公開日:2017/06/26
美白の切り札ハイドロキノン化粧品の効果的な使用法を紹介!
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シミやニキビ跡を改善するため、様々な美白化粧品を試してきた方もいらっしゃるでしょう。もし、これまでの美白化粧品に満足できていないなら、ハイドロキノン化粧品はいかがでしょうか。ハイドロキノンの秘密や使い方のコツなどをご紹介していきます。
シミができる仕組みとハイドロキノンの働き
お肌の敵、シミはこうして作られる
美肌は多くの女性の憧れです。ですが、そこに大きな敵として立ちはだかる存在がいます。それがシミです。シミは肌のトーンを暗くし、老けた印象を与えがちです。でも、どうしてシミができてしまうのでしょうか?
シミの原因は、肌のターンオーバーの乱れによるものです。紫外線を受けると、肌は防御のためメラニン色素を作り出します。メラニン色素で肌の色を濃くすることにより、肌の奥に紫外線が侵入してこないように防御するのです。
生成されたメラニン色素は、役目を終えると古い皮膚と一緒に剥がれ落ちていきます。ところが、ターンオーバーが上手く機能しないと、いつまでも肌に残ってしまうことがあります。これがシミの原因です。
メラニン色素へのアプローチで美白を促す
現代では、様々な美白化粧品が販売されています。どの化粧品もそれぞれの理論や作用に乗っ取って、沈殿したメラニン色素にアプローチして美しい素肌に導こうとしています。
美白成分でよく知られるものに、プラセンタがあります。プラセンタはメラニン色素の分解をサポートするとともに、細胞の代謝活動を促し、ターンオーバーの正常化を目指す成分です。また、ビタミンC誘導体も、メラニン色素の分解を促す成分として多くの化粧品に配合されています。
この他に、アルブチンやエラグ酸、メーカー独自の成分など、様々な成分が化粧品には配合されており、それぞれ独自の方法でメラニン色素にアプローチしています。
ハイドロキノンの驚きの美白効果
ハイドロキノンには大きく2つの働きがあります。
1つ目は、メラニンを作り出す酵素、チロシナーゼの働きを弱めることです。シミの改善や新たなシミの抑制につながるといわれています。
2つ目に、メラニンを作り出すメラノサイトの働きを抑制することです。これによって、新たなシミが生まれることを防ぎます。
つまり、ハイドロキノンは今あるシミを薄くするだけでなく、これから作られるシミを予防する効果も期待できる成分なのです。さらに、ハイドロキノンは、紫外線によるシミだけでなくニキビ跡にも効果的なアプローチができるといわれています。肌の漂白剤ともいわれるハイドロキノン。美容に関心のある人には嬉しい成分ですね。
美白に欠かすことのできないハイドロキノン。そのハイドロキノンを配合したおすすめの美白化粧水を紹介しています。
ハイドロキノンにはリスクもある!?
ハイドロキノンの活用が遅れた理由
これだけ高い効果が期待できるハイドロキノンですが、日本で化粧品に利用され始めたのは2001年と最近のことです。それは、「ハイドロキノンベンジルエーテル」というよく似た名称の薬品の存在が関係しています。
ハイドロキノンベンジルエーテルも高い美白効果を持つ薬品ですが、あまりに効果が強すぎることから、白斑ができるトラブルが多発しました。そのため、似た名称のハイドロキノンも合わせて、国内での使用が禁止されてしまったのです。
一方、海外コスメではハイドロキノンは当たり前に利用されていました。そういった海外の実例やハイドロキノンそのものの安全性の研究が進められた結果、近年になってようやく国内化粧品にも配合が認められるようになりました。
医療機関でも活用されるハイドロキノン
ハイドロキノンは皮膚科や美容外科でも用いられています。利用目的はシミやニキビ跡の治療なので、化粧品に求められる効果と違いはありません。医療機関のアイテムと市販の化粧品の大きな違いは、ハイドロキノンの濃度が化粧品の数倍もあるという点や、ハイドロキノンの効果を更に高めるためにトレチノインという成分を併用することが多い点です。
トレチノインは肌の代謝を活発にし、肌にハリを与える働きがあります。この2つを組み合わせることで、市販の化粧品よりも高い効果を実現させているのです。
ただし、医療機関で使用されているアイテムは濃度が高い分、副作用などのリスクも併せ持ち、医師の監督による処方が必須になります。
ハイドロキノンには副作用がある!?
