公開日:2017/06/15 

疲れ解消!スタミナ切れに最適のβーカロテンが豊富な食材

健康に気をつけている生活習慣を送っている方であればよく耳にするβ-カロテン。具体的な効果については知らないという人もたくさんいるのでは?ここでは疲れを解消してくれる、スタミナ切れに必須なβ-カロテンの効果や豊富に含む食材を紹介します。

β-カロテンの抗酸化作用がスタミナ切れを防いでくれる?

β-カロテンが体の酸化を防ぎスタミナ切れを助ける?

緑黄色野菜をメインに、野菜全般に含まれているβ-カロテンには、高い抗酸化作用があります。体内に活性酸素が蓄積されると体は酸化し、細胞がダメ-ジ受け、炎症をおこします。

このように、体が酸性化することでそのダメ-ジが影響し、疲れやすくなってしまいます。高い抗酸化作用のあるβ-カロテンをとると身体全体の酸化を防ぐことができるので、この抗酸化作用がスタミナ切れや疲労回復に効果があるというわけなんですね。

また、加齢に伴って生じる肌のシワやしみ、たるみなどの肌トラブルも活性酸素による細胞の損傷が原因となっていますから、β-カロテンの抗酸化作用で皮膚の新陳代謝を促し、ハリ感のある美肌へと導く効果も期待することが可能です。

がんの発症リスクを軽減させる効果もある

β-カロテンにはがんの発症リスクを軽減させる効果もあります。これは体内の活性酸素の働きから細胞の遺伝子が損傷してしまうことでがん細胞が発生するとされており、β-カロテンの優れた抗酸化作用によって活性酸素の働きを抑制し、細胞の損傷はもちろんがん細胞の発症リスクを軽減することができるためです。

その他にもβ-カロテンには粘膜の増強作用がありますから、歯茎の晴れや口内炎など粘膜トラブルの改善や予防効果も期待することができるんです。

また、β-カロテンの抗酸化作用には目のアイジング効果もあるため、薄暗い場所で極端に視力が低下し、見えづらい状態になってしまう夜盲症の予防はもちろん、改善効果も得ることが可能です。

白内障や加齢黄斑変性症の予防効果もある

中高年世代の視力低下の多くの要因となっている白内障や加齢黄斑変性症。これらのうち加齢黄斑変性症は、黄斑という眼の奥の光を感じとる場所に異常が生じてしまい、視覚の中央部が見えなくなる病気です。

欧米における高齢者の失明原因で1位になっている病気でもありますが、この疾患は抗酸化作用を豊富に含むβ-カロテンとビタミンAの粘膜増強作用によって、進行を遅らせたり、発症予防の効果を期待したりすることができます。

その他にもβ-カロテンをたくさん含んでいる緑黄色野菜に一緒に含まれているルテインには、黄斑変性症の予防に効果的であるという実験結果が発表されています。さらに年齢に伴う眼科系疾患にもβ-カロテンをたくさん含む緑黄色野菜が有効であると伝えられています。

β-カロテンを豊富に含む食材3つ

炒め物としても楽しめるにんじん

β-カロテンをもっとも多く含んでいると言っても過言ではないほど、豊富な量のβ-カロテンを配合しているのがにんじんです。皮をむいた生のにんじん可食部100gあたりで6,700マイクログラム、皮をむいたゆでたにんじんの可食部100gあたり7,200マイクログラムとされています。

炒め物としても美味しく摂取することができますから、油を使って調理するとβ-カロテンの吸収率がより上昇しますので、油を使った調理方法を取り入れるのがおすすめです。

にんじんは表面の赤みが濃くハリ感のあるもの、茎の部分に青みがないもの、皮にツヤ感があるものを選ぶとより美味しく食べることができますので、選ぶときの参考にするといいでしょう。

免疫力を向上させる効果もあるみかん

β-カロテンだけでなく、疲労回復の改善効果も期待できるビタミンCや、ビタミンPという免疫力を向上させる効果もあるみかん。みかんだけでなく、柑橘類もβ-カロテンをたくさん配合していますから、みかんが苦手という方は違う柑橘類で代用するのもおすすめです。

