公開日:2017/06/15 

敏感肌にも種類がある!?肌タイプ別の敏感肌改善方法

わずかな刺激にも反応し、肌トラブルが発生してしまう敏感肌で悩んでいる人も多いのではないでしょうか。そんな敏感肌にも、実はさまざまな種類があるのです。今回は、敏感肌の改善方法を肌タイプ別に詳しくご紹介していきます。

外部からの刺激を受けやすい!乾燥性敏感肌

乾燥性敏感肌の特徴を教えて!

敏感肌とは、医学的な病名ではありません。普通の肌質の方は感じないわずかな刺激にも反応してしまう肌のことを、一般的に「敏感肌」と呼んでいるのです。そのため、一口に敏感肌といってもさまざまな種類があり、それぞれ原因や症状も異なります。

敏感肌の中でも代表的なのが、乾燥が原因で生じる「乾燥性敏感肌」です。乾燥性敏感肌とは、乾燥によって肌のバリア機能が弱まり、外部からの刺激を受けやすい肌のことを指します。肌が刺激を受けると、肌内部で微弱な炎症が起こります。

微弱でもこの炎症が繰り返されると、真皮にあるコラーゲンが破壊されてしまいます。コラーゲンは肌のハリや弾力を保つ働きを持っているため、それが破壊されると肌にシワやたるみが発生し、老けた印象に見られやすくなります。

乾燥性敏感肌を守るには、肌に刺激を与えないことが大切!

外部からの刺激を受けやすい乾燥性敏感肌の人は、毎日の生活でできる限り肌への刺激を減らすように意識することが大切です。

乾燥性敏感肌の人が特に気を付けなければいけないのが、クレンジングや洗顔による刺激です。クレンジング剤や洗顔料は肌の汚れや不要な皮脂を落とすために使うものですが、洗浄力が強すぎると、乾燥性敏感肌の場合肌に負担をかけてしまうこともあります。

◆乾燥性敏感肌に適したクレンジング・洗顔料って?

乾燥性敏感肌に適したクレンジング剤を選ぶなら、界面活性剤の量が比較的少ないクレンジングミルクがおすすめです。同じく洗顔料を選ぶなら、洗顔フォームよりも洗浄力が穏やかな洗顔石けんを選ぶのが良いです。


また、乾燥性敏感肌の人は、洗浄力が弱めのクレンジング剤や洗顔料でも汚れをしっかりと落とせるよう、メイクを控えめにすることも大切です。

乾燥性敏感肌のために保湿重視のスキンケアをしよう

乾燥性敏感肌は肌の乾燥が原因で発生するので、保湿を重視したスキンケアを心掛けましょう。乾燥性敏感肌の人に特におすすめなのは、保湿成分のセラミドが配合されたスキンケアアイテムです。

セラミドは肌の角質層に存在する成分で、細胞と細胞の間で水分を保持する「細胞間脂質」の主成分です。

セラミドと同じように保湿成分として有名なコラーゲンやヒアルロン酸は、角質層よりも奥の真皮に存在しています。これらは分子量が大きいため、コラーゲンやヒアルロン酸を外から塗ったとしても成分を内部まで届けることができません。

しかしセラミドは肌の1番上にある角質層に存在しているため、外から塗っても、保湿成分を浸透させることができるのです。そのため、乾燥性敏感肌のために保湿を重視したスキンケアをするなら、セラミドが配合された商品を選ぶことをおすすめします。

皮脂の酸化が原因!脂性敏感肌

脂性敏感肌の特徴って何?

乾燥肌とは反対に、皮脂が過剰に分泌されてベタベタとした状態になるのが脂性肌です。この脂性肌が元になって発生する敏感肌のことを、「脂性敏感肌」と呼びます。

脂性敏感肌とは、過剰に分泌された皮脂が酸化することによって、肌トラブルが発生しやすくなっている状態のことを指します。

皮脂は空気に触れると時間が経つにつれて酸化し、「過酸化脂質」に変化します。この過酸化脂質が原因で、シミや炎症などのさまざまな肌トラブルが発生してしまうのです。

◆脂性敏感肌の人はニキビにも注意!

