公開日:2017/06/26
ヨガは躾です!大人女子なら自分磨きは内面から
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女優やモデル、ビジネスマン、アスリートまで、さまざまな分野で活躍する素敵な人が、ヨガをしていることはもはや常識です。ヨガのポーズだけでなく、瞑想をする人も増えています。ヨガを通じて自分を磨くということはどんなことなのか専門家がお話していきます。
ヨガはそもそも人としてあるべき生き方の姿勢を正してくれる
大人になってからあなたのために注意してくれる人はどのぐらいいる?
人としてあるべきというと少し小難しいですが、心の美しさとらえるとわかりやすいでしょう。外見を磨くだけでは本当に美しいとはいえない、心の美しさも手に入れたい。今どきのオトナ女子はその真実に気が付いていることでしょう。
ヨガの経典にあるヨガの8つの段階。そのはじめの2つは道徳的な10の教えとなっています。やってはいけないこと5つ、やったほうがいいこと5つのアドバイスですね。例えば、なにものも傷つけてはいけない、嘘をついてはいけない、盗んではいけない、清潔を保とう、足るを知ろうなど。子どもの頃は親や学校などで沢山の注意、躾を受けてきました。果たして大人になってからあなたをちゃんと注意してくれる人はいるでしょうか?
ヨガの10の日々気をつけたいアドバイスは、特別新しいことはありませんが、意外と知らず知らずのうちに守れていなかったり、意識をし、実践していくことでその恩恵が自分に帰ってきたりします。凛とした美しさは日々の何気ないことから育っていきます。
やろうと思ってやらないことが重なるとどうなるか?
さあ、では具体的に1つ取り上げてみましょう。10のアドバイスの中の1つに サティア (嘘をつかない)というものがあります。嘘も方便というのもありません。本当に真実だけを口にするようにします。そして、それは誰かを傷つけるようなものであってはいけません。
そして、人に意図的な嘘をつかないことだけでなく、自分への嘘もいけません。例えば、ダイエットしよう!つい食べ過ぎることをやめて運動しよう!と決意します。具体的な計画もたてられたとしましょう。でも、ついありがちなのが、自分のその決意、約束を破ってしまうこと。やろうと思ってやらないことはどうでしょう?自分を裏切ってしまうこと、嘘をついてしまったともいえます。
やろうと思ってできないことは日常たくさんあるかもしれません。でもそれが重なり、自分のことを知らず知らずのうちに裏切り続けていくとどうなるでしょう。自分を信頼できなくなります。自己評価の低い自信のない人になってしまいます。
自分のことを客観視、行動は自信につながる
世の中でキラキラしている素敵な女性は何が違うのでしょうか?自信にあふれ、夢を実現させていくその姿のその裏にはどんな日々があるのでしょう。中にはもしかしたら表と裏との違いがある方もいるかもしれませんが、それでは続かないでしょう。真の素敵な女性とは自分に正直に生き、そして自分が言ったことに責任をもち、決めたことを行動していく。自分に対して嘘がないよう生きていくことを実践しているから輝くのです。
さあ自分のことを客観視してみましょう。一歩離れたところから冷静に見てみましょう。どれだけ日常に小さな嘘を積み重ねてしまうか確認し言ったこと全てを行っていきましょう。あるいはとても正直だと自信を持って感じるならそのまま実践していきましょう。
見栄をはったり、自信のなさから力以上のものを見せつけたりしようとする必要もないのです。ただ正直になっていく。口に出したことを守っていく。言葉と行動の間に嘘がないようにしていきましょう。いい意味での自信がついていきます。
ヨガの教えを日常生活に取り入れるには
ヨガのそもそもの目的を知っていますか?
ヨガをできる場所は増えてきました。たくさんの方がヨガのレッスンを経験されていることでしょう。ヨガはポーズ、呼吸、瞑想だけではないことをご存知でしょうか。ヨガのそもそもの目的を知っていますか?
