公開日:2018/03/30
睡眠ダイエットで健康的に痩せよう!正しいやり方や効果をご紹介
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寝るだけのダイエットと聞くと、「ありえない」と感じる人は多いでしょう。
しかし、睡眠はダイエッターにとって重要な『食欲をコントロールする重要なポイント』となるのです。食欲が止まらない人、いつも口さみしい人は、自分の睡眠を見直してみませんか?
睡眠とダイエットの深い関係
睡眠とダイエットには深い関係があるというのはご存知でしょうか。
いろいろなダイエットを試しても効果を実感できない人は、現在の生活習慣がダイエット効果を台無しにしているのかもしれません。効果が出ないと嘆く前に、まずは普段の自分の『睡眠』について考えてみましょう。
睡眠不足の人が食べ過ぎてしまうワケ
「睡眠不足の人は太りやすい」と聞いたことはありませんか。なぜこのように言われるかというと、睡眠不足の人ほどホルモンバランスが崩れやすくなるためです。
そしてそのホルモンの中には、食べすぎに関係するホルモンも含まれています。まずは睡眠中に分泌される、次の2つのホルモンを見てください。
- レプチン
- グレリン
食欲を抑制するホルモン
食欲を増加するホルモン
ホルモンバランスが整っている人は、空腹になればグレリンが分泌され、ある程度満腹になればレプチンの分泌が増加します。ところが睡眠不足の人はグレリンの分泌量が増える一方、レプチンの分泌量は減少してしまいます。
つまり睡眠不足によってホルモンバランスが崩れた人は、食欲は増すのに満腹を感じにくくなるため、ついつい食べ過ぎて太ってしまうというわけです。
睡眠中もエネルギーは消費される?
睡眠中に消費されるカロリーは、30代で体重50kg程度の女性の場合、およそ300kcalといわれています。これは1時間のウォーキングと同程度ですから、馬鹿にできないカロリー量です。
こうした睡眠中のカロリー消費に大きく関係しているのが、体内で新陳代謝を活性化させる『成長ホルモン』です。成長ホルモンは脳からの指令で分泌され、脂肪をエネルギー源として筋肉や骨などの体内組織を修復・再生してくれます。
成長ホルモンの分泌量が増えるほど新陳代謝が活性化しするため、寝ている間に消費するカロリーも増えることになります。睡眠ダイエットでは、この成長ホルモンの働きをきちんと促すことが重要なのです。
睡眠ダイエットの効果とは
睡眠がダイエットになるといわれるのは、根拠のないことではありません。ここでは睡眠時間と太りやすさの関係や、効果的な睡眠を得ることによって得られるメリットを紹介します。
短時間睡眠と肥満リスクについての論文から
初めて『睡眠中の体全体にかかる代謝の研究』を行ったのが、花王株式会社ヘルスケア食品研究所と早稲田大学スポーツ科学未来研究所の共同研究グループです。
2017年に発表された論文では部屋型の代謝測定装置を用い、短時間睡眠の場合、エネルギー代謝がどのように変わるのかを調べています。
この結果、睡眠時間短縮によって夜間の活動時間が増えても、1日の消費エネルギーは有意に変化しないこと、空腹感が増加し食欲を抑えにくくなることがわかりました。
これは以前より知られていた『睡眠時間が短いほど肥満のリスクが高まる』という説がデータとして証明されたことになります。
減量のみならずリバウンド防止も期待できる
睡眠不足によって崩れたホルモンバランスは、2日間続けて10時間眠ると回復します。睡眠を十分にとり、ホルモンバランスが回復すれば、食欲が強まったり満腹感がなくなるような症状は治まります。
ダイエットでは食欲をコントロールすることが重要です。きちんと睡眠をとって暴飲暴食を防ぐことができれば、痩せた後もリバウンドしにくい体になるでしょう。
ストレスを和らげ、美しい肌に
睡眠不足になると分泌量が増えるのが『コルチゾール』というストレスホルモンです。これは目覚めを促し、日中の活動を支えてくれるホルモンですが、体の代謝を抑え、脂肪を蓄積するよう指示を出す働きもあります。
ダイエットには大敵といえるホルモンなので、しっかり睡眠をとって過剰分泌を防ぎましょう。
睡眠ダイエットの方法
自分でも睡眠ダイエットを試してみたくなった人は、正しい方法を知ってこそ効果を得られます。まずは睡眠ダイエットのポイントを見てみましょう。
睡眠時間と寝るタイミングを工夫する
睡眠ダイエットの効果を得るなら、睡眠時間は1日7時間が望ましいといわれています。これはアメリカ・コロンビア大学の調査結果によるものですが、睡眠時間が少ない人ほど肥満率が高い傾向にあることが分かっています。