また、脂性敏感肌の方はニキビが発生しやすい傾向にあります。脂性敏感肌のように皮脂の分泌が盛んな状態だと、ニキビのもとであるアクネ菌が増殖しやすいためです。ニキビが発生した場合は、敏感肌用のケアだけでなく、ニキビのケアも必要になるので注意が必要です。


脂性敏感肌と同時にインナードライ肌である可能性もあり

脂性敏感肌は表面が皮脂で覆われているためギトギトしていますが、実は肌内部が乾燥していることも多く、これを「インナードライ肌」と呼びます。

インナードライ肌も、実は肌の乾燥が原因で、肌が乾燥すると潤いをキープしようとして、皮脂を分泌する、という仕組みになっています。

ここで肌表面がベタつくからといって皮脂を落としすぎてしまうと、皮脂がさらに分泌され、インナードライ肌が進む悪循環に陥ります。

乾燥性敏感肌と脂性敏感肌は、一見正反対の症状に感じますが、どちらも根本的な原因は肌の乾燥であることが多いのです。テカリがあるのに肌がつっぱる感じがする…という人は、脂性敏感肌と同時にインナードライ肌である可能性が高いため注意しましょう。

洗いすぎはNG!脂性敏感肌でも保湿は怠らないようにしよう

脂性敏感肌の人は、皮脂の過剰分泌によるテカリが目立つのが気になるため、洗顔で皮脂を落としすぎてしまいがちですが、それではよりインナードライ肌が進行してしまいます。

基本的には乾燥性敏感肌のスキンケアと同じように、洗浄力が強すぎないクレンジング剤や洗顔料を使用し、洗顔後にはしっかりと保湿をすることが大切です。

また、テカリが気になるからといって1日に何回も顔を洗うのは避け、洗顔は朝と夜の2回とし、不要な皮脂や汚れを適度に洗い流す程度にとどめましょう。

洗顔後、化粧水で肌に水分を与えた後は、乳液やクリームなどでフタをすることも大切です。

脂性敏感肌の場合、肌表面のテカリが目立つのが気になって油分を塗らない人もいるかもしれませんが、それでは水分が蒸発して乾燥が進んでしまいます。脂性敏感肌の場合でもまず肌の乾燥を改善すれば、皮脂が過剰に分泌されなくなり、テカリも気にならなくなるでしょう。

そのほかにもこんな敏感肌がある!

先天的な体質によるアレルギー性敏感肌

乾燥性敏感肌と脂性敏感肌以外にも、さまざまな種類の敏感肌があります。まず、先天的な体質が原因で発生するのが、「アレルギー性敏感肌」です。

アレルギー性敏感肌の人がアレルギーの原因となる花粉やハウスダスト、特定の食品などに接触すると、アレルギー反応が起こり、肌にかゆみや赤みなどが生じます。

アレルギー性敏感肌の人がアレルギー反応によるかゆみにより肌を掻きむしったりすると、肌のバリア機能が弱まり、より敏感な肌になってしまうのです。

◆アレルギー性敏感肌の人はまず病院へ!

アレルギー性敏感肌の場合は、アレルギーの原因物質を知って対策を練るために、早めに医師による診察を受けましょう。乾燥性敏感肌と同じように刺激の少ないスキンケアをするとともに、原因物質をできる限り避けることが大切です。


ホルモンバランスの変化により発生する敏感肌

ホルモンバランスの変化によって、後天的に敏感肌になるケースもあります。特に女性は、生理や妊娠、出産でホルモンバランスが大きく変化するため、それまで使っていた化粧品が急に自分の肌に合わなくなることもあるでしょう。

大切なのは、自分の肌質や自分に合う化粧品を決めつけずに、そのときの肌状態に適したケアをすることです。

例えば、生理前だけ普段使っている化粧品が合わなくなる人は、その時期だけ敏感肌用の化粧品に切り替えるようにしましょう。ホルモンバランスにより変化する肌状態に合わせてスキンケアも変えることで、肌トラブルが起こりにくくなります。

また、ホルモンバランスが崩れて肌が敏感になる時期にそれまでに使ったことのない化粧品を使ったり、レーザーやピーリングなどの刺激の強いケアを行ったりすることは避けましょう。

気にしすぎ?自称敏感肌という可能性も

実際は敏感肌ではないのに、わずかな赤みやカサつき、吹き出物などが現れると、「敏感肌だ」と感じてしまう方もいるようです。このような状態は、「自称敏感肌」と呼ばれています。

普通肌であっても、疲れが溜まっていたり体調が悪かったりすると、肌トラブルが発生することもよくあります。一時的な肌状態の乱れなのか、慢性的に肌が敏感になっているのか、よく見極めることが大切です。

また、あまりにもナーバスに考えすぎると、ストレスを感じてより肌の状態が悪くなってしまうので、ささいな肌トラブルなら気にしすぎず、基本的なスキンケアを毎日しっかりと継続するようにしましょう。

自分の肌タイプに適した方法で敏感肌を改善しよう

一口に敏感肌といってもさまざまな種類があるので、自分の肌タイプを把握して、適切なケアを行いましょう。

  • 乾燥が原因で起こる乾燥性敏感肌には保湿が大切。
  • 皮脂の酸化によって起こる脂性敏感肌も、乾燥が原因であることが多い。
  • 脂性敏感肌はニキビが発生しやすいため、ニキビケアが必要なことも。
  • アレルギーやホルモンバランスの変化が原因の敏感肌もある。

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