公開日:2017/05/17
本当に効果あるの?炭酸水洗顔の方法と注意点
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肌によいとされる洗顔方法の一つに「炭酸水洗顔」があります。炭酸水洗顔で様々な効果を得られるとの声もあれば、効果は得られないという声もあります。本当のところ、炭酸水洗顔は効果があるのか、炭酸水洗顔の方法と注意点について解説していきます。
炭酸には様々な美容効果が期待できる
炭酸には血流を促進させる効果が期待できる
炭酸水は、水に炭酸ガスを溶け込ませて作ります。炭酸は水に溶けると分子構造が小さくなるため、炭酸水にすることで炭酸が肌に浸透しやすくなるといわれています。肌に浸透した炭酸が毛細血管にまで届くと、血液中の二酸化炭素濃度が上昇します。
この状態では、血液中の酸素を身体に取り込もうとして毛細血管が拡張します。その結果、血流が促進されて、全身に十分な酸素や栄養が供給されるようになります。そうすると、肌の潤いをキープする機能の向上も期待できます。肌の潤いは、セラミドと天然保湿因子、皮脂によって保たれており、これらが減少すると、皮膚の水分量が減少して乾燥肌になります。
ターンオーバーの周期が整う
肌の新陳代謝のことをターンオーバーと呼びます。皮膚は、表皮と真皮で構成されています。表皮では、毎日細胞分裂が起きており、絶え間なく新しい細胞が作られています。その新しく作られた細胞に押し上げられる形で古い細胞が垢として自然に剥がれ落ちます。新しく作られた細胞が古くなって自然に剥がれ落ちるまでには、約2週間かかるといわれています。
一定の周期でターンオーバーが起こることで、肌の老廃物が排出されて、様々な肌トラブルの改善に繋がります。血流が促進されて全身に十分な酸素や栄養が供給されると、肌のターンオーバーの周期が整うといわれています。
肌の汚れを吸着して落とす効果が期待できる
炭酸は、皮脂や古い角質などを吸着しやすいため、洗顔に炭酸水を使用することで、肌の汚れをしっかりと落とすことができるといわれています。肌が汚れている状態で化粧水や美容液でスキンケアをしても、有効成分が肌へと十分に浸透しないため、肌の健康を保つことが難しくなります。
健やかな肌を保つためにも、肌の汚れをしっかりと落としましょう。また、顔に汚れが溜まりにくくするために、肌のターンオーバーを整えることも大切です。炭酸には、肌のターンオーバーを整える効果も期待できるので、炭酸水は健やかな肌を保つのに役立つアイテムだといえるでしょう。
炭酸水洗顔で健やかな肌を作る
炭酸水洗顔には無糖の炭酸水を使用する
炭酸水洗顔とは、予洗いやすすぎに炭酸水を使用した洗顔方法です。予洗いとは、洗顔料などを使用する前に顔を洗うことを指します。炭酸が配合された洗顔料などを使用した洗顔のことではないので注意しましょう。使用する炭酸水は、飲用の炭酸水や水に重曹とクエン酸を混ぜて作る炭酸水などです。ただし、糖分が含まれていない炭酸水を選んでください。
糖分が含まれている炭酸水で洗顔をしてしまうと、ベタベタとしてかえって不潔な状態になります。また、炭酸水ですすぐ際には、肌に残留物が残らないよう注意しましょう。肌に洗顔料の成分が残ると、肌に刺激を与えてしまい、肌トラブルを招く恐れがあります。特に、合成界面活性剤を含む石鹸以外の洗顔料を使用している場合は、入念にすすぐことが大切です。
炭酸水は簡単に作ることができる
炭酸水は手軽にスーパーやドラッグストアなどで購入できますが、できるだけ費用を抑えたいのであれば手作りするとよいでしょう。作り方は、次のとおりです。
- 水道水500ml、重曹小さじ1、クエン酸小さじ1を用意します。
- 全ての材料を混ぜてください。
