公開日:2017/12/25
アフターピル(緊急避妊薬)の効果や副作用、成功のサインとは?
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望まない妊娠を避けるため、女性の体を守るために活躍してくれる「アフターピル(緊急避妊薬)」ですが、使用の際には「副作用」についてもしっかりと理解しておくことが大切です。今回は、アフターピルの働きとともに、服用時の副作用についてご紹介します。
そもそも「アフターピル(緊急避妊薬)」ってどんなもの?
人それぞれ理由は異なりますが、予期せず避妊に失敗してしまうこともあるでしょう。
そんなときにはアフターピルが活躍してくれます。アフターピルとは、性交後72時間以内に服用することで、妊娠を回避させることができるという薬です。
しかし、アフターピルを服用したからといって100%避妊ができるというわけではありません。避妊成功率は約76~89%と言われていますが、少なくとも約10%の女性はアフターピルの効果を得ることができない可能性があります。
また、アフターピルの効果を得るためには、必ず性交後72時間以内に服用しなければなりません。服用が早いほどアフターピルの効果も高まるため、24時間以内に服用できるのが理想です。避妊失敗の可能性がある場合には、極力早く産婦人科を受診しましょう。
アフターピルの副作用とは?
アフターピルは、無理に女性ホルモンを調整し生理を起こさせ、妊娠を避けるという仕組みになっています。そのため、副作用が起こる女性もいるのが事実です。
アフターピルを服用する際はあらかじめ周囲の人々に相談し、体調不良が起こるかもしれないことを伝えておきましょう。
では、主な副作用の症状をご紹介いたします。
嘔吐や吐き気
アフターピルを服用した際に、最も多く起こる副作用が「嘔吐や吐き気」です。
吐き気が我慢できず服用後2時間以内に嘔吐しまうと、薬の作用が体に吸収されず効果がなくなり再度アフターピルを服用しなければなりません。
万が一嘔吐することを考えて、薬を服用した時間をメモに取っておきましょう。
また、嘔吐してしまった場合には、薬を服用した時間と嘔吐した時間のメモを持ち、処方してもらった病院や医師に相談することも忘れずに。効果がなくなると妊娠が継続されるので注意しましょう。
血栓症
アフターピルの種類の1つである「プラノバール錠」には女性ホルモンの他に卵胞ホルモンが含まれており、それによって血栓症ができる可能性が高くなります。
高血圧な方や喫煙する方は「ノルレボ錠」を処方してもらうようにしましょう。
その後の生理の乱れ
ホルモンを無理に調整しているので、アフターピルの服用後は生理が乱れることがあります。2~3回程度生理の様子を見て生理周期が定まらない場合は、産婦人科を受診しましょう。
他にも、下痢や不正出血、頭痛、倦怠感、乳房の張りなどの副作用がありますが、多くの場合、服用後24時間以内にはおさまることがほとんどです。副作用が出た際には、周囲の人々の協力を得ながらゆっくりと時間を過ごしましょう。
これがあればアフターピルが成功!
服用後3日~3週間程度で通常の生理のような出血があれば避妊成功といえます。
この出血を消退出血といい、子宮内膜が剥がれたことによる出血にあたります。子宮内膜が剥がれると妊娠はできないため、アフターピルの効果が出たといえるでしょう。出血がおさまった頃に、再度産婦人科を受診すればより安心です。
アフターピルという名前は聞いたことがあっても、実際に使用したことがある方や病院で処方された経験を持つ方は少ないはず。
アフターピルで望まない妊娠を早期に避けることができますが、体に良い薬とはいえません。服用をすると副作用が出る可能性があるのはもちろん、女性の体や心にとっても大きな負担となります。
パートナーとのスキンシップは大切ですが、妊娠を望んでいないときにはコンドームや避妊用のピルを服用して、未然に妊娠を防ぐことが得策です。
アフターピルを服用するにはリミットがありますが、副作用や体への負担をきちんと考えた上で、万が一のときの最終手段として活用しましょう。