また、ダイエットに重要な成長ホルモンは、入眠後30分~1時間で深い眠りに入った頃にピークを迎え、その後2時間程度は分泌が続きます。ですから成長ホルモンの分泌を促すなら細切れに眠るのではなく、最初の3時間程度はぐっすりと眠ることが重要です。
睡眠ダイエットをするなら、入眠後3時間程度は深く眠り、トータルで7時間以上眠ることができるよう、睡眠時間とタイミングを上手く調整してください。
睡眠の質を高める入浴方法とは
睡眠の質を高めて成長ホルモンの分泌を促すなら、入浴が効果的です。成長ホルモンの分泌を促すために気を付けたいポイントは次のとおりです。
- 約38~40℃のぬるめのお湯に最低でも10分間つかる
- 就寝の1時間前までに入浴を済ます
入眠しやすくするには、体内部の『深部体温』を下げることが重要ですが、それを助けるのが入浴です。
入浴によって体を温めると、体温を下げようとする力が働いて、深部体温は一気に下降します。体が自然と眠りモードに突入するので、このタイミングで就寝すると深い眠りにつくことができるでしょう。
また深部体温は60~90分程度かけてゆっくり下がっていき、入浴後2時間もすると下がりきります。睡眠効果を狙うなら、就寝1時間前には入浴をすませておくことをおすすめします。
夜中のスマホやパソコンにご用心
寝る前についついスマホやパソコンを見てしまう人は、『ブルーライト』に注意してください。ブルーライトは人の脳を活性化させる働きを持ち、眠気を誘うホルモン『メラトニン』の分泌を阻害します。
つまり眠る前にブルーライトを目にすると寝つきが悪くなり、睡眠の質は低下してしまうのです。最低でも眠る30分前はスマホやパソコンから離れ、睡眠に適した環境を作るように心がけましょう。
睡眠ダイエットをサポートする小ワザ
睡眠ダイエットでは、いかに質の高い睡眠をとるのかがポイントとなります。普段から寝つきが悪い、ぐっすり眠れないという人は睡眠をサポートしてくれる音楽やサプリを利用してみましょう。
音楽のリラックス効果を活用する
心地よい眠りに着けないという人は、音楽の持つリラックス効果を利用してみましょう。
音楽の中でも特にクラシックは聞いているうちに心拍数が安定してくるものが多く、リラックス効果があります。クラシックを聴くことで、脳からはストレスを抑制し精神を穏やかにする『α波』が発せられるのです。
1日忙しくしている人は、眠りに就く前のひと時にクラシックをかけると、スムーズに入眠できるかもしれません。特におすすめとされるクラシックをいくつか挙げます。
- モーツァルト全般
- パッヘルベルのカノン
- G線上のアリア
寝付けない人はサプリも検討してみよう
<どうしても寝付けないという人なら、睡眠サプリメントはいかがでしょうか。ただし、サプリメントを選ぶ際は以下のポイントに注意してください。
- 必ず成分を確認する
- 続けられる価格かどうか
- 飲み合わせ
睡眠に良いとされる成分には『セントジョーンズワート』や『グリシン』、『バレリアン』といったものがあります。サプリメントにはどんな成分が配合されているのか、配合量はどのくらいかということを購入前にきちんと確認しておきましょう。
また、サプリメントは続けないと意味がありません。ですから高価すぎて買うのをためらうようなものは避けた方が無難です。それから、常飲している薬がある人は飲み合わせも考慮してください。
ここで覚えておきたいのは、サプリメントはあくまでもサポート的な存在だということです。サプリメントに頼りきるのではなく、自分でも睡眠環境を整えたり体調管理を行ったりといった、睡眠の質向上のための努力をしましょう。
睡眠ダイエットで健康的な体を手に入れよう
睡眠不足が続いていたり、朝起きても寝た気がしないという人は、どんなダイエットに挑戦してもうまくいかないかもしれません。
まずは自分の睡眠を見直し、ホルモンバランスを整えることから始めてください。ホルモンバランスが正常に戻れば食欲も安定するうえ、暴食したい欲求も減るでしょう。
また、満ち足りた睡眠は肌の調子を整えたり頭をすっきりさせたりと良いことがたくさんあります。睡眠ダイエットで睡眠の質を高め、健康な心と体を手に入れましょう。
また、睡眠を十分にとれば成長ホルモンの分泌量が増え、代謝が良くなることは前述のとおりです。代謝が良くなればお肌の細胞が生まれかわる『ターンオーバー』も促進されるので、綺麗なお肌をキープしやすくなるでしょう。