公開日:2017/05/26
乾燥を防ぐ初期エイジングケアは「食材選び」から始めよう!
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肌の折り返し地点を過ぎた女性なら知っておきたい「初期エイジングケア」。肌の乾燥やシワを改善するためには、まず食生活の改善から始めることが大切です。ここでは、うるおいある肌をつくるために必要な栄養素とおすすめの食材を紹介します。
肌の水分保持に必要な「タンパク質」
タンパク質のはたらきを知ろう!
タンパク質は、肌にうるおいを保持する天然保湿因子(NMF)と、セラミドなどの細胞間脂質を生成するために必要な成分です。
NMFと細胞間脂質はどちらも角質層に存在し、角質細胞の間に整然と並んで水分を保持する役割をしているといわれています。特に、NMFは水分をとり入れ、保持する力に優れており、肌にうるおいやハリを与えてくれると考えられています。細胞間脂質は、角質細胞の間のすき間を埋めるように存在し、水分の蒸散を防ぐ働きを持っています。角質層をつくるこれらの要素はターンオーバーの過程でタンパク質から作られるため、タンパク質が不足すると、肌の水分保持力が低下してしまうと考えられるのです。
おすすめの食材―魚介類
タンパク質の摂取には、魚介類を食べることをおすすめします。中でも、サーモンやサバ、イワシなどの魚は、タンパク質が豊富な上に、必須脂肪酸のひとつであるオメガ3系脂肪酸が多く含まれているという特徴があります。
オメガ3系脂肪酸は、細胞膜が正常に活動するために欠かせない成分です。タンパク質の摂取には肉を食べるという選択肢もありますが、肌や体に良いのはどちらかという点で考えると、魚の方がよりよい成分が多く含まれていると言えるでしょう。現代ではファーストフードや欧米型の食事に偏りがちな人が増えているので、意識して魚を食べていきたいものです。
おすすめの食材―大豆食品
タンパク質の摂取には、納豆や味噌などの大豆食品もおすすめです。朝食で洋食が中心になっている人は日本食へと切り替え、大豆食品を積極的に飲むようにするとよいでしょう。味噌汁は温かい飲み物であるため、体を活動的な方向へと促し、細胞の新陳代謝を促進してくれる効果も期待できます。
そして、大豆食品を積極的に摂りたい時間帯は朝がおすすめです。朝はタンパク質合成を促してくれる肝臓が活発に働く時間帯でもあるので、消化のよい大豆製品を食べるのは体にとってもよいといわれています。ご飯のおかずとしてサーモンやサバなどを添えれば、より効率的にタンパク質を摂取できるでしょう。
肌にうるおいを与える「ビタミン群」
ビタミン群のはたらきを知ろう!
タンパク質と同様に、肌にとってなくてはならない存在であるのが、ビタミン群です。ビタミンにはさまざまな種類がありますが、ここではビタミンA、B、C、Eの4種類に注目してみましょう。
ビタミンAは、肌の保湿に重要NMFの生成を助けてくれる働きがあるといわれ、ビタミンBはお肌のターンオーバーが正常に機能するために必要な成分と考えられています。また、ビタミンCは肌のうるおい成分であるコラーゲンの生成促進や、細胞の酸化を抑制する働きを持っています。ビタミンEは、小腸で体内からとり込まれ、タンパク質とともに全身に運ばれ、新陳代謝を活発にする働きがあるようです。
どのビタミンも、健康な肌をつくるために重要な役割を担っていることが分かりますね。
おすすめの食材―緑黄色野菜
肌に必要なビタミン群を摂取するためには、ホウレン草やブロッコリー、カボチャなどの緑黄色野菜をとることをおすすめします。緑黄色野菜にはビタミンAやビタミンCが豊富に含まれているため、ビタミン群を効率的に摂取することができるでしょう。
