公開日:2017/06/15
シミ取りレーザー治療で解消できるシミの種類と注意点
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シミはメイクで隠すこともできますが、本当はすぐに消したい!それならば美容系クリニックのレーザー治療でシミを解決する方法があります。しかし、シミの種類によっても治療法は異なりますので、シミとレーザーの各種類と注意点を知っておきましょう。
シミのメカニズムとレーザー治療について
シミは体内でどのようにして作られるの?
私たちの肌は紫外線や刺激によってDNAが壊されないようにするために、メラニン色素を発生させて、肌を強い刺激から守っています。本来でしたら、メラニン色素は役目を果たしたあとは肌のターンオーバーとともに外に垢となって排出されます。しかし、肌の細胞に異常が発生するとメラニン色素を過剰に発生させたうえで、体内にメラニン色素が残ってしまいシミになります。1度できてしまったシミは美白クリームなどで、治そうと思っても時間がかかることが多いです。
そこで一気に気になるシミを撃退したい場合に役立つのが、レーザー治療によるシミ取りです。しかし、このレーザー治療はどのシミにも有効というわけではではなく、シミの種類によって治療にあったレーザーの種類も異なります。
そばかすと老人性色素班によるシミ
紫外線が原因となることが多いシミは、別名老人性色素班、日光性黒子とも呼ばれており、年齢を重ねると目立ちやすくなります。老人性色素班はもっとも多いシミのタイプとも考えられ、だいたい数ミリから大きいものだと1センチのサイズもあります。
また、遺伝性の場合もありますが、頬や鼻周りにできやすいそばかすも同じく紫外線が原因になっていることがあります。そばかすの場合では細かいシミが不規則な形で点々と散らばっていることが特徴的です。ただし、遺伝性のそばかすならば治療しなくても年齢の経過とともに消えることもあります。なお、そばかすと老人性色素班には、QスイッチYAGレーザー、Qスイッチルビ―レーザー、フォトRFを使ったレーザーでの治療がおすすめです。
肝班(かんぱん)と炎症性色素沈着
肝班は女性ホルモンのバランスによって頬骨付近や鼻の下、額にできやすいシミです。左右対称に色も形も均一なシミができるのが特徴的で30代~40代の女性に発症しやすいとされています。肝斑は一般的にはレーザー治療以外の薬を使った治療が多いとされています。しかし、中には低出力のQスイッチYAGレーザーでの治療を併用することもあります。
炎症性色素沈着は擦り傷や火傷などが治ったあとにも痕に残るシミのことで、時間が経過すれば、次第に薄くなっていくことも多いです。炎症性色素沈着に関しては深層部にもしっかりと作用するフォトRFやQスイッチルビーレーザーでの治療がおすすめです。
シミ取りレーザー治療の種類について
QスイッチYAGレーザーの治療とは
QスイッチYAGレーザーはそばかすや炎症性色素沈着、いぼなどによく使われている治療です。表皮と真皮に届く2種類の波長を出すレーザーを用いることで表面上だけではなく、深層部にあるシミにも対応可能となっています。出力を弱めて広い範囲に複数回照射することにより肝斑の治療のほか美白としてもよいとされています。
治療時間自体は数分から長くてもだいたい20分程度で終わります。薄いシミならば1回で終わりますが、深層部のシミには数回の治療が3~6か月に1回必要になるケースもあります。治療後はかさぶたや赤みが2週間~1か月半ほど残る場合があります。あまり肌をこする、ひっかく、紫外線に当たるなど刺激を与えないように気をつけましょう。
Qスイッチルビ―レーザーの治療とは
90年代に登場したQスイッチルビーレーザーは皮膚の深層部にまで集中的に照射できるので、濃いアザやシミの治療に使われています。血管や正常な皮膚など治療したい部位周辺へのダメージが少ないのが特徴です。シミやそばかすのほか、刺青の除去にも有効とされています。
