公開日:2017/06/26
肌荒れタイプ別、女子が習慣にすべき漢方薬一覧
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触れたくなるマシュマロ肌、皆さんはどうやって目指していますか?ニキビに乾燥、テカリ肌やアトピー肌など、漢方薬ならば内側からきれいになることができるのです。飲む美容健康法『漢方薬』で、体質改善を始めましょう!
今回紹介する漢方はすべて、ドラッグストアでも病院でも買う事ができます。しかし、保険が適用される病院と、そうでない病院があるので、確かめてから処方してもらいましょう。
ニキビ・テカリ肌用の漢方薬
荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)
処方:皮膚科
肌タイプ:テカリ肌、赤ニキビ、膿むニキビ、アトピー肌
テカリ肌のニキビさんにはファーストチョイスです。ほほやおでこに脂が浮いて、化粧が崩れてしまうとお悩みの方、脂取り紙が、脂のせいで顔にくっついてしまう方に使って頂きたい漢方薬です。飲み続けると皮脂が減ってくるのを感じられます。ニキビとしては、赤く腫れ、ときに先っぽが膿んでしまうタイプです。
味は、少し苦みと甘みがあり、なかなかクセがあります。本当はお湯で溶かして空腹時に飲んでほしいのですが、それではきっと続けられませんので、オブラートで包んで飲んでしまいましょう。ちなみに、鼻炎も改善します。
清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)
処方:皮膚科
肌タイプ:痒いニキビ、青春ニキビ
痒いニキビさんにはこちらです。比較的、中学生や高校生などの若い子が使用します。いわゆる青春ニキビタイプです。デコルテや背中にもニキビができて、何となくムズムズする!気が付くとポリポリ掻いている!なんていう方に使用して頂きたいです。
『ニキビ漢方』と言えばコレ!というくらいに、とても有名ですので、ドラッグストアでもよく見かけます。顆粒だけではなく、錠剤タイプも売っていますので飲みやすくて便利です。病院でももちろん処方してもらえますが、一番流通しているタイプがエキス顆粒です。オブラートで飲んだほうが継続しやすいでしょう。
加味逍遥散(かみしょうようさん)
処方:婦人科、内科
肌タイプ:生理前ニキビ、あごニキビ、赤いニキビ
生理が始まる1週間前から、徐々にニキビが大きくなり、生理になると静まってくれる、そんな方はこちらを。女性ホルモンのバランスも整えてくれますので、生理前のイライラや頭痛も自然となくなり、穏やかに過ごせます。
深い睡眠がとれるようになったり、肩凝りが楽になったりするのもこの漢方薬の特徴です。婦人科の中ではかなり有名な漢方薬ですので、ドラッグストアにもよく置いてあります。処方してもらう時の注意点は、皮膚科でなく婦人科の先生に相談することです。頑張り屋さんの肌荒れ女子は、ぜひお試しを。
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
処方:婦人科、内科
肌タイプ:白ニキビ、小さめニキビ、浮腫みやすい、色白
大きなニキビではなく、小さなニキビがポツリポツリとできる方はこちらを。米粒くらいの大きさで、あまり赤く、痛くならないニキビです。この漢方は赤ら顔さんや色黒さんには向かず、どちらかというと色白の方に向いています。なおかつ、冷え性でむくみやすい、そして生理痛もあれば完璧です。はやく試してみましょう。
セリ科の植物が原料になっていますので、独特の香りがあります。そこまで飲みにくい漢方薬ではありません。ドラッグストアにもありますが、処方してもらう時は婦人科がいいですね。
粉吹き乾燥肌用の漢方薬
四物湯(しもつとう)
処方:皮膚科
肌タイプ:粉吹き肌、つや無し肌
黒いタイツや黒いインナーに粉が付く、カサカサ肌さんはこちらを。漢方薬の世界では、よい血が足りないと、肌や髪が乾燥して潤いがなくなる!といわれています。生理の度に貧血でフラフラになってしまうような女子に使用してもらいたいものです。飲み続けると生理の量も増え、顔の色つやが良くなります。
湯に溶かすと真っ黒になるこの漢方は、甘めのお味なのですが、胃が弱い方は食後に飲みましょう。もたれてしまう場合があります。ややマイナーな漢方薬ですので、ドラッグストアで探し回るよりも、お医者さんに相談したほうが早いでしょう。
