公開日:2017/12/14 

ツムラ62番防風通聖散を徹底解剖!その効果や副作用とは

ネットでお腹の脂肪が減ると話題のツムラ62番「防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)」。防風通聖散には多くの種類がありますが、62番はツムラが医療用として製造販売している漢方薬です。今回は、ツムラの防風通聖散について、その効果や副作用を詳説します。

ツムラ62番防風通聖散とは

ツムラ62番防風通聖散は医療用の漢方薬

ツムラ62番防風通聖散は肥満症に効く医療用の漢方薬で、一般販売はされていない顆粒状の薬です。顆粒状の薬は錠剤に比べてすぐに溶けるため即効性があると言われています。ツムラは医療用と一般販売用第2類医薬品の両方で、顆粒状の防風通聖散を販売しています。

  • 医療用62番
  • ツムラ漢方防風通聖散エキス顆粒(1062)

医療用と一般販売用との違いは何かというと、配合されている成分の量です。医療用は国で定められた規格基準いっぱいまで有効成分が入っていて高濃度。

一般販売用はその半分程度の成分量です。医療用は高濃度のため得られる効果も大きいのですが、その分副作用も強く出る可能性があり、医者の診察と処方が必要となっています。

ツムラ62番防風通聖散の入手方法

一般販売用の防風通聖散は薬局やドラッグストアでも販売していますし、ネット通販でも簡単に入手できます。ただ、医療用の62番の方は値段が安く高濃度なので、医療用が手に入らないだろうかと考える人がいます。

では、ツムラの62番の防風通聖散を入手するにはどうすればいいでしょうか。それは、漢方薬の取り扱いがある医院で防風通聖散を処方する必要があると診断され、処方せんを書いてもらう必要があります。防風通聖散は肥満症や高血圧、便秘に効果がありますから、これらの症状がなくては処方してもらえません。

肥満症は、BMIが25以上の肥満状態で、かつ肥満に起因、関連する健康障害(高血圧や脂質異常症など)か、健康被害がなくても腹部の内臓脂肪面積が一定以上あるかどうかで判断されます。普通の体型の人が「ツムラの62番を処方してください」と言っても基本的には処方してもらえないと考えてください。

ツムラ62番防風通聖散を処方してもらえなかったら

ツムラ62番の防風通聖散を処方してもらえるかどうかは、医師が防風通聖散を処方するべきと判断するかどうかによります。まずは食事療法から始めましょう、という判断になれば当然処方してもらえません。

この場合は、市販で購入できる防風通聖散を手に入れるしかありません。ツムラの62番防風通聖散と同じ満量処方の一般用防風通聖散としては、「生漢煎(しょうかんせん)防風通聖散」があります。

※ツムラ62番は市販していません。
市販で購入できる防風通聖散を探している方はこちら。

Point!

漢方薬の考え方には「証」という考え方があり、体質に合った薬選びが重要です。例えば、防風通聖散の場合なら「体力があり便秘がちで、お腹に皮下脂肪がたまっている」という人向けと書かれています。

虚弱体質や胃腸が弱くて下痢気味の人には向いていないのです。その点を考えても、やはり防風通聖散は、医師と相談しながら処方をしてもらうことをおすすめします。

ツムラ62番防風通聖散の効果

高血圧に伴う諸症状

防風通聖散に含まれる主な生薬は、ボウフウ、ショウキョウ、ハッカビャクジュツなど合計で18種類です。これらの生薬成分が肥満などに有用な効果をもたらしてくれます。

ツムラの62番防風通聖散の効果のひとつは、高血圧のに伴う諸症状(どうき、肩こり、のぼせ)の改善です。肥満が原因で高血圧になった人が、肥満が解消することで高血圧の状態も落ち着き、症状が改善するということなのでしょう。なので、まずは肥満症の改善が重要です。

