公開日:2017/05/26 

カイロの効果的な使い道とは?使用済みカイロの活用方法も!

寒い季節の防寒対策としてはもちろん、夏場の冷房対策としても使用する機会があるカイロ。どうせ使うなら効果的に使いたいですよね。今回はカイロの効果的な使い道や使用済みカイロの活用方法について紹介します。

知っておきたい!カイロの基礎知識

カイロはどうやって発熱するの?

カイロが発熱する仕組み、それは「酸化」による化学反応によるものです。ぬれた鉄を放置しておくとサビが出てくるのを見たことがある方は多いのではないでしょうか。これは、鉄が空気中の酸素と反応し酸化鉄になる化学反応によるものです。この化学反応が起こるときに発生する熱を有効利用したものが「使い捨てカイロ」です。

とはいえ、日常では非常にゆっくりと酸化反応が起こるため、実際に鉄がサビつく際に熱を感じることはありません。カイロは、この化学反応を上手に活用できるように、また安全に活用されるように、さまざまな工夫が施されたものなのです。

カイロ中には何が入っている?

では、カイロの中には一体何が入っているのでしょうか?

【カイロ原材料と役割】

  • 鉄粉 酸化反応によって熱を発生させる主な原料です。
  • 水 鉄と酸化反応を引き起こすため、鉄粉がさびる速度を速める役割があります。
  • 塩類 酸化反応を促進させる働きがあります(塩類自体は変化しません)。
  • 活性炭 表面の微孔に空気が入り込むことにより、酸素濃度を高め酸化反応を高めます。
  • バーミキュライト カイロの中に入っている水を取り込み保水材の役目を果たています。

その他、カイロ本体は空気を通さない不織布を使用していますが、そのままでは空気が入らないため発熱しません。そのため微孔を開けて中に空気が入るように調整しています。

袋から出すまでに発熱しないのはなぜ?

カイロは空気に触れると中身の鉄粉が酸化反応を起こし発熱を開始します。このため、使用する前から発熱しないように、空気の侵入を遮断するための特殊なフィルムによって包装されています。

また、カイロは安全に使用できるように、JIS法に定められた方法によって最高温度や平均温度、持続時間が管理されています。これらは商品の外装を見ると記載されています。市販されいているカイロでは、最高温度が55度前後の商品が多く、高いものでは70度近くまで発熱するものもあります。

温度の持続性としては、半日ほど温度をキープできる商品など長い時間に渡って体を温めてくれる効果がありますが、貼り方によっては低温やけどを起こす場合があるため、使用方法をきちんと守り使うようにしましょう。

実は優秀!カイロの有効的な使い道とは?

代謝を上げてダイエット効果

カイロによって身体を温めることで、基礎代謝を上げる効果が期待できます。基礎代謝が上がることは内臓の働きを活発化すると言われており、こうなると痩せやすく健康的な身体になるきっかけのひとつになります。

また、身体を温め血流を促進することで体内のめぐりがよくなると「デトックス効果」も期待できます。さらに、血流が促進されると血液に含まれる酸素が全身に運ばれ脂肪燃焼を促すと言われています。

全身を温めるのに効果的なポイントは次の通りです。

【腰】

両腕を下げた状態で肘の高さのあたり

【お腹】

おへそから指4本分下のあたり

【足首】

足首の内側あたり

どれか一箇所に貼るだけでも効果が期待できるので、カイロが見えないように、その日の服装によって貼る位置を考えるのがおすすめです。

女性の敵「冷え性」を改善

女性に多いとされる「冷え性」は、むくみや腰痛、肩こり、肌荒れなど身体にさまざまな不調をもたらします。冷え性を改善させるために効果的なのが、第2の心臓とも呼ばれる「ふくらはぎ」を温めることです。

ふくらはぎは血液やリンパを、下半身から心臓に戻すポンプのような役割を果たしています。このため、ふくらはぎが冷えてしまうと血管が収縮し、このポンプのような働きが弱まることによりむくみの原因になるといわれています。

