公開日:2017/05/17
月経カップの正しい使い方は?危険性があるってホントなの?
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「月経カップ」という生理用品をご存じですか?欧米ではごく一般的に使われている月経カップは、生理期間中の面倒なことを解消してくれる便利アイテムとして注目を集めています。正しい使い方や危険性なども含めて、月経カップをご紹介します。
月経カップの基礎知識と正しい使い方
引用元:flickr
日本でも新しい生理用品として話題に
月経カップとは、シリコンや天然ゴム製のカップを膣内に入れて、流れ出る経血をためるタイプの生理用品です。日本ではまだ一般に普及していませんが、欧米を中心に外国ではすでに広く使われています。
一度装着すると12時間の使用が可能ということもあり、近年では日本でも仕事に育児にと忙しい女性から注目を集めています。ナプキンをつけているときのような肌のムレやかゆみから開放してくれるのもうれしいところです。購入方法についてですが、まだ日本製のものはなく、外国製の商品を通販で購入することになります。
月経カップの正しい使い方を知ろう!
日本でもすでに使いはじめている女性がいる月経カップとは、一体どのように使うものなのでしょうか。使ってみたいけれども、月経カップをちゃんと装着できるのか不安という方も多いのではないでしょうか。月経カップは柔らかな素材で作られているので、膣の形に合わせて自在に変形します。コツさえつかめば思いのほか簡単に使うことができるんですよ。
はじめて使用するときは、月経カップを石けんなどできれいに洗浄しておきましょう。口の広がっている方を上にして、カップの部分を指で折り畳みます。そのまま膣内に入れて指を離すと、カップの部分が自然と元の形に戻ります。下のつまみ部分が全て隠れるくらいまで入ると、ちょうどよいポジションにある目安です。
装着するときのポイントは、できるだけ体の力を抜くこと。慣れないうちはしゃがんだ姿勢で行うことをおすすめします。
使い終わった後のお手入れ方法は
月経カップは、1度装着すると長時間連続して使用することが可能です。1日に2~3回取り出して、カップ内にたまった経血を捨てるようにしてください。下腹部に力を入れて指がつまみに届く程度まで月経カップを下ろした後、つまみを引っ張れば膣内から簡単に取り出せます。
経血を捨てた後は、水やぬるま湯できれいに洗浄することでまた繰り返し使用することができます。石けんや専用の洗浄剤を使って、可能な限り清潔を保つように心掛けてください。外出先で流水を使っての洗浄が難しい場合には、ウェットティッシュなどでふき取るのもおすすめです。定期的にアルコール消毒や煮沸消毒を行い、雑菌を繁殖させないようにすることも大切です。
月経カップを使うメリットとは?
長時間使えてトイレに行けないときも安心!
ナプキンやタンポンと比べれば連続して使用できる時間が長いのも、月経カップのよいところです。一度装着すれば経血がカップの容量をオーバーしない限り、約12時間を目安に使い続けることができます。仕事が忙しく長時間トイレに行けないときに、経血がもれていないか気になった経験がある方も多いはず。最長12時間なら、忙しい女性の強い味方となってくれますね。
就寝中も、横もれを気にせずに寝返りを打つことができ、安心して眠ることが可能です。防災グッズに加えておくと、災害などで長時間、生理用品の取り換えができないときに重宝します。経血が外に漏れづらい構造ですので、正しく装着できれば、運動や入浴のときにも安心して使うことができます。
月経カップはお得でエコな生理用品
携帯する必要もなく、使い捨てにしてゴミを増やさずに済むのも、月経カップを使うメリットのひとつです。
メーカーによって様々ですが、1つ3,000~5,000円ほどで販売されています。お手入れを欠かさなければ、年単位で継続して使用することも可能です。ナプキンやタンポンは安価ですが、毎月購入し続けなくてはなりません。月経カップなら1度購入すると長く使えるので、経済的にもお得ではないでしょうか。
お財布にも優しく、外出先でのゴミの処理に困ることがないのも便利なポイント。生理にまつわる様々な面倒ごとから解放してくれる、女性にも地球にも優しいエコな生理用品、それが月経カップなのです。
デリケートゾーンのトラブルから解放
経血を膣内で受け止めるため、生理中に起こるデリケートゾーンのさまざまなトラブルから解放されるのも、月経カップによるメリットのひとつです。ナプキンの使用によるムレやかゆみ、かぶれなども起こらなくなり、より快適に生理期間を過ごすことができます。
生理特有の臭いが気になっているという方にも月経カップはおすすめ。空気に触れることによる経血の酸化や雑菌の繁殖を防いでくれるので、臭いで不快な気分になる機会もぐっと少なくなるはずです。
暑い季節や長時間トイレに行けないときにこそ、デリケートゾーンのケアには特に気を使いたいもの。日頃、生理期間中のデリケートゾーン対策でお悩みの方には、特におすすめです。
危険はない?月経カップ使用上のポイント
自分に合った商品選びと正しい装着方法を
使い始めは装着方法が難しく感じることがあるかもしれません。膣内に入れやすいよう、自分なりに工夫してみるとよいでしょう。カップの中央部をへこませてU字型にしたり、口の部分を内側に折り込んだりする方法もあります。ぜひ自分に合った方法を探してみてくださいね。慣れてしまえば自然な装着感で、快適に過ごせます。
使っていて経血のモレがある場合は、正しく装着できていないということや、サイズが合っていないことが考えられます。自分に合った商品を見つけるのと同時に、正しい装着方法を学ぶことも大切です。月経カップを取り入れやすいように、慣れるまで布ナプキンやパンティライナーと併用するのも良いでしょう。
うまく取り出せなくてもまずは落ち着いて
月経カップをうまく取り出せるか不安なという方もいらっしゃるでしょう。基本的に月経カップは膣の入口付近で装着するものです。
しかし、長時間装着していると膣内で密着してしまったり、思ったより奥に入ってしまったりすることも起こり得ます。そんなときは焦って体に力を入れず、まずはリラックスしてみてください。その上で、便を排出するのと同じ要領で下腹部に力を入れ、腹圧でカップを押し出すようにしましょう。
つまみを無理に引っ張るよりは、指を奥まで入れてカップの下部を凹ませコンパクトにすると、取り外しやすくなります。どうしても取り出せないときには、無理をせずに婦人科を受診しましょう。
清潔を保つことが安全に使用する秘訣
膣内での雑菌の繁殖を防ぐことも、月経カップを安全に使用するためのポイントです。そのためにも月経カップは清潔にしておきたいもの。使用後は流水でよくすすぎ、せっけんなどで丁寧に洗浄しましょう。清潔ではない手で扱うと、膣内に炎症を引き起こすことがあります。膣内を傷つけてしまう可能性もあるので、デコレーションのついたネイルや、爪を伸ばした状態での取り扱いは避けるべきです。爪が気になる方は、ビニール手袋をはめて操作をすると良いでしょう。
慣れてくると装着感が薄れ、取り外すのを忘れてしまうということもあるかもしれません。長時間経血をためておくことは雑菌を繁殖させるリスクにつながりますので、外し忘れには十分ご注意くださいね。
正しい使い方を知って生理を快適に
- ハードルが高いと思われがちですが、月経カップを利用するのはそれほど難しいことではなく、危険でもありません。
- 使用の際は月経カップの正しい装着方法を知り、自分にあった商品選びをすることが大切です。
- 使い慣れればムレやかゆみ、臭いといった不快さから解放されて、快適な生理期間を過ごすことができます。
あなたも、月経カップを使って快適な生理期間を過ごしませんか?