公開日:2017/06/15
お尻にできた『おでき』!治療法を知って解決しよう
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ホルモンバランスの変化で、女性はお尻におできができやすいといいます。普段人に見せる場所ではないものの、お尻におできがあると恥ずかしいと思いませんか?悪化した場合、座る時に痛むことも考えられます。不安を解消するために治療法を調べてみました。
お尻におできができてしまった!治療法は?
お尻のおできはニキビ!?その特徴と原因は
お尻にできるおできとひとくちにいっても、実は幾つかの種類があります。中でも多いのはニキビ状の吹き出物で、顔のニキビと同様に皮脂の過剰分泌であったり、皮膚バリアの低下によって生じます。
体の動きとともに皮膚と洋服の繊維がこすれ、皮膚表面が傷つき、ニキビ状の吹き出物になることが多いようです。肌の弱い人は特になりやすいので、コットンやシルクなどの天然素材のものを着用するほうが良いでしょう。
特にシルクは、動物性の繊維で皮膚との相性が良く、アレルギー体質の人におすすめです。また、下着の締め付けが原因となっておできができることもあります。実際のサイズよりも小さいショーツやガードルを履いている人は要注意ですよ。
おできができた時は生活習慣を見直そう!
お尻にニキビ状のおできができた時は、まず患部を清潔にするようにを心がけましょう。そして、脂肪の多い料理を避けて、野菜を中心にバランスの取れた食事を心がけることが大切です。睡眠不足やストレスも悪化の原因になる場合があります。
バスタイムは大事なひと時ですが、お湯の温度はもあまり高くせずにぬるめのお湯にゆっくり入りましょう。ボディソープの中には洗浄力が強く皮膚の細胞を傷つけるものがあるので、おできができている時はソフトな洗い上がりのものにしましょう。
ニキビを取り去ってしまいたいがためにゴシゴシこするのはダメです。もちろん、無理に潰すのは論外です。細胞を傷つけすぎると、メラニン色素が沈滞して肌が黒ずむので注意しましょう。
お尻のおできは丁寧なお手入れと保湿で予防
お風呂で丁寧に洗うのも大切ですが、おできができたのであれば顔と同じようにケアをすることも必要です。おできができやすい人は普段からお風呂上がりのケアとして取り入れると良いでしょう。
ケアの方法はとても簡単で、お風呂上がりに低刺激の保湿クリームを塗ってマッサージするだけです。保湿成分はコラーゲンやヒアルロン酸、ヒトセラミドなど何でも構いません。ただし、お尻の皮膚はぶ厚いので、毎日お手入れをしましょう。
また、サリチル酸配合のピーリング剤を使って硬くなった角質を除去したり、尿素配合剤で角質に柔軟性を持たせたりと、おできのできにくい肌作りをするのも大切です。
若い世代に多いおでき「毛孔性苔癬」
毛孔性苔癬の特徴!放っておいても大丈夫?
「毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)」は、毛穴に皮質などがつまり、ぷっくりとした丘疹(きゅうしん)ができている状態です。「毛孔性角化症」と呼ばれる場合もあります。
お尻だけではなく、背中やにの腕、太ももなどにもできやすく、触るとザラザラしています。通常は特に症状もありませんが、稀に軽いかゆみを伴う場合があります。
毛孔性苔癬は若い人に多く見られる症状で、10歳くらいの児童の20%ほどが罹患していると言われ、その後思春期に入るとさらに増えます。しかし、30歳くらいになると自然に消える人が大半なので、気にならなければ放っておいても大丈夫です。
毛孔性苔癬はなぜできるの?対処法は?
