公開日:2017/04/10
頭痛の原因は本当に肩こり?首姿勢を正して体の不調を整えよう
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「肩こりから頭痛が起こる」といいますが、その頭痛は本当に肩こりが原因でしょうか?
頭痛の原因はさまざまです頭痛や肩こりが起こる原因が分かれば、改善策も見えてきます。肩こりや頭痛の原因から対処法まで、詳しく解説します。
頭痛の原因が肩こりとはよく聞くけど?
辛い頭痛は、肩こりと関係があるようです。まずは、頭痛の種類から見ていきましょう。
頭痛には大きく2種類ある
頭痛は大きく分けて、『片頭痛』と『緊張型頭痛』の2種類があります。
こめかみから目にかけて、ズキズキと脈打つように痛むのが『片頭痛』です。何らかの要因で、脳の血管が急激に拡がることによって起こります。
脳の血管が拡張すると、周囲の神経が刺激され、刺激によって生じた炎症物質が、さらに血管を拡げることで痛みが発生します。
痛みは、頭の片方だけとは限らず、左右共に痛みが生じることもあります。発作的に起こるため、日常生活に支障が出る場合もあり、頭痛以外にも、下痢・吐き気・嘔吐などの症状が伴う場合もあります。
片頭痛は30代の女性に多く、5人に1人は片頭痛に悩んでいると言われているほどです。生理前から生理中の間に痛みが起きる事が多く、女性ホルモンの影響が考えられます。
また、仕事が休みの週末などは、ストレスから解放されてリラックスすることで、血管が拡張し、『片頭痛』が起こりやすくなります。その他の原因としては、寝不足・寝過ぎ・疲労・空腹・音や光など、強い刺激が挙げられます。
肩こり由来の頭痛は、緊張型頭痛
肩こりが原因でおこるのが、『緊張型頭痛』です。肩こりが発症すると、肩だけではなく、首の筋肉も緊張し、血液の流れが悪くなります。そうすると、筋肉内に老廃物が蓄積し、周りの神経が刺激されて痛みが生じるのです。
後頭部から頭全体を締めつけられるような鈍痛で、心身のストレスから肩こりが起こり、頭痛が現れる場合が多いです。パソコン操作などで同じ体勢を長時間続けた場合にも起こりやすくなります。
うつ病など心の病気が要因で『緊張型頭痛』が起きたり、『片頭痛』と併せて痛みが起きたりする人もいます。
痛みが出るのは、お昼頃から夕方にかけてで、目の疲れや疲労倦怠感などと共にあらわれる場合が多いです。頭痛以外の随伴症状はなく、日常生活への支障も大きくありません。
痛みが出て数時間で収まるケースもありますが、数ケ月続くなど、慢性化する場合もあります。
頭痛原因である肩こりは首姿勢が悪いから?
『緊張型頭痛』は、肩こりが原因であらわれることがわかりました。では、肩こりは、どうして起こってしまうのでしょうか?
現代人は猫背で首姿勢が悪い
現代人の生活習慣は、姿勢が悪くなる要因がたくさんあります。そして、そのような姿勢が『肩こり』を引き起こしているとも言えます。
具体的に、どのような姿勢をとっているのでしょうか?
猫背で首を前に出した座り方NGオフィスやパソコン操作で椅子に座る時、猫背になったり、首を前に出したりしていませんか?そのような座り方は、からだが楽に思えますが、肩や首に負担をかけています。
スマホを見る姿勢が首に悪い現代人の日常生活から切り離せないスマーフォンですが、そのスマホが、姿勢を悪くさせています。
スマホを見る時は、ほとんどの人が頭を下げて操作し、そして長時間、触っているので、同じ姿勢でいることになります。
首姿勢が悪いことが肩こりの悪化へ
猫背や首を前に出す座り方、スマホを操作する下を向く姿勢など、首に大きな負担がかかることが、肩こりの原因となっています。
首に負担がかかると、首から肩全体に筋肉が緊張し、血流の悪化を招き、肩こりへとつながります。
肩こり防止のためには、普段から良い姿勢を心がけましょう。猫背を直し、良い姿勢を保つポイントを紹介します。
立った時の良い姿勢のポイントはこちらです。
- 膝を伸ばす
- 骨盤を立てる感覚で。おへその下に力を入れる
- 肩甲骨を後ろに引き、胸を自然に張るようにする
- あごを引く
- 頭頂部を上から糸で吊り下げられているイメージで、力を入れずに背筋を伸ばす
座った時の良い姿勢のポイントはこちらです。
- 背もたれにかかり、骨盤を立てる感覚で、腰とおへその下に軽く力を入れる
- 背筋を伸ばす
- 頻繁に脚を組むのは避ける
日々の生活の中で姿勢に気をつけ、肩こりを解消していきましょう。
頭痛や肩こりなどの原因はすべて首にあり?