ずばり、ヨガは心をコントロールすることを目的としています。【ヨガとは心の作用の死滅である】とヨガの経典にもあるのは有名です。喜んだり落ち込んだり、言われたことで一喜一憂したりと、外からの刺激で私たちの心はいろいろと揺さぶられますね。心をコントロールなんてできるのでしょうか?とても難しいことですが、ヨガはそこに到達するためにいろんなことをしている行法なのです。
非暴力 怒りを手放してみる
ヨガの経典にある10のアドバイスの1つに(非暴力)があります。1番初めに出てくるおそらく1番難しいこと。暴れる力をもたない。つまり怒りを手放してみる。いらいらする、むかむかする、ぷんぷんする。日常にいくらでも起こることですが、そんな時普段どうしているでしょうか。人間ですからいろんな感情が沸くのは当たり前のこと、それにおぼれていかずに冷静に怒っている自分に気づくとそれを手放すこともできるようになります。
激しい怒りに支配されてしまった時「自分イコール怒り」になりがちです。怒っている自分を見つめて、怒っていると顔がこわいぞ、やめた方が得だと、意見できる自分もいないでしょうか?その時すでに「自分イコール怒り」ではなくなっています。怒りは心がそのように働いただけ。しっかりと観察していくと実はコントロールできることもたくさんあることに気づくでしょう。
知足 感謝できることを考えてみる
同じくその10のアドバイスのうちの1つに「知足」があります。足るを知る。満足は足りないものが満ちたときに嬉しさを感じること。知足はすでに足りていることに気づくとすごく嬉しいこと。そうです、すでに沢山のもの、こと、人に囲まれてとても幸せなことを思い出す作業。時々忘れてしまうんです。
例えば、夜寝る前に感謝できることをどんどん考えてみる。朝起きて、太陽の日差しがとても気持ちよかった。道を聞かれて教えたらその人がにっこり笑って喜んでくれた。貸していた本がお菓子を添えられて戻ってきた。ごはんがちゃんと食べられた。しかも美味しかった。家で安心して布団に入ることができる。そうして考えるととても幸せな気持ちで眠れそうですね。
足りないものを探すと欲しいものがあふれ、キリがありません。足りているものを探すといらない欲望に振り回されることもなくなります。
身体を整えて心が整い美しくなれる
ヨガのポーズで身体をしなやかで強くする
ヨガのポーズを練習していくことで身体にまずアプローチします。専門のヨガスタジオ、スポーツクラブなどでヨガのレッスンを受けてみる。動画やDVDなどで自宅で行う。自分に合うスタイルでしばらく継続していくのが良いでしょう。ヨガのポーズは自分の骨格を感じるもの、老廃物を排出しやすいようなねじりや内臓に働きかけるもの、自分の体重で筋肉を鍛えるもの、様々な要素があり、いろいろなポーズをとることで、身体はしなやかで強くなります。定期的に、継続してヨガのポーズ練習を行っていくと必ず効果が現れてきます。
ヨガの呼吸で免疫力もアップする
ポーズの時の呼吸も意識的に効果的に行っていくことが大切です。ヨガの呼吸は基本的には鼻呼吸です。横隔膜の動きを意識的にする腹式呼吸は主に座位や仰向けの時に、肺がしっかり機能するように肋間筋を使う胸式呼吸は立位の時に行います。自律神経を整える片鼻呼吸や、代謝を上げていく腹筋を使う呼吸など普段の呼吸では使わないところまで働かせることで、免疫力もアップしていきます。実際に花粉症の症状の改善や、風邪をひきにくくなるなど、筆者の実体験としてたくさんの恩恵を受けています。
ヨガの瞑想で自分のことをよく理解する
ヨガのポーズや呼吸を継続していくと、身体が整い、姿勢もよくなります。身体が座るための柔軟性や強さを持っていないと、すぐに落ち着きがなくなります。落ち着いて座ることができるようになると、瞑想をする段階を自然にむかえられるようになります。瞑想は背筋を伸ばし静かに座り、目を閉じて自分の内側に意識を向け呼吸などに意識を集中していくことがスタートとなります。
何かに意識をあわせ、それだけに集中できた時、その集中が途切れず時間経過も感じないとき、瞑想状態にあるといわれています。脳が休まる時間です。瞑想により、ごちゃごちゃしていた頭の中がすっとリセットされるように、本来の自分の望んでいることなどがクリアになり、よく理解できるでしょう。
自分で自分を育てるツールがヨガ
少し堅苦しく、耳が痛いような内容だったかもしれません。そもそも躾とはそういうもの。大人になって受けることがなくなる躾。自分で自分を律することも時には必要かもしれません。自分で自分を育てるツールがヨガだととらえることができます。ただポーズを習い練習するところから、ヨガに関する本を読んでみたり、お話を聞いてみたり、自分の行動や言動を見つめてみる。ポーズと呼吸と瞑想と合わせ、内面から意識改革をして自分磨きしていきましょう。
- 中村晃子(なかむら あきこ)
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フリーヨガインストラクター、ヨガ講師、アーティスト。
アクロヨガ正式指導者、AcroyogaFreedomTOKYO主宰、FiNCアンバサダー、ジャパンエイジフリーヨガ協会理事。
1000人バードを達成し日本全国でワークショップを開催している。
アクロヨガレッスン情報→www.acroyogafreedom.com