肥満症

防風通聖散で一番期待されている効果は、肥満症の改善なのではないでしょうか。防風通聖散に含まれる生薬は、人間の体内にある白色脂肪細胞(代謝低下させて脂肪を貯蓄する細胞)と褐色脂肪細胞(代謝を良くし脂肪を燃焼させる細胞)の両方に効果を発揮します。

白色脂肪細胞には代謝を良くするように働きかけ、褐色脂肪細胞に対しては、もっと脂肪を燃焼させるように働きかけるのです。

生薬によって白色脂肪細胞は溜め込んでいた脂肪をどんどん分解し、褐色脂肪細胞は脂肪をどんどん燃焼させることで、お腹の下に溜まっていた脂肪が減っていきます。こうして、見た目にもウエストが細くなる、という結果につながるのです。

むくみと便秘の解消

余分な水分を尿として排出できると、むくみの解消につながります。防風通聖散には、余分な水分を尿として排出する成分も含まれているため、むくみの解消を促します。また、防風通聖散は発汗を促す作用もあるため、汗でも余分な水分が体内から排出されます。

防風通聖散に含まれる生薬には、体内にある不要な老廃物を大便として排出するデトックス効果も発揮します。これまで頑固な便秘に苦しんでいた人にとっては願ってもない効果ではないでしょうか。

ツムラ62番防風通聖散の副作用

特に気をつけるべき副作用

次に副作用について見ていきましょう。ツムラ62番の防風通聖散の製品説明書に書かれている副作用のうち、特に気をつけるべき副作用は以下の通りです。

  • 間質性肺炎:発熱や、せき、呼吸困難などの症状から疑われる副作用
  • 偽アルドステロン症:浮腫、体重増加などの症状から疑われる副作用
  • ミオパチー:脱力感、手足のけいれんやまひなどの症状から疑われる副作用
  • 肝機能障害、黄疸:血液検査で肝機能に関連する値の悪化から疑われる副作用

これらの症状が出たら、すぐに使用を止めて医師に相談してください。少しでもおかしいと思ったらすぐに行動しましょう。

その他の副作用

その他の副作用としては、以下が挙げられます。

  • 過敏症:かゆみや発疹
  • 自律神経系の副作用:寝付けない、汗のかきすぎ、脈が異常に多い、どうき、全身がだるい、異様に興奮するなど
  • 消化器の副作用:食欲不振、胃がむかむかする、気持ち悪くなる、吐く、腹痛、軟便、下痢など
  • 泌尿器の副作用:排尿障害など

効果の部分で「デトックス効果」と言いましたが、便秘気味でない人は、軟便や下痢気味になることは何度なく想像がつくのではないでしょうか。

また、かゆみや発疹もよくある副作用です。これらの副作用が出た場合もすぐに使用を中止して、医師に相談してください。

使用に気をつけるべき条件

ツムラ62番の防風通聖散の使用に注意しなければならない条件は以下の通りです。

  • 高齢者:体力が衰えているので1回の量を減らすなどして対応する
  • 妊婦、産婦、授乳婦等:妊婦や産婦は使用を避け、授乳中は慎重に処方する
  • 小児等:安全性が十分に検証されていないので避ける
  • その他の注意:治療上食塩制限が必要な人が続ける場合は、医師の観察が必要

妊婦や産婦、子供は使用を避けるべきです。授乳中の人や高齢者、食事制限が必要な人は、医師と相談しながら分量を加減するなどして慎重に対応しましょう。

ツムラの62番は医師の処方で

ツムラの62番、医療用の防風通聖散についてご紹介しました。62番は満量処方で高濃度ですが、入手には医師の処方が必要です。

62番と同じ満量処方で一般販売している薬には「生漢煎 防風通聖散」があります。62番の効果は、高血圧の諸症状や肥満症、便秘の解消。副作用はかゆみや発疹、下痢などです。

高濃度でその分効果もありそうなツムラの62番ですが、漢方薬を扱っている医療機関で診察を受けて、処方してもらえないか相談しましょう。


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