公開日:2017/05/26 

口臭の根本的な原因を予防・対処する簡単な方法3選!

口臭とは、口から吐き出される息の臭いをいいます。多くの場合は悪臭のことを指し、最近ではスメハラ(スメルハラスメント)とも呼ばれ社会問題ともなっています。ここでは口臭の原因に触れ、予防と対処法について3つずつ紹介したいと思います。

口臭が発生する原因とは?

口臭が発生するメカニズムとは?

一般的に、口臭は誰にでもある臭いです。唾液の分泌が減少し、その間に口の中に生息している細菌が増殖し、揮発性の硫黄化合物(以後VSCと記述)を発生させます。これが口臭発生のメカニズムです。起床時、緊張時、空腹時に口臭が強くなることがありますが、これは唾液の分泌が少ないため発生する現象で治療の必要性はありません。

このVSCは舌の上で最も多く作られます。口臭は、原因となるVSCを増やす要因によって、生理的口臭か病理的口臭に分けられます。生理的口臭は誰にでも起こり、一般に日常のケアで対処できるものです。一方、病理的口臭は多くの場合が背後に隠れた病原菌によるものなので専門機関で処置が必要となります。

生理的原因による生理的口臭とは?

生理的口臭は基本的に処置の要らない口臭をいいます。起床時、緊張時、空腹時に発生する口臭はここに入ります。他にも人はストレスを感じるときに唾液の分泌が減少することがあり、ストレスによる口臭も生理的口臭にあたります。

ニンニクやネギ、タバコといった嗜好品やコーヒーや紅茶といった飲食物の摂取によって一時的に発生する口臭も、生理的口臭に該当します。これらの口臭は時間の経過とともに消えてなくなっていくので、治療の必要がないというのは周知の事実です。また、ホルモンバランスの変化で成長期などに口臭が発生するケースがありますが、これらも一時的なものなので治療の必要はありません。

病理的原因による病理的口臭とは?

病理的口臭の多くは、虫歯菌や歯周病菌、人工歯やかぶせた歯のトラブルが原因となっているケースです。他にも蓄膿症や咽頭炎といった鼻やのどの病気や内臓疾患等の全身疾患に起因しているものもあります。

これらの原因は自然治癒はあまり期待できるものではないので、各種専門機関を受診し、発生原因となっている病理処置を行う必要があります。

歯垢や歯石、舌苔といった口腔内の汚れが原因になっているケースも多々あります。これらは汚れを除去することで口臭の対処が行えますが、除去に限界がある場合は専門機関を利用するのも方法です。

口臭を予防する簡単な方法は?

歯磨きと一緒に舌磨きをしよう

生理的口臭予防に効果があるのは、まずは歯磨きです。口臭が気になるときの歯磨きは、歯ブラシだけでなく歯間ブラシやクロスを使って歯と歯の間の歯垢の除去を行うことが有効です。

また、VSSCは舌の上にたまった食べ物のかすや細菌が分解されることで発生するので、舌の上を常に清潔にしておくことも口臭予防につながります。歯磨きのタイミングで舌磨きも行うとさらに効果的です。

ただし、歯ブラシは舌の表面を傷つけ出血させてしまいやすいです。微量の出血も口臭の原因となりますので折角の舌のケアが無駄になってしまいます。舌専用のブラシをつかって優しくケアするようにしましょう。

洗口剤で口を洗浄しよう

洗口剤とはマウスウォッシュとも呼ばれています。口腔内の洗浄と消毒を目的としていて愛用者が多い口腔ケアアイテムの1つです。歯磨きができないときに口腔ケアと口臭予防を目的として利用している人がいる他、歯磨き後に殺菌効果を目的として使っている人も多いです。

基本成分は水とアルコールなので、殺菌効果と清涼感が期待できます。特に、グルコン酸クロルヘキシジンが成分として配合されているものがおすすめです。グルコン酸クロルヘキシジンは殺菌持続時間が長いので、効果的に細菌の増殖を防ぐことが期待できます。口腔内を常に清潔に保ちたいという人は、手軽に使えるケア用品として取り入れてみてはいかがでしょうか。

専門機関に行って治療しよう

病理的口臭には口臭の原因となる何らかの病気が背景に潜んでいるおそれがあります。虫歯や歯周病といった口腔内の疾患ならば歯科クリニックへ、内臓や鼻、のどの疾患であったら、各種専門機関に足を運ぶようにしましょう。病理的口臭が考えられる場合、安易に洗口剤のような口腔ケア用品を使うことは決して賢明なことではありません。口臭が消えるのは一時的なことであって、時間の経過とともに新たな口臭が発生してきます。

病理的口臭の場合は病気の悪化とともに口臭が悪化することが多いので、早めに専門機関を受診し、的確な処置や治療を開始することが、口臭対策につながります。

すぐに口臭を消したいときの対処方法は?

烏龍茶(ウーロン茶)を飲む

身近なもので入手しやすいのはウーロン茶です。今すぐに口臭をなんとかしたいというときに、少しずつ飲める環境であれば口臭対策におすすめです。ウーロン茶の中に含まれているタンニンという成分には殺菌効果があります。また、すでに口腔内で発生してしまっている細菌への抑制の効果も期待できます。ウーロン茶であればコンビニでも自販機でもすぐに購入できるので、いざというときの対処方法として覚えておいてください。

脂っぽい食事と一緒に飲むとよいと言われるウーロン茶は、後口がすっきりとして、口の中がスーッとクリアになった気がしますよね。このすっきり感がとても大切。口臭の対処方法としての効果が期待できます。常にペットボトルで用意しておいてもいいでしょう。

タブレットやガムを食べる

以前からガムで口臭を抑制するという方法はありましたが、最近ではタブレットもおすすめです。タブレットもガムもコンビニや駅でもすぐに購入できるので、いざというときはおすすめです。

食事の後に1粒口にするだけでも、マスキングという臭いを匂いで隠す効果が期待できます。タブレットやガムにはたくさんのフレーバーがありますので、お好みのフレーバーを見つけてみてください。

口臭対処に人気のフレーバーはミントです。ミントの香りは口腔内の清潔感を印象づけますので、好感度アップも期待できます。またキシリトール入りのものを利用すれば、口臭の対処と同時に歯の健康も促進されます。

口内用ウエットシートでしっかりふきとる

歯磨きができないけれども、しっかり歯の汚れを拭き取りたいという場合には口内用のウエットシートがおすすめです。本来は赤ちゃんや寝たきりの高齢者の口腔ケア用に使われていますが、携帯用の口腔ケア用品として活用できます。手を拭いたりするときに使うウエットティッシュのイメージですが、口内専用のものは少し厚めのものになります。指に巻き付けてキュッキュッと口腔内をケアすればいいのです。

歯についた歯垢もしっかり拭き取れるので、歯垢がたまるのが心配な人にはおすすめです。携帯用もボトルタイプも販売がありますので、お好みで用意しておいてもよいでしょう。外出時、歯を磨く暇がないというときにおすすめです。

簡単な口臭予防法を実践してみよう

  • 口臭には生理的口臭と病理的口臭がある
  • 生理的口臭は治療の必要はないが、病理的口臭は病気が潜んでいることがあるので診療が必要
  • 生理的口臭は舌磨き、洗口剤で対処が可能
  • 突発な口臭対策にはウーロン茶、タブレット、ガム、口内用ウエットシートがおすすめ

生理的口臭は日頃からのケアで予防ができますが、病理的口臭は根本にある病気の治療が必要です。

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