みかんには小さなものと大きなものがありますが、小さな方が甘みがぎっしりと詰まっていますので、小さなみかんを選ぶようにしましょう。また、色が薄いものよりも濃い方が美味しいですから、濃さにも重きをおくようにしてくださいね。

その他にも皮がフカフカと浮いているものは、美味しくない場合がほとんどですから、剥きやすそうなふわふわとした皮ではなく、固めの皮のみかんを選ぶようにしましょう。

炒め物やスープでも楽しめるかぼちゃ

かぼちゃにも豊富なβ-カロテンが含まれています。果肉よりもわたの部分の方がおよそ5倍ものβ-カロテンを含んでいますから、この部分は煮込んだり炒めたり、ス-プなどにしてしっかり摂取するようにしてくださいね。

β-カロテンを豊富に含んでいるのはもちろん、疲労回復の効果も期待できるビタミンC、免疫力を向上させる役割があるビタミンPも含まれているため、健康維持にもおすすめです。

かぼちゃを選ぶときはずっしりと重みのあるものにし、下手の周囲がひび割れているものを選ぶようにしてくださいね。もし、カットされたかぼちゃを選ぶときは種の状態を確認し、太く育った種であるか、中身のワタと一緒にぎっしりと詰まっているかをチェックするようにしましょう。

β-カロテンの効果をあげる摂り方や注意点

熱を加え、油を使用して調理する

加熱調理すると栄養価が失ってしまうのでは?と疑念を抱く方もいるかと思いますが、β-カロテンは水だけでなく熱にも強い栄養素です。

一般的な栄養素とは異なり、加熱調理した方が体内に吸収されやすくなる特徴がありますから、生での摂取ではなく、熱を加えて摂るように心がけましょう。煮るや茹でるなど、ご自身のお好みの調理方法で摂取してください。

にんじんであれば生の状態で摂取すると含有量のうち、8パ-セント前後しか吸収されませんが、煮るとおよそ30パ-セントものβ-カロテンを吸収することができるとされています。

また、β-カロテンは脂溶性の栄養素のため、油を活用した調理方法でより効率的に摂取することができます。にんじんの場合は油を使用すると、70パ-セントものβ-カロテンを吸収できるそうです。

ビタミンEと摂取して相乗効果を得る

β-カロテンはビタミンEと一緒に摂取すると吸収力を促進させることができ、酸化状態のβ-カロテンを元の状態に戻す作用があります。ビタミンEはβ-カロテンと同じく、優れた抗酸化力がありますから、一緒に摂取することで相乗効果を得ることができるというわけなんですね。

ビタミンEを豊富に含む食材としては、アンコウのきもやスジコ、イクラやアユなどがありますが、手っ取り早くβ-カロテンとビタミンを摂取するためには、韓国のりを選ぶのがいいでしょう。

また、β-カロテンの効果をより高めたい方は、サプリメントのような吸収されやすい状態で作られたアイテムをとり入れると、消化吸収の効率をアップさせることができるのでおすすめです。

過剰摂取すると皮膚が黄色くなる可能性あり

β-カロテン自身の過剰摂取による過剰症はありませんが、必要量異常のβ-カロテンを摂取すると皮膚が黄色くなったという症例があります。このような症状を柑皮症といい、カロテノイドを含んだ食材をたくさん摂取したことで、血液内のカロテノイド濃度が高くなることで発生します。

ただし、摂取をストップするとすぐ症状は治りますから、多量の摂取を長期的に継続しなければ症状自体に大きな問題はないのです。

その他にβ-カロテンの吸収には脂肪が必要不可欠ですから、無理な食事制限など極端なダイエットを行い、必要量以上の脂肪が落ちているとβ-カロテンの吸収を妨げる原因となりますので、ダイエットを行っている方は十分注意してくださいね。

さまざまな効果があるβ-カロテンを取り入れよう

この様に、β─カロテンにはスタミナ切れ以外にも、実にさまざまな効果があります。

  • がんの発症のリスクを減らすことができる
  • 白内障や加齢黄斑変性症の予防効果がある
  • アンチエンジング効果がある
  • 夜盲症の予防や改善効果が期待できる

β─カロテンはビタミンEと摂取して相乗効果を得るとより効果的ですので、普段の食事に気をつけて、効果的に摂取しましょう。

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