公開日:2017/06/15
しいたけは栄養の宝庫!下ごしらえから調理法まで一挙公開
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しいたけは、きのこ類の中でもとても身近な食材ですね。日頃何気なく食べているしいたけですが、実は栄養の宝庫!今回は、しいたけの栄養を逃さず、しっかりと食べるための下ごしらえや調理法などをご紹介します。
しいたけの栄養について知ろう
しいたけに含まれている栄養素
しいたけはなぜ栄養の宝庫と呼ばれるのでしょうか。林野庁のサイトに、きのこの栄養と効用についてまとめられた記事が掲載されていましたのでご紹介します。
1.体内におけるカルシウム代謝に重要な役割を果たすビタミンDを多く含み、骨粗鬆症の予防効果が期待できます 2.低カロリーでビタミンやミネラルが豊富なことから健康的なダイエット効果が期待できます 3.食物繊維が豊富なことから便秘の予防に効果があります
引用元:林野庁/きのこの成分と効用
ほかにも、血中コレステロールを下げたり、免疫力を高めたりと体にうれしい効果がたくさんあります。
このように、しいたけにはビタミンD・食物繊維・エリタデニン・ベータ‐グルカンなどの、健康を促進することが期待できる栄養が含まれています。「栄養の宝庫」と言われる理由も良く分かりますよね。
干ししいたけと生しいたけの違い
干ししいたけと生しいたけは、栄養の面で言うとビタミンDの含有量が違います。しいたけを日光に当てると、しいたけに含まれるエルゴステロールという成分がビタミンDに変化。天日干しをしている干ししいたけは、ビタミンDが豊富なのです。
実は、干ししいたけも生しいたけも、調理前に傘の裏側の白い部分を上にして1時間ほど日光に当てるとビタミンDが増加します。面倒でなければぜひ、調理前にしいたけを日光に当ててください。
また、旨みや食感の点でいうと、干ししいたけは旨味成分が生しいたけより多く含まれています。冷水に干ししいたけをつけて、冷蔵庫の中でじっくりと8時間ほど入れておけば、香りの高いだしが取れます。朝起きた時に、夕食用の干ししいたけを戻しておくようにするとちょうどいい具合に調理できますよ。
しいたけの保存方法
生しいたけを保存する時、スーパーで買ってきたプラスチックトレイやビニール袋に入れたまま野菜室に入れて、黒く変色したことはありませんか?しいたけは湿気が苦手。
新聞紙やキッチンペーパーで軸が上になるように包み、結露に当たらないように保存すれば長持ちします。野菜室での保存期限は1週間程度ですので、早めに使い切るようにしましょう。
干ししいたけは、水分を抜いて保存しやすい状態になっていますので、密封して乾燥剤を入れておけば半年ぐらいは保存がききます。常備食材として手元に置いておくと、いざという時役に立つでしょう。
栄養を逃さない下ごしらえと調理法
生しいたけの下ごしらえ
生しいたけの栄養は、水に溶けだしやすい性質を持っているものがあります。ビタミンB1・やエリタデニンが水溶性です。そのため、生しいたけをザブザブと水洗いしてしまうのはNGです。
汚れをきれいなふきんやキッチンペーパーでふき取り、軽くほこりや汚れを落とすだけで大丈夫ですよ。お湯で煮る料理の場合、煮汁も食べる形の料理なら、効率よくしいたけの栄養をとることができます。
掃除が終わった生しいたけは、みじん切りにするとより栄養素が摂取しやすくなるのでおすすめの切り方です。そのままの形で食感を楽しむ場合も、よく噛んでしいたけの細胞壁を壊して栄養を余すところなく吸収できるようにしましょう。
干ししいたけの戻し方
干ししいたけの一般的な戻し方は、水を張ったボールに、汚れをさっとふきんで落とした干ししいたけを漬けておくだけです。最低8時間、できれば1晩は寝かせおきたいところ。どうしても時間がない、という場合は、干ししいたけを細かく砕き、水に接する面を増やすともっと早い時間で戻りますよ。