特別な工程が無く、材料は全てドラッグストアなどで入手できます。クエン酸や重曹は掃除にも使うことができるので、ある程度のサイズのものを購入しても無駄になりません。
重曹とクエン酸を混ぜ合わせると二酸化炭素が発生します。この二酸化炭素が炭酸水のシュワシュワ感を作ります。また、同時にクエン酸ナトリウムが作られるので、少しだけ塩気のある炭酸水になります。
炭酸水洗顔で顔の汚れを浮かせよう
炭酸水洗顔の目的は、顔の汚れを落とすことではなく、後から行う洗顔料を使った洗顔で汚れを落としやすくすることです。炭酸が汚れを吸着して浮き上がらせることで、洗顔料で汚れが落ちやすくなります。炭酸水洗顔は、次のように行いましょう。
- 清潔な容器に炭酸水を入れます。
- 炭酸水をすくい、顔の中心から外側にかけて手で覆うようにしながら洗っていきます。このとき、皮膚をこすってしまうと色素沈着などの肌トラブルに繋がる恐れがあるので注意しましょう。
- 汚れを浮かしたら、普段通りに洗顔料を使って洗顔していきます。
- 肌に洗浄成分が残らないように十分にすすぎます。
炭酸水洗顔は効果がないという声もある
炭酸水洗顔の効果がないといわれている理由
炭酸水洗顔では、炭酸による血行促進やターンオーバーを整える効果などが得られないとの声があります。炭酸を肌に浸透させるためには、数十秒から数分は肌に炭酸が接していなければならないといわれています。
では、炭酸水を数十秒から数分間、肌に接し続ければよいのかというとそうではありません。炭酸水を作る際には、クエン酸と重曹が混ざった段階で二酸化炭素が発生しますが、すぐに空気中へ飛散してしまいます。それでも発泡はしているので、シュワシュワ感は失われませんが、炭酸が持つ血行促進やターンオーバーを整える効果などは得られないといわれています。
炭酸水洗顔で選ぶべきは「溶解炭酸水」
炭酸水には、治療や疲労回復を目的として使われるものがあります。それが、特殊な技術を用いて水に炭酸を溶け込ませた「溶解炭酸水」です。また、天然の溶解炭酸水もあります。炭酸がしっかりと溶け込んでいるため、大きな気泡が出ないことが特徴です。気泡は、二酸化炭素が抜けていっている証拠であるため、気泡が出ないことは二酸化炭素が抜けにくいことを示します。
この溶解炭酸水に数十秒から数分間、顔をつけておくことである程度の効果が期待できます。しかし、これを実行することは現実的だとはいえません。そもそも、炭酸水洗顔に効果があるのかどうかということは、科学的に証明されてはいません。そのため、通常の炭酸水で予洗いやすすぎをしても効果を得られる可能性はあります。しかし、効果が無いという見解がある以上は、溶解炭酸水を選んだ方がよいでしょう。
リフレッシュ効果を得られる可能性がある
炭酸水洗顔による効果に関しては意見が分かれていますが、血行促進やターンオーバーを整える効果などを抜きにして、一つだけ得られる可能性が高い効果があります。それは、炭酸のシュワシュワ感によるリフレッシュ効果です。
しかし、ヒリヒリとした刺激を感じることもあり、その場合は炭酸水洗顔を控えた方がよいでしょう。また、肌が乾燥していたり肌トラブルが起きていたりする場合にも、炭酸水洗顔は控えることをおすすめします。
また、炭酸水洗顔をした後は、普段どおりに保湿ケアをしましょう。使用する化粧水や美容液は、肌の潤いを保つセラミドを含むものを選ぶことをおすすめします。適量を手にとり、手のひら全体を使って優しく塗っていきましょう。
炭酸水洗顔を正しく行おう
- 炭酸水洗顔は溶解炭酸水を使用するのがおすすめ
- 炭酸水洗顔で効果を得られるとは限らない
- 肌に刺激を感じたときは使用を控える
炭酸水洗顔は正しく行わなければ意味がありません。特に炭酸水で汚れを浮かした後の洗顔も重要になってきます。以上のポイントをしっかり押さえて、正しく行いましょう。