公開日:2017/05/13
春夏こそ悩む…「ヨレにくい」ファンデーションの塗りかた4つ
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春夏は、汗のせいでファンデーションがドロドロに溶け、見た目にもヨレヨレになりやすい季節です。自分では気づかないうちに、ダマのようなファンデーションの塊ができていれば、「あの人、メイクへたくそ!」何て思われてしまう可能性も。
こればっかりは、暑い季節だから仕方ない・・・などと諦めてはいませんか?湿度や気温が高くなる季節でも、塗りかたに気をつければ「ヨレにくい」メイクが叶えられます。メイクにどれだけの手間をかけたのかが“仕上がり”や“メイクのモチ”に直結してくるのです。
この記事では、湿度や気温が高い春夏でもヨレにくい仕上がりを作る、メイクのコツを4つご紹介していきましょう。
下地はできるだけ薄く塗る
春夏の時期には、ファンデーションを使う前に、「UVケア」を兼ねて「日焼け止め乳液」を使用する女性も、少なくないのではないでしょうか?これから紫外線が強くなる季節ですので、1年間のうちでももっともケアに力が入りますよね。
しかし、「今の時期はUVケアが重要だから」と、日焼け止め乳液や化粧下地などを厚く塗ってしまえば、ファンデーションを塗った後には何層もの厚みが生まれてしまい、「表情筋の動き」とともに、それだけヨレやすくなってしまうのです。つまり、紫外線が気になる季節であっても、下地を厚塗りすればするほどに層ができてヨレやすい肌になってしまうという、いわば「真夏のジレンマ」状態です!
近年の日焼け止め乳液等は、非常に優秀なアイテムが多いため、厚塗りしなくともしっかりカバーしてくれるものも少なくありません。まんべんなく塗り残しがない程度の塗りかたを心がけると、塗りすぎて「層」を作ってしまわずに済みます。
化粧下地使用量の「適量」はメーカーによってちがう!
「化粧下地は、重ね塗りしないで!」と言われても、いったいどのくらいの量が「適量」と言われるボリュームなのか・・・悩んでしまうという方も多いのではないでしょうか。伸びが良い下地の場合、適量はなんと「パール粒大」ほどの量で済んでしまうものもあります。
実は、ほとんどの化粧下地のパッケージや説明書きに、「適量」の目安が書かれています。「化粧下地だから、このぐらいかな」と、思い込みで使ってしまうのはNG。メーカーやアイテムによって、推奨される「適量」は異なるので、必ずご使用前に量の目安を確認することをオススメします。
「10円玉大」が推奨されているのに、「500円玉大」で塗っていた!なんてことになれば、ヨレるだけでなく、コスメ自体のコスパも悪くなってしまい、もったいないですよね。
手のひらだけでなく指先を使う
朝の慌ただしい時間帯に、なるべく「時短」でメイクアップをしようと思ってしまうと、つい面積の広い「手のひら」を中心としてベースメイクをしたくなるものです。しかし「手のひら」は、指先に比べてファンデーションのムラ塗りへの微修正が行いにくく、中央がくぼんだ形状にもなりやすいので、お肌に均一に塗るためには、意外と困難なパーツ。そのため、「大きな面積を一度に塗れるので便利〜」と思っても、結果的に仕上がりが雑に見え、ヨレだけでなく崩れも生じやすくなるのです。
パフを使わずに、手でベースを仕上げるのであれば、「手のひら」ではなく「指の腹」がベスト。ファンデーションを容器から出す瞬間から、手のひらではなく指の腹に出すようにして、その後、複数の指を軽く擦り合わせてファンデを薄くしてから、肌の上に伸ばしましょう。これだけの手間だけで、お肌の「層」が格段に薄くなり、ヨレや崩れにつよい仕上がりとなります。
上級編:ファンデーション用パフの選びかた
このように、指先で塗っても十分美しく仕上がるものではありますが、ブラシやパフなど、「お道具を使って塗るのが好き」という人もいますよね。手指を汚したくない人ほど、お道具にこだわりたくなることも!