干ししいたけの戻し汁は、あらゆる料理のベースとなります。冷蔵庫で2、3日程度は日持ちしますので、日々の料理に活かしてくださいね。定番は煮物ですが、洋風スープのベースにも使えます。戻し汁が多すぎて余りそうになったら、冷凍保存をしておきましょう。製氷皿を使ってキューブ状のだし氷を作っておけば量の調整も簡単です。
栄養を逃さない調理方法
しいたけに含まれる栄養素はいくつか煮汁に溶け出してきます。この性質を生かし、汁ごと食べる料理に使うと、溶け出した栄養を摂取できるのでおすすめですよ。加熱時間の短い電子レンジも、しいたけの調理におすすめです。
水を軽く張った耐熱ボウルに移し500Wの電子レンジで3分程度加熱します。栄養素が水分となって流れ出る前に加熱終了することで、より多くの栄養がしいたけに残った状態で食べられます。
また、しいたけ内に含まれているビタミンDは、「油」と炒めることで吸収率が良くなります。肉野菜炒めなどにしいたけをたっぷり入れ、ビタミンDをしっかりと体内に取り込みましょう。
しいたけのおいしく栄養のある食べ方
干ししいたけと昆布で最強の旨み
干ししいたけですが、水で戻している時、一緒に昆布も入れておくと旨みがとても強くなります。これは、干ししいたけに含まれているグアニル酸という旨み成分と昆布のグルタミン酸の相性が良く、旨みをお互いに引き立て合うために起こる味の変化です。
昆布と干ししいたけの組み合わせは動物性の食材を含まないため、精進料理のベースにも使える組み合わせとして知られています。このだしを使って、筑前煮などの煮物系を作ると本当においしくできますよ。
戻した干ししいたけも一緒に具材として煮込むことを忘れないでくださいね。干ししいたけもしっかりと旨みを吸い、おいしい煮物になります。
しいたけと一緒に食べたい食材
しいたけと一緒に食べることで栄養バランスの取れる食材の組み合わせを知っておくと、より効率良く栄養が取れるようになります。骨粗しょう症の予防が期待できる組み合わせとして、しいたけと「牛乳・帆立・栗」などを一緒に摂るのがおすすめです。これらの食材なら、ホワイトシチューやクリーム煮などで上手に摂ることができそうですね。
また、免疫力を強める働きが期待できる組み合わせとしては「アスパラガス・かぼちゃ・ブロッコリー」などがあります。温野菜のサラダにして食べると良さそうな食材ですね!バーニャカウダソースを添えるだけでおいしく食べられる組み合わせではないでしょうか。
余った生しいたけは冷凍保存がおすすめ
おいしそうな肉厚のしいたけがたくさん詰まったパックを買ってきたのはいいけれど、食べ切れなくて残ってしまうことはありませんか?この時は、迷わずそのまま冷凍保存しましょう。残った生しいたけは全て石づきを落としておきます。そして、ジッパー付きの冷凍用袋の中にそのまま入れて凍らせるだけです。
冷凍での保存期間は1ヶ月。そのまま味噌汁や煮物に使えるので便利ですし、冷凍することでしいたけの細胞壁が壊れ、味や栄養が溶けやすくなります。冷凍するだけでおいしくなるなんて、手間いらずで嬉しいですよね。まだ試したことのない方は、1度挑戦してみてください。
栄養の宝庫・しいたけで健康ライフを!
- しいたけにはビタミンD・食物繊維・エリタデニン・ベータ‐グルカンなどの栄養が含まれている
- 栄養を逃さないため下ごしらえ時は水洗いしない
- 干ししいたけは昆布と一緒にだしを取るとおいしい
- 一緒に摂ると免疫力を高める組み合わせは「アスパラガス・かぼちゃ・ブロッコリー」
身近な食材「しいたけ」、効率の良く栄養を摂る方法や、適切な調理方法や食べ方をぜひ覚えてみましょう。