公開日:2017/06/15 

「ケール」と「大麦若葉」ってどう違うの?青汁徹底比較

ケールと大麦若葉を比較して、明確な違いを答えられますか?「なんとなく体に良さそう」なのは分かります。しかし、それぞれの効能については、イマイチよく分かりませんよね。ここではケールと大麦若葉の比較をご紹介します。

そもそも「青汁」って何なんでしょうか?

「青汁」の種類とは?どんな種類があるの?

青汁とは一体、どんな種類があるのでしょうか?何歳ごろから飲めばいいのでしょうか?意外と知らないことが多いですよね。

現在、青汁と呼ばれているものは大きく分けると、ケール、大麦若葉、そして明日葉の3つになります。それ以外にも変わり種として、桑の葉、よもぎ、緑茶、ゴーヤの青汁があります。

飲み方としてはこれらの葉をミキサーで粉砕し、水と割って飲むのが一般的です。飲みやすくするため、レモン汁やブルーベリー、はちみつなどを混ぜて飲まれるようにもなりました。牛乳に混ぜて飲むのも定番で、味がマイルドになり、栄養価も高くなるので良いでしょう。

少し前までは、中高年やお年寄りの飲み物という印象が強かったですが、今では若い女性も愛飲するおしゃれな美容健康ドリンクとして注目されています。

健康維持だけじゃない。青汁の効能とは?

青汁は健康維持という効能が最もよく知られています。このほか、ダイエット、便秘解消、デトックス効果も期待されています。

がん予防などの健康を第一に考える方、美容はもちろん、健康やダイエットに励む方にも支持されています。さらに、アンチエージングを目的としたニーズもあります。手軽に簡単に愛飲することができるのも魅力です。

ただ、出始めた当初の飲みにくさがある、というイメージが強く、他のダイエット商品や健康商品のように、爆発的な1大ブームには至っていませんでした。

昨今の甘みを加えたり、果汁などと一緒に飲んだりするプロモーションが功を奏してか、青汁の再ブームが到来しています。青汁について各メーカーが消費者に向けて、さまざまな角度から日々の生活へとり入れやすいようにアプローチをしています。

青汁の歴史は?どこで飲み始められたの?

青汁が日本で初めて飲まれたのは、戦前から戦後にかけての1940年代といわれています。世界的に見ると、歴史は古く1000年前だといわれています。

岡山県のある博士が飢えをしのぐために葉を食べたのがきっかけでした。この博士は葉を食べるたびに体の調子が良くなり、青汁の健康効果が注目を集めたきっかけという説があります。先人たちの発見によって、現代に恩恵をもたらしてくれました。

当初はお年寄りが飲むものというイメージが強かったのですが、1990年代にはバラエティー番組の罰ゲームで青汁を飲まされ注目を集めました。

ある青汁メーカーの「まずい、もう1杯」というコピーで有名なテレビCMもありましたよね。21世紀に入ると、美容効果の点からも女性の注目を集め、飲みやすいタイプの青汁も作られるようになりました。

ケールと大麦若葉のそれぞれの特徴

ケールとはどんな植物なのか?

ケールは地中海が原産の1000年以上の歴史があります。日本最古の医書「医心方」にも名前が出てきます。明治時代に日本に入ってきた植物で、アブラナ科でキャベツの仲間ですが、キャベツのように玉にはなりません。

海外ではサラダなどで利用することが多くあります。フレンチやイタリアンの飲食店では「地中海風サラダ」などのメニュー見受けられます。

ケールはビタミンの含有量が、緑黄色野菜の中でもダントツに高いのが特徴です。便秘解消や美容効果に加え、眼精疲労にも効くなど、高い効能を持っています。また、肥満防止、がん抑制にも注目されています。

青汁として粉末で売られているほか、スーパーで生のケールが並ぶこともあり、大麦若葉よりはなじみがある植物です。ジュースにするのも、栄養がダイレクトに摂取できるので良いでしょう。

大麦若葉はどんな食物なのか?

