公開日:2018/04/12 

ダイエットで体重が減らないのは便秘のせい?対策や解消法について

ダイエットを頑張っている人の中には、便秘が原因で痩せない人が多くいます。

特にダイエット中は、食事が偏ってしまい便秘になりやすくなるので注意が必要です。ダイエットと便秘の関係性と、ダイエット中の便秘の対策と解消法を紹介します。

ダイエット中の便秘で体重が減らない

そもそも便秘とは、食べたものや老廃物を体の中にため込んでしまう状態です。

体の中に長期間ため込むことによって血液の循環が悪くなってしまい、不要な水分も一緒に蓄積してしまいます。その結果むくみの原因となり、リンパの流れが滞って代謝が悪くなる悪循環が生まれます。

ダイエット中の便秘は太る?

ダイエット中の便秘は、便秘解消のために必要な栄養分が不足しているため起こります。

先ほど説明した通り、便秘は老廃物が腸内にたまっている状態のことです。

老廃物がたまって新陳代謝が悪くなると、栄養分の吸収を妨げるだけでなく体内のエネルギー代謝も悪くなります。

エネルギー代謝が悪いと消費カロリーも減少するため、消費されないカロリーは体に脂肪として蓄積されていきます。

便秘じゃないのに痩せないワケ

便秘じゃないのに、ダイエットをしても痩せない人もいます。どうして痩せないのでしょうか?

最近の研究結果では、腸内環境によっても太りやすい人と太りにくい人がいることが分かっています。

腸内フローラ(腸内細菌がグループごとに集まっている様子)には、悪玉菌・善玉菌・日和見菌があります。この日和見菌は、痩せ菌とデブ菌に分類されます。

痩せ菌(バクテロイデーテス)とは、脂肪を蓄積させにくくし、また脂肪を燃焼させる働きのある短鎖脂肪酸を腸内に作り出す菌のことです。

またデブ菌(ファーミキューテス)とは、体に必要のない栄養分まで吸収してしまい体内にため込んでしまう菌のことです。便秘ではないのに痩せない人は、この腸内環境が原因かもしれません。

ダイエット中の便秘の対策

自己流のダイエットは、便秘の原因となります。特に、食事量を極端に減らす・断食などの食べないダイエットや、特定の食べ物だけを摂取する偏食ダイエットは便秘を引き起こすだけでなく、健康的に痩せられません。

ほかにも、ダイエット中に便秘にならないためにはいくつかの対策が必要です。ここでは、ダイエット中に気をつけたい3つの便秘対策を紹介します。

食物繊維や良質な油を摂る

ダイエット中には、食物繊維や良質な脂を摂取することが大切です。食物繊維は、便秘解消に最適な食材としても知られています。

不溶な栄養分の吸収を妨げ、便として排出させる水溶性と、水に溶けずに水分を吸収して膨らみ、腸壁を刺激しながら便御排泄を促進する不溶性の2種類の食物繊維をバランスよくとりましょう。

またオメガ3・6などの植物性の良質な油を摂取することも必要です。便の中に入り込んで、便を柔らかくして排便を促進してくれます。

また、体の酸化防止・脂肪燃焼促・脂肪をつきにくくします。良質な植物性の油には、亜麻仁油・オリーブオイル・ えごま油・ココナッツオイルなどがおすすめです。

炭水化物を極端に減らさない

炭水化物には、便秘解消となる食物繊維や、便を柔らかくする水分が含まれています。ダイエット中だからと言って、炭水化物を極端に減らしてしまうと、便秘の原因となり、逆に体重が増える原因となるでしょう。

飲み物などで水分を摂取しても、ほとんどが小腸で吸収されてしまいます。大腸で硬くなってしまった便を柔らかくするためには、水分をキープしたまま大腸まで届く、難消化性でんぷんを多く含む炭水化物の適度な摂取が必要です。

大ぜん動を促す運動をする

食事に気をつけていても、どうしても便秘になってしまう人は、大ぜん動を促す運動を取り入れてみましょう。

ぜん動とは、便を動かす大腸の動きのことです。健康的な大腸では、ぜん動よりも200倍もの速さで便を動かす大ぜん動があります。この大ぜん動の働きを促すことが、便秘改善のポイントです。

大ぜん動を促す方法は、下記のとおりです。

  1. 夜寝る前にうつ伏せで10分間キープする
  2. 10分経ったら、左右にゴロゴロゆっくりと体を転がす動きを5往復する

これだけで、大腸にたまったガスを出して、大ぜん動の働きを復活させられます。

より効果を得たい人は、10分間うつぶせ寝する時に、おへその辺りにクッションなどをおいてうつぶせ寝すると良いでしょう。

ダイエット中の便秘にこのアイテムは使える?