また、冷えたふくらはぎを通ることで血液の温度が下がりやすくなることで、血液が通う各臓器が影響を受け、全身の冷えにつながるという説もあります。ふくらはぎにカイロを貼るだけでなく、ハイソックスやレッグウォーマーなどを併用し、冷え対策をする方がより効果的です。

血行促進で肩こり改善

肩から首にかけてだるさや痛み、張りといった不快感を感じる肩こりですが、寒い季節など、筋肉が硬直し、血流が悪くなることが原因で起きるケースもあります。肩こりとともに、首こりや背中こりといった身体のこりに有効的なのが、肩甲骨にそった「僧帽筋(そうぼうきん)にカイロを貼って温めることです。

肩甲骨とは背中の左右の肩から腕の付け根のあたりにある、逆三角形の形をした骨のこと。その骨の場所にかぶさっている筋肉が僧帽筋です。この場所にカイロを貼って温めることにより、筋肉の緊張をほぐして肩こりの不快感を緩和させる効果が期待できます。

使用済みカイロを活用できる使い道とは?

臭いの気になる場所に脱臭材として

ではここから、使用済みカイロの活用方法の紹介です。カイロの中には活性炭が入っています。実はこの活性炭は市販の脱臭剤にもよく使用されている成分。においが気になる玄関の靴箱、トイレ、冷蔵庫などは、使用済みのカイロで脱臭することができます。

靴箱やトイレの場合は、使用済みのカイロをそのまま置いても大丈夫ですが、冷蔵庫については衛生面からもそのまま置くのは抵抗がありそうです。その場合は、カイロの中身を別の容器に移して使うようにしましょう。かわいく装飾をすればオリジナルの脱臭剤を作ることもできそうです。

また、においがこもりがちになるブーツやスニーカーには、カイロを直接入れておくのも効果的。市販の脱臭材よりもその効果は低くなりがちですが、ただ捨ててしまうよりも再利用できれば少しお得な気分になりますね。

靴の乾燥にぴったり!乾燥剤としての効果

カイロは鉄粉が空気中の水分を吸い込んで反応することによって温まります。水分を吸い込むためという効果に着目した利用方法が乾燥剤です。とはいえ、カイロの大きさはせいぜい手のひら程度ですので、それほど大きなものは無く吸収できる水分は限られます。

そこでおすすめの使用方法が、ぬれた靴を乾かすために使うことです。雨で靴がぬれてしまうと、季節によってはなかなか乾かずに困る時期がありませんか?

「新聞紙をいれておく」というアイディアを耳にしたことがある方も多いと思いますが、サイズ的にもカイロは靴の中に入れるのに丁度良いサイズです。また、ブーツなどの保存する場合にも中にカイロを入れておくと乾燥対策の他、脱臭効果も期待できてめおすすめです。

家庭菜園や花壇の肥料として

カイロに使用されている保水剤のバーミキュライトは、畑の土壌改良に使われる肥料に含まれている成分と同じものです。さらに、カイロには鉄粉が含まれているため、鉄分を土に与え、栄養のある土にすることができます。

ただし注意点として、カイロの中身をそのまま土壌改良したい土に撒いてはいけません。カイロの中身には塩分が含まれており、この塩分は植物の成長を妨げる恐れがあるため取り除いてから巻くことが大切です。

【カイロの塩分を抜く方法】

  1. 水とカイロを容器に入れ、よくかき混ぜる
  2. 1をコーヒーフィルターに入れろ過をする

市販されているカイロの中には、注意書きの欄に「肥料として使えます」と記載されているものがあります。これは塩分を取り除く作業をせずに、そのまま肥料として使用することができます。

カイロは最後までとことん使いきろう!

カイロにはさまざな効果的な使い方があることが分かりました。

【カイロを貼る効果】

  • 代謝を上げダイエット効果
  • 血流を促し冷え性改善
  • 身体を温め肩こり改善

また、使用済みカイロは、脱臭剤や乾燥剤、家庭菜園や花壇の肥料としても有効活用できます。ただ捨てるのはもったいないので、最後までしっかりと有効的に使いきりましょう!

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