大麦若葉は青汁の原料になるのは知っているけど、一体どんな植物なのか?ケールのように生の葉がスーパーに並ぶことがないため、よりなじみがない植物ですよね。

大麦若葉とは、その名の通り、ビールや麦茶の原料となる大麦の若い葉のことです。簡単にいうと、まだ稲穂をつける前の状態のものです。若い葉こそ、栄養価が凝縮されているのです。

大麦若葉の原料の大麦はさらに歴史が古く、中央アジア原産で1万年ぐらい前から栽培されていたようです。低温や乾燥に強いために、小麦の生産ができないような中央アジアなどでは、最も適した植物だったようです。

大麦は米に混ぜたりグラノーラに混ぜるとデトックスや便秘解消効果も期待され、特に女性の注目を集めています。

両者比較の注目ポイント

大麦若葉はケールに比べて10倍古い歴史があります。それだけに、生命力の強い植物だということが分かります。歴史が古いわりに、あまり私たちになじみがないというのが不思議な感じですが、食品というよりも薬用に利用されるケースが多かったようです。

このため、一部の環境下でしか用いることがなかったため世界や各地で広まるには、時間がかかったのではないか、という見方もあります。

とはいえ、大昔から健康維持のために食べられてきたという事実もあり、ひそかな健康食材としても知られていたようです。長い歴史があるのでとても説得力を感じますね。

ケールと大麦若葉を比較すると

ケールは睡眠改善や眼精疲労の回復にも注目される

ケールはキャベツの仲間で1年中栽培できる、生命力の強い植物です。特にビタミンAとカルシウムが豊富で、栄養価がとても高いのです。ビタミンはA・B・C・E・Kが含まれており、さらにミネラル、GABA、食物繊維、葉酸、タンパク質も豊富です。

興味深いことに、睡眠の質を良くするメラトニンや目に良いとされるルテインも入っているのです。同じ青汁でもケールにはルテインが入っていることで、ビタミンによる美容効果、食物繊維による便秘解消効果にも注目されます。

ほかに不眠対策、ドライアイ、視力回復など、スマホやPCで目を酷使する人には、ブルーライト対策もできるため、ぴったりの青汁です。青汁は現代人にとって、健康維持に適しているといえます。

すぐれた抗酸化作用もある大麦若葉

ケールよりも後年に紹介された大麦若葉ですが、その効能はケールに負けず劣らずです。栄養補給や健康維持はもちろん、大麦若葉に含まれるビタミンやミネラルに含まれる「チトクローム酸化酵素」により、やせる脂肪といわれる褐色脂肪細胞が増加します。

甲状腺機能を活性化してくれ、なおかつ脂肪分解酵素のリパーゼも入っているのでダイエットには特に効果を発揮します。体質改善や食物繊維による便秘解消、コレステロール、ナトリウムや有害物質の排出を助けてくれるデトックス効果もあります。

SOD酵素やビタミンなどによる抗酸化作用も忘れてはならない効能のひとつです。テレビの情報番組で健康特集をすると、「青汁を飲んでいるだけ」と答える方も多く、人気の高まりを感じます。

両者比較の注目ポイントを見てみる

似ているようで非なる両者の効能ですが、特にケールには眼精疲労の解消効果が注目ポイントです。

健康維持や美容に加えてデジタル機器を使い、目を酷使する現代人には特に必要とする栄養素を含んでいる植物です。特に視力の低下は、小学生などの低年齢にも及んでいるのが実情です。スマホなどの携帯端末機の普及・浸透も要因にあげられます。

ブルーベリーやビルベリーなど、目に良いサプリメントなどを単品でとるのではなく、ケールだけで必要な栄養素が一度にとれるのが魅力です。これなら、複数のサプリをとる必要がなくなるかもしれません。

結局のところ、ケールと大麦若葉の効能は?

  • 美容効果、便秘解消、眼精疲労、睡眠改善、がん予防にも効くケール
  • 健康維持・便秘解消・ダイエット、抗酸化作用がある大麦若葉
  • どちらの青汁も健康維持に効果が期待できます

どちらも魅力のある効能ばかりですが、個々のニーズに合わせて飲むのが良いでしょう。どちらもその効能を把握したうえで正しく飲むことが肝心です。

ただし、効果を得ようと飲み過ぎるのは逆効果なので用量を守るように注意しましょう。

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