頭痛や肩こりの原因として、首の姿勢の悪さが関係していることは多いですが、必ずしも首だけが原因とは限りません。
『首のこり』が原因で、頭痛や肩こりが起こっている場合は、首の後ろをもんだり、マッサージしたりすることによって、症状が軽減されます。
もし、症状が治まらなかったり、痛みが増したり、フラフラするようなことがあれば、別の病気の可能性もあります。そのような場合は医療機関を受診しましょう。
首には神経が集中している
首への負担が、肩こりの大きな要因となるのは、首には神経が集中しているためです。首の骨の中には、脊髄神経からつながる神経の束が通っていて、頭や目・耳などに集中的に、そして全身につながっています。
そのため、首の姿勢が悪いと、首周辺の筋肉のこりや痛みだけでなく、からだの色々な箇所が不調を引き起こす原因となります。
歯痛やめまい、耳鳴りの根源も首かも?特に、首には頭や目・耳などの神経が集まっており、歯の痛み、歯ぎしり、耳鳴りなどの症状も、首の姿勢の悪さが要因となっている場合があります。
めまいも、首の筋肉のこりにより起こる可能性があります。首がこると頭部に続く血管が圧迫され、血流が悪くなり、めまいを引き起こしてしまうのです。
首をほぐして楽になろう
首がこってしまったら、首をほぐしてみましょう。ほぐすのは首の後ろ、神経が集中している『後頭下筋群』です。4つの筋肉からなるこの場所を上から下にほぐしていきます。
まず、頭と首の境目を、指を奥に差しこむようなイメージで圧迫します。力を緩めず首の内側に向け、小さな円を描くようにほぐしていきます。
次に、下へと移動させなから小さな円を描いていきます。このようにすると、張っていた筋肉がほぐれていきます。
生理も頭痛や肩こりの原因になる
生理も、頭痛や肩こりの原因となるようです。どのような理由からなのでしょうか?
貧血とホルモンバランスの乱れが要因
生理が始まると、腹部の生理痛だけではなく、頭が痛くなったり、肩こりが起きたりという女性は多いでしょう。生理中に頭痛・肩こりが起こる原因には、『貧血』と『ホルモンバランスの乱れ』が関係しています。
生理の時は出血があるため、血量が減少し『貧血状態』となります。そうなると血行が悪くなり、血液を通して酸素や栄養を、頭部や肩にまで運べなくなり、頭痛や肩こりが起こる可能性が高くなるのです。
また、『ホルモンバランスの乱れ』から、頭痛や肩こりが起こることもあります。妊娠を司る女性ホルモンの分泌が増えることで、血液が骨盤周りに集中し、首や頭部など、からだの上の方に酸素や血液が行き届きにくくなります。
そのため、筋肉が疲労してしまい、肩こりが起こるのです。肩こりが悪化すると、首周辺の血液の流れも悪くなり、頭痛が起こる原因となります。
生理前の不調はPMS(月経前症候群)かも?
生理の3~10日間くらい前に、イライラしたり気持ちが不安定になったり、また頭痛や便秘といった『PMS』を経験している女性は多く、症状の1つとして肩こりも挙げられます。
PMSの原因は、女性ホルモンの分泌の推移が影響しており、それにより自律神経に乱れが生じ、血流が悪くなり、肩こりへとつながります。
PMSによる肩こりの対策は、適度なウォーキングなどの『有酸素運動』や、血行を良くする湯船で肩のこりをほぐす『マッサージ』を行うことも効果的です。『ビタミン』や『ミネラル』もPMSを和らげる作用があるので積極的に摂っていきましょう。
頭痛や肩こりの原因を知って楽になろう
肩こりから起こる頭痛は、後頭部周辺に締めつけるような痛みがある『緊張型頭痛』です。生理周期による貧血やホルモンの影響の他、日頃の姿勢の悪さから起こっている場合もあります。
また、肩こりや頭痛に悩む人は、『姿勢』にも気をつけましょう。首周辺のマッサージでこりをほぐすことでも改善が期待できます。