つい偏りがちなダイエット中の食事が原因で、便秘になってしまう…そんな便秘の悩みを抱えている人のために、便秘解消のアイテムとして、サプリやお茶なども販売されています。

ダイエットの便秘にサプリは効く?

ダイエットの便秘にサプリの効き目はあるのでしょうか?サプリは、あくまでも栄養分を補うための補助食品です。

ダイエット中で、食物繊維や炭水化物がバランスよく摂取できずに、便秘になってしまった人は、乳酸菌・食物繊維などを効率よく摂取できるサプリを選ぶと良いでしょう。

ダイエットの便秘にお茶は効く?

お茶は、水分補給して、便を柔らかくしてくれます。また、便秘に効くお茶は、腸内環境を整える働きをする水溶性食物繊維・カテキン・ビタミンC・マグネシウムが含まれている製品が多いです。

水溶性食物繊維は、硬くなった便を和ら無くする働きがあり、マグネシウムは排便しやすくする働きがあります。

また、カテキンは悪玉菌をやっつけて善玉菌を増やし、ビタミンCは善玉菌の働きを活発にします。

マグネシウムが含まれているお茶ならばルイボスティー、水溶性食物背にが含まれているお茶ならばゴボウ茶など、自分の便秘のタイプに合わせた成分が含まれているものを選びましょう。

便秘薬を用いたダイエットの注意点

便秘薬とは、食生活や適度の運動でも便秘が改善されない人、または頑固な便秘の人のために作られた薬です。

便秘薬を用いてダイエットをする人もいますが、間違った用法で摂取すると大変危険です。薬は、何年間もメーカーが動物実験・人体実験などを行い、用量・用法を定めて安全性を確保しています。

また、便秘薬の副作用や危険性をよく理解し、注意しながら便秘薬を用いましょう。

下剤ダイエットとは

そもそも下剤ダイエットとは、下剤を飲んで便や宿便を排出してダイエットをする方法です。

食べたものが、大腸にたまらずに排便できるため、痩せられると思われていますが、実際は排出された便の分だけ体重が減るため、それ以上の体重減少は期待できません。

大腸の壁にこびりついた宿便を排出することで、普段便秘気味だった人が解消されるケースや、代謝が上がるケースもあります。

しかし、下剤はあくまでも便秘解消のためのものです。ダイエット目的として使うのは危険なのでおすすめしません

下剤ダイエットの危険性

下剤は、あくまでも薬であり、その薬を乱用することで副作用が起こります。下剤を用いた下剤ダイエットは、間違った方法で行うと最悪の場合、大腸が壊死してしまう危険性もあるので、絶対にやめましょう

下剤の中には、さまざまな種類があります。刺激性便秘薬などは、日常的に使うと腸が刺激に慣れてしまって、自然な腸の動きができなくなりさらに便秘となり、下剤が無いと排便できない体質になってしまいます。

刺激性便秘薬ではないから安心というわけではありません。安全性が高いと言われている酸化マグネシウム系の下剤でも、誤った用法で大量に摂取すると、高マグネシウム血症を起こして、最悪の場合だ銀杏返ししてしまうこともあります。

ダイエット中の便秘は太りやすいので対策を!

糖質制限や無理な食生活を続けると、体に負担がかかり便秘になります。せっかくの努力を無駄にしないためにも、栄養バランスや適度な運動を心がけて、便秘が起きないように注意しましょう。

また、下剤はダイエット目的では使用してはいけません。サプリを使用する場合も、あくまで栄養分の補助として使いましょう。ダイエットを成功させるには、正しい方法の理解が大切です。

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