施術回数はシミの大きさや濃さによって異なりますが、薄い小さなシミなら5~6回くらいの施術で終わることが多いです。治療の際には、肌にゴムをはじいたような小さな痛みが発生することがあります。照射した直後は皮膚が白くなってから赤く腫れます。おそらく専用の軟膏などを処方されますので、専門医の指示に従いガーゼなどで保護します。赤い腫れは翌日には引きますが、そのときできた、かさぶたをはがさないようにします。だいたい7~10日ほどで、かさぶたははがれ落ちていくことがほとんどです。
フォトRFで行うレーザー治療とは
フォトRFはIPLと呼ばれる特殊な光を照射して治療する方法です。IPLはメラニンにのみ反応して光によって熱を発生させます。熱は危険なイメージもありますが、冷却システムもあるので、正常な組織にはダメージを与えず安全に治療が行えます。さらにRFと呼ばれる高周波エネルギーも発生させて治療をします。従来では同じような治療を行うと、肌の表面組織である表皮に強いダメージを与え、やけどを発生させるケースもありました。
しかし、RFによるレーザーが加わったことで、表皮に影響を与えることなく皮膚内部の真皮までレーザー照射することが可能となりました。これにより今ではフォトRFはシミやそばかすのほか、毛穴の改善にも役立つ治療とされています。施術は2~3週間を空けて数回行っていくことになるので、施術期間はほかのレーザーに比べて長くなることが多いです。
レーザー治療当日~治るまでの経過と注意点
施術日~治療までの経過について
Qスイッチルビ―レーザーを例にあげると、施術前に麻酔をかけられることがあります。これは施術中に少々の痛みをともなうことがあるため一般的には希望に応じて行われることが多いです。それから、シミの部分1ヶ所につき、だいたい30秒ほどを数回にわけて、手術室で施術が開始されます。
施術後は肌が白くなってから赤黒いかさぶたができてくるので、処方される軟膏と絆創膏、ガーゼなどで保護します。おおむね1週間ほどでカサブタがはがれて元の肌の色に戻ります。人によっては1ヶ月後に再びシミが現れることがありますが、一時的な色素沈着にすぎずほとんどは半年以内で消えていきます。しかし、異変や不安を感じた場合は早めに治療を行った病院に相談するようにしましょう。
施術後の生活について気をつけること
レーザーを照射したあとの皮膚はとくにデリケートな状態となっているので、紫外線対策をしっかりしましょう。日焼け止めクリームや帽子、UVカット仕様の日傘や羽織物などを上手に組み合わせて肌をガードするようにします。シミのもととなるメラニンは刺激によっても増えますので、日ごろのスキンケアにも気をつけます。できればメイクはかさぶたがはがれてから行うようにして、洗顔をするときなどはあまりゴシゴシと力を入れすぎずに優しく洗いましょう。
食事ではビタミンAは活性酸素を減らし、ビタミンCはメラニンの定着を妨げ、ビタミンEにはターンオーバーを助ける働きがあります。それらの成分が入った食材も積極的に摂取することで、レーザー治療をしたあともシミを予防する習慣をつけましょう。
シミ取りレーザー治療のリスクについて
レーザーは健康保険が適用となっていないケースがほとんどですので、施術前に確認しましょう。目安としてはだいたい1回につき1万円~2万円ほどですが、シミの大きさやレーザーの種類、医療機関によって相場は異なります。
シミ取りレーザーは人によっては副作用として、炎症後色素沈着が起こることがあります。とくに、肝斑のシミに対しては強い出力のレーザー治療は逆に濃くなることもありますので避けた方がよいともいえます。なお、皮膚病がある方や妊娠中の方は施術にはリスクがともないますので、皮膚病が治ったあとや出産後に相談してみましょう。そして、クリニック選びの際には、値段よりもちゃんと相談にのってくれてアフターケアも行ってくれる、信頼できるところを選ぶようにしましょう。
治療はリスクも理解したうえで慎重に
シミ取りレーザー治療を行う際には下記のことがポイントとなります。
- シミの種類によって治療に合ったレーザーも異なる
- 施術後は肌の状態がとくにデリケートなので刺激に注意
- 健康保険がきかない場合が多くまた、副作用が発生するリスクもある
信頼できるクリニックかどうかを判断するためにも施術をすぐには決めずに、まずはシミの相談からはじめてみましょう。