ところが、「ブラシ」や「パフ」も、選ぶアイテムによっては、塗りムラが生じやすいものもあれば、ヨレやすくなる層を作ってしまうものもあります。そこで、続いて「ヨレにくい肌づくり」に欠かせないファンデーション用パフやファンデーションブラシの選びかたを見ていきましょう。
防水加工がされていて吸収率が低いものを選ぶパフそのものの吸収率が高いと、ファンデーションを乗せたときにググッとスポンジに入り込んでしまうため、均一に塗りにくくなったりせっかくのファンデが吸い込まれてしまったりと、メイクにもお財布にもやさしくありません。パフを使う場合には、「肌触り」ばかりに意識が向きやすいのですが、撥水仕様や防水仕様をうたっているアイテムを選ぶほうが、塗りムラも防ぎやすく手も汚れにくくなります。ヨレない仕上がりを目指す女性は、ぜひ試してみてください。
サイズが大きすぎないものをパフのサイズが顔の大きさに対して大きすぎてしまうと、細かい部分が塗りにくくなるため、ムラが生じやすいメイク法になってしまいます。パフに関しては「大は小を兼ねる」ということはなく、ご自身の顔サイズに適したものを選ぶことが、美しく仕上げるためのコツになります。
顔のサイズに適したパフの見分けかたについて、目安としては次の点に気をつけてみてください。
- パフの細いほうの先で、顎のラインから唇までの部分が輪郭通りに塗れるのかをチェックします。
- このときに、パフを縦や横にして移動させながらも輪郭通りにキチンとパフだけで塗ることができれば合格。
- しかし、パフだけでは唇にファンデーションが付いてしまったり、または顎の部分がムラになったように仕上がっていたり・・・という場合には、そのパフはあなたの顔には大きすぎると思って良いでしょう。
- パフを使う目的は、美しくムラなくファンデーションを塗っていくことですので、顔の中でも面積が小さい顎〜唇の周りでお試ししてみて、これらのパーツを難なく塗ることができるようでしたら、お使いのスポンジはあなたの顔のサイズに適していると思って問題ありません。
せっかく細かい部分まで丁寧に塗れるスポンジがあるのでしたら、丁寧に細部までファンデーションを塗るよう、スポンジの動かしかたなども意識してみてくださいね!
ブラシの選びかた
このところブームになりつつある「ファンデーションブラシ」ですが、こちらもパフ同様に、ややコツが必要なアイテムです。ヨレにくい肌を作るためには、次のような点に気をつけて、ブラシを選んでみてください。
ファンデーションの吸収率が低いものを選ぶファンデーションブラシの多くは、細かく柔らかい毛が密集して作られています。そのため、使用している毛質や植えかたによって、毛と毛の間にファンデーションが詰まってしまい、肌に塗るとムラになりやすいものもあります。こればかりは試してみないとわからないので面倒ではあるのですが、ファンデーションブラシを買うときには、失敗を避けるためにもできるだけサンプルを実際に触ってから選びましょう。せっかく綺麗にファンデーションを塗るために買ったのに、ブラシばかりがファンデを吸収してしまうなんてことになれば、もったいないお話です。
毛質の硬さは「程よく」がベストファンデーションブラシの毛の硬さによって、肌の仕上がりも変わってきます。硬めの毛質を選べば、ツルンとした質感で塗れますし、柔らかめを選べばしっとりした質感でメイクを楽しめます。しかし、もっともヨレにくい肌を作ってくれる毛質は「硬すぎず柔らかすぎず」の中間に位置する毛質です。そのため、やはりこちらも購入前にサンプルを手に取り、毛の質感、柔らかさをしっかり手の甲、あるいは手のひらでチェックして、納得のできる一品を探してみてください。
ファンデーションの代わりにBBクリームやCCクリームを使う
ファンデーションを使い慣れている女性だと、「BBクリームやCCクリームは、カジュアルすぎる仕上がりになってしまいそう!」と、敬遠しがちではないでしょうか。しかしBBやCCクリームは、ファンデーションの下地として使われることもあるぐらい、肌への密着度が高いアイテムも多いのです。