毛孔性苔癬ができる原因はまだ解明されていません。遺伝的要因が強いというのが多くの専門家の意見です。また、ほとんどのケースで30歳ぐらいになると自然に消えるそうです。痛みなどの不快症状があるわけではないので、気にならなければそのままでも問題ないでしょう。
ただ、容姿が気になる時期にできることが多いので、少しでも目立たなくなる方法を紹介します。毛孔性苔癬には、ビタミンCが入った化粧水が効果があるそうです。
ビタミンCは保管がかなり難しいビタミンですが、近年は研究が進み、ビタミンC誘導体という形で角質層の中まで吸収させることができるようになりました。毛孔性苔癬予防のためには、このビタミンC誘導体入りの化粧水、特にAPPS入りのものをおすすめします。
美容外科での治療法ダーマローラー
自己流のケアが不安な人は、美容外科で本格的な治療を考えてみてはいかがでしょうか。美容外科にあるダーマローラーは極細の針がついたローラーで、毛孔性苔癬の治療に効果的だと言われています。
施術はとても簡単で、肌の上にローラーを転がし、気になる部位に目に見えないほどの小さな傷をつけます。そして、皮膚が持つ本来の力で新しい皮膚を作り出すよう促します。この時に、毛孔性苔癬の部分も消えていくのです。
ダーマローラーは購入して自宅で使うこともできるようです。ただ、肌に傷をつけて再生させるというかなり大胆な治療法なので、安全のためにも専門家に任せることをおすすめします。ニキビの改善も促せるということなので、気になる人はチェックしてみてください。
腫瘍の一種「粉瘤」の場合もある
粉瘤とはどんなおできなのか?
粉瘤(ふんりゅう)という言葉を聞いたことがありますか?粉瘤は腫瘍の一種で、皮膚内部に垢などの老廃物が蓄積して形成されます。ニキビと良く似ているので見分けが難しいのですが、治ったと思っても同じ場所に繰り返し出てくるのであれば、粉瘤である可能性が高いです。
最初はニキビと見間違える形状ですが、少しずつ大きくなり、こぶし大の大きさになってしまうものもあります。普段は触っても痛みなどの症状は特になく、しこりを感じる程度です。
ただし、細菌に感染してしまうと膿が溜まって腫れ上がり、痛みを感じるようになります。また、周囲を強く押すと真ん中付近の毛穴から白く臭いものが出てくることが多いです。
粉瘤の治療法は?手術は日帰りでOK
粉瘤は良質の腫瘍ですから、放置していても問題はありません。ただし、お尻は腰掛けた時に全ての体重がかかる上、炎症を起こしやすい場所です。炎症してしまうと治癒するまで時間を要しますし、跡が残ってしまうこともあります。できることなら、炎症が起きる前に病院で除去してもらうほうが良いでしょう。
除去は手術といっても簡単な処置で、外来診療で可能です。粉瘤は内部に老廃物を蓄積した袋のようなものを持っており、これを完璧に取り除かないと再発する恐れがあります。袋はかなり小さなものなので、できれば熟練した医師にお願いするほうが良いでしょう。
粉瘤は膿が出てしまうことも!その場合は?
粉瘤はほとんど問題が起きにくい腫瘍ですが、炎症を起こすと腫れ上がり、膿が出てしまう場合があります。粉瘤の膿は大変な異臭を放ちますから、その場合は病院に行って抗生剤を処方してもらうと良いでしょう。膿が出た状態のままでは患部が皮膚と癒着して、手術は無理です。炎症が治まるまで抗生物質を飲んで、その後に手術をすることになります。
炎症が起きている時はかなり痛みを伴いますから、ドーナツ型のクッションを用意すると良いでしょう。普段もドーナツ型のクッションを使うようにすると、患部を労ることができ、炎症予防につながる可能性があります。また、締め付ける下着は履かないようにしてください。
お尻のおできの治療法
お尻にできるおできの主なものは、ニキビ、毛孔性苔癬、粉瘤です。
- ニキビは生活習慣を見直し、清潔を保つ。そして保湿を怠らない。
- 毛孔性苔癬は放っておいても治るが、ケアするならビタミンC誘導体の化粧水やダーマローラーがおすすめ。
- 炎症を起こした粉瘤の場合は自己判断で治そうとせず、専門医に手術してもらおう。
それぞれに合った治療法で対応していきましょう。