化粧品への配合が認められて身近になってきたハイドロキノンですが、その使用には注意も必要です。ハイドロキノンに限らず、どんな化粧品成分でも副作用のリスクはゼロではありません。個々の体質差もありますし、誤った使い方が思わぬトラブルを引き起こす場合もあります。
ハイドロキノンの副作用でよく見られる症状は、肌のヒリヒリ感や赤みです。高い効果が期待できる反面、過敏な肌質の方には刺激が強く感じられることがあります。また、高濃度のハイドロキノン化粧品を過度に使い続けることで、白斑が発症するリスクがないとはいえません。
肌質に合うかどうかをパッチテストでチェックする、用法用量を守る、この2つを徹底することが大切です。
正しく活用して健やか美肌を手にいれよう
身近に広まるハイドロキノン化粧品
ハイドロキノンは、まだまだ化粧品利用の歴史が浅い成分です。ですが、医療機関での高い実績を受け、配合された化粧品の販売は着実に広がっています。ただ、医師の指示による治療と異なり、化粧品の利用は自己責任です。自分の肌との相性やスキンケアの目的を考慮して、安全な使い方を守ることが大切です。
何よりも大切なことは、事前のパッチテストです。大容量のものをいきなり購入せずに、できればお試しサイズや試供品を使い、肌質に合うかどうかを確かめるようにしましょう。 方法は簡単です。二の腕の内側に化粧品を塗り、24時間程度放置して様子を見るのです。かゆみや赤み、発疹が出るようなら、残念ですが使用は中止した方がよいでしょう。
ハイドロキノン化粧品は目的別に使い分け
ハイドロキノン化粧品を安全に使うコツは、配合されている濃度をチェックすることです。
化粧品に配合されているハイドロキノンの濃度は、1~4%程度です。もちろん、濃いほど高い効果が期待できますが、反面肌への刺激は強くなります。敏感肌の方は、低濃度のものを選んで使うようにしましょう。
また、目的によって使い分けるのもおすすめです。将来的なシミの抑制を期待するなら、濃度が低めのものでも十分です。一方、できてしまったシミに対して具体的なアプローチをしたいなら、濃いめの美容液タイプのものをスポット使いするのがよいでしょう。高い効果が期待できるハイドロキノンだからこそ、使い分けが活用のポイントになります。
一歩進んだハイドロキノン化粧品活用法
医療機関ではトレチノインとハイドロキノンが併用されています。同じように、化粧品を使った自宅でのスキンケアでも、相性のよい成分を組み合わせることで相乗効果を狙う方法があります。トレチノインとよく似た働きを持ち、多くの化粧品に配合されている成分がレチノールです。濃度が大きく異なるので、同じ効果とはいきませんが、レチノールも肌にハリを持たせ、代謝を促す作用があります。
また、ハイドロキノンとは別のアプローチで美白を促進させる成分を併用するのもおすすめです。ビタミンC誘導体やプラセンタ、アルブチンなどが配合された化粧品が一例です。
ただ、どんな有効成分でも、化粧品に配合できる量は多くありません。効果を実感するには、根気よく正しいケアを続けることが大切です。
これでハイドロキノン化粧品もバッチリ!
- ハイドロキノンは、医療機関でも使われる高い効果が期待できる成分です。
- 反面、誤った使用には副作用のリスクもあります。
- 化粧品使用時には、低濃度のものを選んだり、パッチテストをしたりという注意が必要です。
- 目的別に濃度を選んだり、他の成分と組み合わせたりすることで、より効果が期待できます。
ハイドロキノン化粧品を使ってシミのない美白肌を目指してみましょう。