公開日:2017/05/17
疲れにくい、痛くなりにくい!ヒールのある靴、選び方4つのポイント
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女性にとってヒールが高い靴は、ファッション要素として重要なもの。でも「快適に過ごせる靴と出会うのは難しい…」と感じている方は、少なくないでしょう。今回は、疲れにくく痛くなりにくい理想的な靴の選び方と、そのチェックポイントを4つお伝えします。
「痛い」「疲れる」靴はどこに問題がある?
問題のある靴を履くと、起こりうること
自分の足に合わないヒールの靴を履いていると、靴の内部で足に当たってしまうところにマメやタコができてしまうことがあります。さらに、気づかないうちに足の裏のどこかに負担がかかって、角質層の一部が厚くなったり、硬くなったりといった足裏トラブルに見舞われることがあります。
また、合わない靴をそのまま履き続けるのは、無理な歩き方につながります。その結果、足全体に負担がかかり、ふくらはぎがむくんだり、股関節や膝、足首などの関節が痛んだりすることも珍しくありません。
足のトラブル防ぐためにも、足に合わない靴にはどのような問題があるのかを知ることから始めてみましょう。
前滑りしやすい、大きすぎるサイズ
靴を選ぶ時には、サイズが自分の足にぴったり合っているかということが大切です。「痛くないように大きめのサイズを選んでいる」という人は要注意。大きめのサイズの靴は、靴の中で足が前に滑ってしまい、つま先に負担をかけてしまいます。
足が靴の中で滑って動くということは、当たる部分の肌がこすれますから、マメができやすい状態になっている恐れがあります。靴に足を入れて、かかとの部分に指先が入るほどの隙間があれば、サイズが合っていない、大きすぎるということなので注意しましょう。
また、ヒールが高い靴ほど、つま先に向かって傾斜ができます。その分、つま先に負担がかかりやすくなるということも、頭の片隅に置いておきましょう。
左右に揺れてしまう、柔らかすぎる靴
「柔らかい靴」と聞くと、足に優しそうという印象を受けるかもしれません。しかし、ヒールのある靴は、柔らかすぎると中の足が左右に揺れやすくなってしまいます。左右に揺れるということは不安定なので、足首がカクッと曲がってしまう恐れがあります。すると、足首を痛めたり、転んでしまったり、ということにつながるわけです。
でもだからといって、左右に揺れないようにと、無意識に足を踏ん張って力を入れると、今度は必要以上に足に負担がかかります。その結果、とても足が疲れたり、膝が痛んだりします。ふくらはぎなどに不自然な筋肉がつくこともあるでしょう。
ヒールのある靴の選び方・チェックポイント
チェックポイント1:サイドの硬さ
しっかりしたパンプスには、足の側面に当たる部分に硬い芯が入っています。このサイドの部分が硬ければ、固定されて左右の揺れが少なくなります。左右の揺れが少なくなることは、楽に歩くための重要な要素です。
靴のサイドに入れる硬い部品は「カウンター」と呼ばれています。見た目にはわかりにくいので、安価な靴だと柔らかい芯であることも多いようです。しっかり触ってチェックしましょう。左右から、サイドの靴底寄りのところを手でグッと挟んで、硬いかどうかを確認してみてください。
また、かかとを潰すような履き方すると、靴のカウンターが傷みます。玄関先などで靴を履くときも、かかとを潰さないように気をつけましょう。
チェックポイント2:ねじれやすくないこと
靴の中央から、かかとまでの部分は、ある程度の強度が必要です。ここが柔らかいと、靴がねじれて、結局、左右に揺れてしまうことになります。チェックポイント1で確認したサイド部分(カウンター)が硬くても、靴全体がねじれてしまっては、足が固定されません。
靴の中には、背骨のような芯が通っていて、この芯は「シャンク」と呼ばれています。でも、このシャンクが硬ければ硬いほど、ねじれないからいいのかというと、そうではありません。靴の形によって違うので、つま先に影響しないところまでがかっちりとしていて、ねじれにくいかをチェックしましょう。
ただし、力任せに靴をねじると商品が傷みますので、ほどほどの力で確認することが大切です。
チェックポイント3:つま先の柔らかさ