「下地」といっても、それ一つでSPFなどのUVケアが十分できるというすぐれものも多く、活用しない手はありません。ファンデーションがうまく塗れない、どうしてもヨレが気になる、という方は、いっそBBクリームやCCクリームだけでお手入れしてもよいかもしれません。
ヨレない「BBクリーム」や「CCクリーム」の選びかた
とは言え、BBクリームやCCクリームならなんでも良いかというと、それはまた別のお話です。ヨレにくい仕上がりを目指していくのであれば、テクスチャは硬めよりも柔らかめを選びましょう。
硬めテクスチャの「BBクリーム」や「CC クリーム」は、塗った直後は美しく仕上がりやすいものの、テクスチャが硬い分だけ、表情の動きとともにヨレやすくなります。一方、柔らかいテクスチャのクリームは、塗った直後にはやや「ベタつき」を感じやすいものの、時間の経過とともに水分が飛び、さらには柔らかいフィット感のおかげで、表情を動かしても硬い質感のものにくらべると、崩れにくいのです。
「ヨレにくい」という目的を最重要視するなら、迷わずに柔らかいテクスチャを選ぶことをお勧めします。写真撮影や友人の結婚式など、短時間だけバッチリと肌を磨いていきたい場面では硬めのテクスチャを使うなど、使い分けてもいいでしょう。
仕上げにお粉をはたかない
ベースメイクの仕上げでは、ルースパウダーなどのお粉をはたいている人も多いですよね。しかし、お粉を載せることによって余計な皮脂を吸着し、サラサラ肌をキープしてくれる働きが強すぎてしまい、場合によっては、お粉のせいでファンデーションが、ヨレてしまうことも・・・。
「メイクの仕上げには、必ずお粉をはたかないとダメよね?」なんてハウツー本にあるルーティンにこだわってしまうと、かえってヨレを招くこともあるのです。お粉をはたくということは、それだけお肌の層を厚くしてしまうということ。
つまり、この上記でもお伝えしているように、肌を厚く塗る、要するに「塗るアイテムが多い」というメイク法は、ヨレるためのベースメイクをしているようなものになってしまうことがあるのです。
そのため、ファンデーション、「BBクリーム」や「CCクリーム」を使ったあとには、むしろお粉をはたくのはできるだけ避け、どうしても必要な場合には「Tゾーンのみ」など必要最小限にとどめるのがコツです。
ルースパウダー(お粉)がオススメなのは脂性肌の人のみ!
ルースパウダーの「要不要」については、「時間が経過したときに、お肌がヨレそうかどうか」によって、使用を考えていきましょう。まず、ご自身の肌質によって、そもそもルースパウダーを使ったほうがヨレにくいタイプなのかを見極めます。
ベースメイクの最後にお粉をはたくほうが、ヨレを防ぎやすい肌質はただひとつ、「脂性肌」のみです。世に言う「混合肌」や「乾燥肌」の女性に関しては、ファンデーションや「BBクリーム」、「CCクリーム」などの上から全体的にお粉をはたいてしまうと、かえってお肌の乾燥を促してしまうことも少なくないので、混合肌・乾燥肌の人でルースパウダーを使用している人は、一度、メイク方法を見直してみるとよいかもしれません。
下地メイクの段階から「ヨレない方法」を心がけて
以上、これからの季節に気をつけておきたいメイク法をご紹介しました。春夏は、秋冬に比べて湿度や気温が上がるので、ちょっと油断すると小鼻のまわりや頬、おでこのあたりがヨレヨレ・テカテカということ、みなさん経験されていますよね。
しかも、一度汗をかいてしまうと、ファンデーションと汗が混ざり合って、毛穴の汚れになってしまうこともありますから要注意です。ファンデーションがヨレているのはみっともない上、不潔な印象を持たれてしまうこともあります。
でも、面と向かって指摘してくれる人も少ないだけに、自分で「ヨレていないか」をチェックしてみるように意識しておく必要があります。ぜひ、下地メイクの段階から「ヨレない方法」を心がけてみてください!
- 山口 沙慧(やまぐち さえ)
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美容・ファッションライター。
海外在住経験から日本と海外の美容事情にも精通している。
姿勢改善、骨盤、ココロのケアを得意とするヨガインストラクターとしても活動。年間に試すコスメの数は300を超える。