公開日:2017/05/25 

空腹感はダイエットの効果の証!効果的に活用する方法

食事をセーブするダイエットを行なっていると、空腹を辛く感じることがあります。しかし、空腹が起こす様々なメリットがあることを知ると、空腹感を楽しむことができるでしょう。

空腹を感じるメカニズムと、ダイエットや美容への効果、注意点をまとめました。

ダイエット中の空腹感との効果的な付き合い方

ダイエット中は、普段よりも空腹を感じやすくなります。ですが、空腹を感じているときこそ、身体がエネルギーを消費し、ダイエット効果をもたらしている証なのです。

慣れないうちは辛く感じてしまう空腹は、どのように向き合えばよいのでしょうか?

空腹を感じるのはダイエットの第一歩

空腹を感じるということは、前回の食事のエネルギーを使い切っており、血糖値が下がっていることを意味します。

空腹を感じていないときに、次の食事を食べることは、エネルギーが残っているにも関わらず、上乗せしてエネルギーを摂取しているということです。余ったエネルギーは脂肪として蓄えられてしまうため、ダイエットの妨げとなります。

空腹感がある状態を日常にしよう

食事をするときは、「本当に今食べなければならないのか」と自分に問いかけてみましょう。

「いつも同じ時間に食事をしているから」「見た目が美味しそうだから」「一緒にみんなと食べているから」「気持ちを落ち着かせたいから」などの理由で、空腹ではないのに食事していませんか?

これは、食事の時間が習慣となっていたり、目や鼻で食べ物を美味しそうだと感じて食欲が出たりする『認知性食欲』と言われる、勘違いの食欲です。

胃の中が空になり、ちゃんと本当にお腹がすいた状態『代謝性食欲』を日常の当たり前にしましょう。

空腹感に慣れてくると、中途半端な空腹では食事をしたくなくなります。空腹感は最高の調味料であり、お腹がすいたときに食べるものは、余計に美味しいと感じられるでしょう。

空腹感がダイエットに効果的な理由

ダイエット中の空腹感は、慣れないうちは辛く感じてしまいますよね。ですが、その空腹感こそ、体内を掃除し、健康的できれいな身体づくりができている証拠でもあるのです。

なぜ空腹を感じるのか、空腹時には体内で何が起こっているのかを解説します。

空腹を感じるメカニズム

そもそも、空腹はどのように感じるのでしょうか?空腹や満腹は、胃の状態によって感じるものではありません。脳の『満腹中枢』が、血糖値の上昇や下降により、刺激されることで感じるものです。

食事をすると、食べ物が口や胃を通って消化され、ブドウ糖に分解されます。血中のブドウ糖が増えると、血糖値が上がった状態になります。血糖値が上がれば満腹だと感じ、下がれば空腹だと感じます。

空腹を感じるとき、胃が働いている

空腹状態のとき、お腹がぐーっとなることがありますよね。これは、胃の伸縮が活発化し、胃の中の空気が圧縮されているため起こる現象『空腹時収縮』です。

空腹時は自律神経の一種である『迷走神経』が活発になり、胃や腸に強い脈動『強収縮』を起こさせます。

このとき胃や腸は、残った食べかすを排出しようとしており、身体の中を掃除している状態と言えるのです。

空腹状態のときは、「今、自分の身体の中がきれいになっている」と捉えられると、空腹も楽しむことができます。

空腹状態は美容にも役立つ

空腹状態になると『アディポネクチン』と呼ばれる、善玉ホルモンが分泌され、血管をきれいにして、血液をサラサラにしてくれます。

さらに、『サーチュイン遺伝子』と呼ばれる、若返り効果をもたらす遺伝子が活発に働きます。ダメージを受けた細胞が修復され、老化や病気予防につながるのです。

また、細胞内のミトコンドリアの働きを活発にし、ターンオーバーが活性化します。肌のツヤが出て、シミ・しわの改善も期待できます。

サーチュイン遺伝子が活発に働くには、空腹状態を30~60分間保つことがポイントです。空腹を維持した後は、食事を摂っても大丈夫ですよ。

ダイエット効果の証の空腹感を解消する方法

ダイエット効果の証拠であり、美容につながっているとはいえ、やはり空腹を感じ続けるのは辛いものです。なるべく空腹感を軽減したり、紛らわせたりしたいですよね。

ここでは、空腹感を和らげるための方法を紹介します。

水を飲んでみる

のどが渇いた状態を、空腹と錯覚してしまうことがあります。水分補給することで、空腹が和らぐかもしれません。

ただし、お茶やコーヒーなどのカフェインが入ったものは、めまいや頭痛、吐き気を引き起こすこともあるので注意してください。

水やノンカフェインの飲み物を選ぶと良いでしょう。

歯を磨いて食事の終わりをイメージする

一般的に歯磨きをするタイミングは『食後』が多いでしょう。この習慣を利用し、歯磨きをすることで食欲を抑えられます。

歯磨きをしているということは、食事の終わりなのだと脳に認識させ、空腹感をおさめることができるのです。

睡眠をとる

睡眠不足の状態だと、食欲を増進し、カロリーの高いものを摂取したくなる『グレリン』というホルモンが増加し、逆に食欲をおさえる『レプチン』というホルモンが減少します。

睡眠を十分にとることは、食欲をコントロールすることにもつながるのです。

ダイエットに効果的な空腹感の誤解とは?

空腹状態はダイエットに効果的ですが、一緒に実践する行動によっては、逆効果になることもあります。

空腹状態で食事をすると太りやすい?

空腹状態のときに、いきなりパンやご飯、麺類などの炭水化物を摂ることは、ダイエットに良くありません。

ただでさえ空腹時は、通常よりも栄養の吸収率が高まります。その上、糖分に変換される炭水化物を摂ると、血糖値が急激に上昇し、脂肪を溜め込みやすくなるのです。

食べる順番は、まず野菜やキノコ、海藻類など、食物繊維がたっぷり含まれた食材からにしましょう。その後、肉や魚などの脂質・たんぱく質を摂り、炭水化物は最後に食べます。

空腹だからと勢いに任せて食べるのは禁物です。腹八分目程度にとどめておきましょう。

空腹のとき、運動しても大丈夫?

軽いジョギングやストレッチは、気分を切り替えるためにおすすめです。軽く汗をかくことは、空腹感を抑えることにもつながります。

ですが、筋肉を作ったり、脂肪を燃やしたりするための運動は、あまり効果が見込めません。空腹状態のときにエネルギーが必要になると、身体は筋肉の中からたんぱく質を分解し、エネルギーを得ようとします。

また、空腹時には、身体がエネルギーの消費を落とし、代謝を下げようとします。いわゆる省エネモードになっているのです。脂肪が燃えにくい状態のため、ダイエット効果は低いと言えるでしょう。

さらに長い時間空腹感が続いたとき、身体は低血糖状態となっています。貧血を起こすこともあるので、過度な運動は控えましょう。

空腹感を活用しダイエットを効果的に進めよう

空腹感は、食事をセーブするダイエットにはつきものです。空腹を感じることは、身体が発信する健全なシグナルであり、ダイエット効果はもちろんのこと、健康や美容にも良い現象なのです。

しかし、高いダイエット効果を期待するあまり、過剰に空腹を我慢すると、その後の食事の摂り過ぎを招くこともあります。また、空腹時の過度な運動は、体調を崩すこともあるのです。

空腹感をうまくコントロールすることで、健康的なダイエットを目指しましょう!

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