靴の側面とかかと側は硬く、足が左右に揺れないようにしっかり固定できることが望ましいです。ですが、一方でつま先の側(靴の長さ1/3くらいまで)は足の指を柔軟に動かせるように、靴もある程度柔らかな必要があります。
前方へ歩くとき、人は足の指を使って地面を押すようにして、前へ踏み出します。かかと側からつま先へ体重をグッと滑らかに移動することによって自然に歩くことができるのです。そのため、靴のつま先は地面を蹴るように指が曲げられることが重要になります。全体がガッチリ硬く足を固定してしまう靴では、自然に歩けません。
チェックポイント4:ストラップとヒール部分
この項目はデザインに関わるので、好みに合わないということもあるかもしれません。ですので、「より疲れにくい靴を探す」という際の参考にしてください。
まずはストラップです。ヒールの靴は、ストラップ付きであるものが好ましいでしょう。靴が足の動きにフィットするためには、足首近くにストラップがあることが、とても助けになります。
ヒール部分は、幅が太い方が左右に揺れにくくなるので、なるべく幅が太いものを選ぶといいでしょう。ただし、ヒールが大きくなって、その分、極端に重さが増すと、やはり足に負担がかかります。不自然な重さになっていないか、手で持ち上げてチェックしましょう。
また、高すぎるヒールは負担が大きいので、楽に履きたい場合は6cmくらいまでの高さが理想です。
フィッティングの仕方と補正の方法
試し履きでサイズのチェックをする
ヒールのある靴で、履きやすいことの条件は、左右に揺れにくく、しっかり地面を蹴ることができる柔軟性のある靴でした。しかし、いくらいい靴でも、形や大きさが自分の足に合わなければ意味がありません。ですから、必ず購入前に試し履き(フィッティング)をしましょう。
足を入れて、靴とかかとの間に隙間ができているときは、ワンサイズ小さめのものを試してみましょう。デザインによっては、普段の自分の靴サイズより、大きかったり小さかったりするサイズの方が、ぴったりな場合もあります。
また、靴によって「E」「EE」「EEE」など、幅を表示しているものもあるので、参考にしましょう。幅は靴のフィット感にかなり影響を与えますので、実際に履いてみて自分に合うかどうかを確認することが大切です。履くだけではなく、前にすべったり左右に揺れたりしないことを、実際に立って歩き、確認しましょう。
インソールなどで補正して快適に
つま先だけ少しゆるい、どうしてもかかとの部分があたってしまう…。「あと一歩でフィットするのに!」という靴の場合は、サポートグッズを利用するのもいいでしょう。最近はいろんなサポートグッズが販売されていて、素材も低反発クッションのようなものやジェルなど色々あります。
また「ストレッチャー」という靴を広げる器具もあります。靴の中に入れて、時間をかけて少しずつ靴を広げて伸ばす道具です。ただし、あまり無理をすると形が崩れたり、サイドを硬く保っている「カウンター」が柔らかくなったりしてしまうので、注意しましょう。
靴選びのプロフェッショナルに相談してみる
靴選びのプロを「シューフィッター」といいいます。靴と足のマッチングを学んでいる人です。なかなか自分に合う靴が見つからない、という人は、一度シューフィッターのいる売り場に行ってみてはどうでしょうか。
幅が広くかかとが小さい人、甲が高い人…足の形は千差万別、いろいろな特徴があるものです。シューフィッターは、数多くの人の足を見てきたプロフェッショナル。いろいろな形の足に靴をフィットさせてきた経験があります。
「自分の足はこういう特徴がある」と思っていても、思い込みの場合もあります。靴が合う・合わないは、ほんのわずかな違いから来ることもあるので、専門家の意見を仰ぐのも1つの手です。シューフィッターがどの店舗にいるのか、デパートや靴のブランドに問い合わせてみるとよいですよ。
手に持って確認、履いて歩いて確認
靴は、デザインよりも履き心地が大切です。自分の足に合っているかを確認してから買いましょう。
- 靴を手に持ってみて、サイドとかかとの硬さ、つま先の柔らかさをチェック!
- 歩いてみて、左右に揺れないこと、前後に滑らないことをチェック!
- 微調整はサポートグッズで。それでも合わない場合はシューフィッターに相談を。