤底筋とは、子宮や腸などの内臓を支える筋肉を指しますが、それが衰えると膣や尿道がゆるみ月経トラブルや女性に多い体調トラブルの原因にもなります。そのような症状を予防、または軽減させるには、膣や尿道の締まりをよくする骨盤底筋を鍛えるのが一番です。それにはまず、普段から歩くときに背筋をピンと伸ばし、骨盤を意識しながらお尻の穴を締めるように意識しましょう。自然に骨盤底筋が鍛えられます。
また、家でできる簡単な体操を行う事でさらに効果的に骨盤底筋を鍛えられます。それについては次で説明します。
家でできる骨盤底筋群トレーニング
骨盤底筋群、つまり膣周辺の筋肉が衰えると体全体に悪影響を及ぼします。女性を悩ませる月経痛もその一つです。それを防ぐためには継続的にトレーニングを行うことが重要です。
ここでは家でも簡単にできる骨盤底筋群トレーニングをご紹介します。この運動は座ったままできますのでぜひお試しください。
【骨盤底筋群トレーニングのやり方】 1 坐骨をまっすぐ立てるようにして椅子に腰掛ける。 2 股の間にクッションまたはバスタオルを挟む。 3 へその下を意識しながらゆっくり腹式呼吸をする。 4 太ももの内側に力を入れ、5秒息を吸いながら膣を上に締める。 5 息を5秒止めた後5秒で息を吐きだしながら力を抜く。 6 1~5を繰り返す。
このトレーニングにより膣圧が上がり、経血コントロールがスムーズにできます。
膣トレーニングで月経血を上手にコントロールしよう!
月経時の経血コントロールについてのまとめです。
- 経血の排出を自在にコントロールする
- キーワードは「たれ流さない」と「出し切る」
- 経血コントロールのカギは「膣トレーニング」
経血コントロールは継続することで初めてその効果を実感でき、月経トラブルも軽減すると言われていますので、根気よく続けてみて下さいね。