当帰飲子(とうきいんし)
処方:皮膚科
肌タイプ:粉吹き肌、痒み肌
秋から冬にかけて、ボディークリームがないと全身痒くて掻きむしってしまう方には、こちらです。よく痒み止めや、メディカルクリームを使用している方によい漢方薬です。
同じような痒み肌でも赤黒く色素沈着が目立つ人は、温清飲(うんせいいん)の方が合っていますのでご注意を。そこまで飲みにくい漢方薬ではなく、苦味もあまりありません。ただ、ややマイナー気味の漢方ですので皮膚科で相談する方が手に入りやすいです。
温経湯(うんけいとう)
肌タイプ:くちびるの皮がむける
処方:婦人科
特徴はとにかく『くちびる』です。唇の皮膚がかわいて、ペリペリとむけてしまう、気づくと口唇の皮を食べてしまっているような方に使用します。この漢方薬は女性ホルモンの乱れにもよい漢方薬ですので、生理不順が気になる方にもおすすめです。
冷えのぼせ、不正出血、生理前にお腹が引きつれる方にはもってこいの漢方薬。味は独特な酸っぱさと、甘みが混在して、飲みづらいかもしれません。オブラートで飲んだり、錠剤タイプで処方してもらう事がおすすめです。
ボリボリ痒み・アトピー肌用の漢方薬
十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)
処方:皮膚科
肌タイプ:マッチの先の様な赤いポツポツ、蕁麻疹体質、アトピー肌
湿疹は湿疹でも、赤いポツポツした、マッチ棒の先に似たふくらみがあればこの漢方薬を使用します。皮膚科の世界では1番か2番目くらいに有名な漢方薬ですので、漢方薬に詳しくない皮膚科のお医者さんでも耳にしたことはあるでしょう。
一時的な蕁麻疹にも使いますし、かぶれの様な赤みにも使用します。ニキビにも効果があります。お肌の体質改善に有名な漢方薬なのです。ただし、人によっては、飲み初めに痒み・赤みが悪化します。飲み続けてよい場合といけない場合がありますので、専門家に診てもらいながら飲むのがベターですね。
消風散(しょうふうさん)
処方:皮膚科
肌タイプ:全身痒い、引っ掻くと腫れる肌、アトピー肌
爪でお肌を引っ掻くと、赤く腫れあがってしまう、そんな方はこれを。こんな症状を漢方の世界で『表記症』とも呼びますが、この消風散(や葛根湯など)で改善する方がいます。
この漢方薬があっている人の痒みは、十味敗毒湯の様に赤みが目立つわけでもなく、一見するとなんでもないように見える肌が、猛烈に痒くなる、そして掻きだすと背中も痒くなったり、太腿も痒くなったり!と、身体のあちこちが痒くなるのです。
春先に特に使用頻度が増すお薬ですが、アトピー肌さんの体質改善として1年を通して使用されることもあります。ジュクジュクした透明な浸出液が出るアトピーさんにも最適です。
温清飲(うんせいいん)
処方:皮膚科
肌タイプ:乾燥肌、赤黒く色素沈着する肌、アトピー肌
首やひじの裏、ひざの裏が、まるでゾウの肌みたいに赤黒く、乾燥している方によい漢方薬です。この漢方薬が合っている方は、痒い場所が限定されていて、掻いては赤くなって、乾燥し、粉がふき、しまいには灰色のようなお肌になってしまう方です。
ジュクジュクした浸出液があるお肌には向きません。苦味と甘みが融合して、なかなか飲みづらいので、オブラートが必須です。胃がもたれる可能性がありますので、できたらオブラートを使用しましょう。
肌荒れタイプを見極めて自分に合った漢方薬を
- 上記の漢方薬はドラッグストアでも処方箋でも買える。
- 皮膚科でなく婦人科で処方される漢方もある。
- 皮膚タイプを見極める。
- 不安な方は漢方専門病院、薬局で選んでもらう。
保険の効く病院であれば月に6000円程度ですが、漢方専門薬局では、月に約2万円ということも珍しくありません。事前に病院、薬局を調べてから購入して下さいね。
- 二宮麗(にのみや れい)
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珍漢方薬、海外におけるハーブの常識、お手頃な自由診療、伝統的な秘薬などをお話します。みんなと違う方法で、知らないうちにヘルシーになりましょう。
漢方薬•生薬認定薬剤師、漢方スタイリストなどを取得。薬草の調合はもちろん、文化センターや女性向けフォーラムで講師も経験。現在は薬剤師兼ライター。