緑黄色野菜をとる際に気をつけたいのは、野菜が熱に弱いという性質です。ビタミンを熱で壊してしまわないためにも、野菜を食べる場合は生のまま食べることをおすすめします。火を通すときは、なるべく短時間で済ませ、あまり痛まないように工夫するのがおすすめですよ。
他にも、ビタミンAはレバーやウナギ、卵、チーズなどから、ビタミンCは果物からとるのもよいでしょう。特に、レバーやウナギ、卵などにはビタミンBも豊富に含まれていますので、意識して食べるようにしてみましょう。
おすすめの食材―ナッツ類
ビタミンEが豊富に含まれている食材としては、クルミやアーモンド、ピスタチオなどのナッツ類があげられます。特に、クルミは栄養が豊富であり、腸内環境を整えて代謝機能を改善させる効果もあるため、肌にはよい食べ物として人気があるんですよ。
ナッツ類に含まれている脂肪は、スイーツに含まれる脂肪とは違い、アンチエイジングによいといわれる良質な脂肪といわれています。ナッツ類は、このような理由から「食べながらきれいに」が叶う食べ物といわれることもあります。
ナッツ類は小粒で食べやすく、持ち運びやすいという特徴があります。小分けにしてバッグに入れておき、小腹がすいた際におやつ代わりとして食べるのもおすすめですよ。
肌細胞を健康に保つ「亜鉛」
亜鉛のはたらきを知ろう!
健康な肌を維持するためには、亜鉛の存在も欠かせません。
亜鉛には、タンパク質やDNA、RNAの合成に必要な成分です。亜鉛を積極的に摂取することで、細胞分裂を促し、新しい皮膚を構成することができます。亜鉛のこのような性質は、コラーゲンの合成促進効果や傷の修復にも一役買うといわれています。肌は、亜鉛があることで正常な水分油分バランスを保持できるため、亜鉛は1日の必要摂取量を守ってとり入れるとよいでしょう。
逆に言えば、亜鉛が不足してしまうと、皮膚が乾燥しやすく、荒れても修復しにくい状態を作ってしまいかねません。亜鉛を多く含む食材を積極的にとり、亜鉛不足の生活を解消していきましょう。
おすすめの食材―牛肉
亜鉛を多く含む食材の代表格は、牛肉です。牛肉は1年をとおしてスーパーなどで購入できるので、気軽にとり入れられる食材です。豚肉や鶏肉にも亜鉛は含まれていますが、牛肉は豚肉や鶏肉の2倍以上の亜鉛が含まれています。ダイエットをする人の中には、ご飯やパンだけでなく、肉も抜く人もいます。体重の減少という目的は達成されるかも知れませんが、体に必要なミネラルが不足することになってしまいかねません。
また、白米の代わりに玄米を食べる人も、注意が必要です。玄米は整腸効果があるとして注目されていますが、同時にミネラルの排出効果を持つ成分も含まれています。健康によいといわれる食品は、十分な栄養素を補給している状態でとり入れた方が、体に優しいと言えそうです。
おすすめの食材―卵
亜鉛を多く含むもうひとつの食材は、卵です。卵には、1個あたり約4gの亜鉛が含まれています。1日に必要な亜鉛摂取量は8~10といわれているので、卵を1日2~3個食べるだけで、必要な亜鉛をしっかりととることができます。
また、卵には肌によいビタミンAやタンパク質も豊富に含まれているため、美肌を目指すためには積極的に食べておきたい食材と言えそうです。卵は、実にさまざまな料理に使えるところも魅力です。朝食時におかずとして目玉焼きを、昼食ではゆで卵を主食に沿えて、夕食では卵をといて味噌汁に入れるなどすれば、飽きることなく毎日食べることができるでしょう。
おすすめの食事はやっぱり「和食」
うるおいある肌をつくるためには、さまざまな食材をバランスよく食べることが大切であることが分かりました。肌によい栄養素を効率的にとるためには、洋食のように一皿でドンと作られた料理よりも、魚や味噌が多く出る和食を選ぶようにするとよいでしょう。
- 魚介類や大豆食品でタンパク質をとろう
- 緑黄色野菜やナッツ類からビタミンをとろう
- 牛肉や卵から亜鉛をとろう