公開日:2017/05/26 

朝活で生活が充実!医師がすすめる朝の時間の過ごし方

「朝活」が注目されています。仕事に行くまでの朝の時間帯を趣味に使ったり、しっかり朝ご飯をとったり、逆に仕事を朝早くに終わらせてしまうなどの様々な使い方があります。医師がすすめる朝活、朝時間の過ごし方をご紹介します。

体のリズムに合わせた朝時間の過ごし方

体温リズムから見た朝時間の使い方

人の体には体内リズムがあります。そのリズムに逆らって生活をすると、疲れやすく効率があまり上がらないことになります。楽に生活するためには、体内リズムに合わせるか、体内リズムを自分の目指す形にもっていくことが肝心です。

人の体温やホルモンの分泌は刻々と変化しています。人は体温が高い時に覚醒レベルが高く、逆に体温が下がると覚醒レベルも下がってきます。目覚める時間に近づくと体温が徐々に上がりますし、メラトニンなどのホルモンも時間によって分泌量が違ってくるのです。この体内の状態にあった活動をすることが、活動の充実度に影響を与えることになります。

朝の体の状態・覚醒度と朝活の関係

睡眠中は体温が下がっていて、夜明けが近い時間になると、つまり体が目覚める時間に近づくと徐々に体温が上がってきます。

「脳を休める 睡眠と脳科学の新しい常識(ファーストプレス)」といった著書もある、精神科医の西多昌規先生も書かれているように、体温と作業効率には密接な関係があります。

体温の高いときに、勉強などの頭脳作業をしたほうがよい、ということです。起きたばかりの時間帯は、まだ脳が目覚めていないですし、身体も動く準備ができていないのです。

引用元:精神科医が教える「こころ」を活かす勉強術 ― 「うつ」にならないちょっとした工夫 ― 富士ゼロックス株式会社

つまり、頭脳作業を伴う朝活を効果的に行うためには、朝起きてからすぐよりも少し時間がたってからの方が有効だということです。

朝時間をあえて仕事以外に使う過ごし方

午前中の時間は、心身の感受性が1番高くなるゴールデンタイムだといわれる、精神科医の名越先生は、朝の起きぬけに体操をして体をほぐし、水浴びをして全身の細胞を起こすと言っています。それから、お散歩をしたり、本を読んだり、原稿を書くのではなく目を通したりといった「パイプ掃除」になる作業をされるという名越先生。

自分の頭や身体だけでは及びもつかないような、さまざまなアイデアや発想といった「新しいもの」を自分の中に取り込む態勢を整えるために、心身を整え「パイプの詰まり」を取り除いておく。

引用元:午前中は「ガッツリ仕事」を避けて過ごすべし | プレタポルテ | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

自分の感受性をあげるためには、パイプ掃除を定期的に行う必要があり、それを最も感受性の高い朝時間に行うという理屈に合った考え方です。

朝時間を有効活用している先生たちの経験談

朝日をたっぷり浴びて体調管理をする

日光を浴びることは朝の目覚め方や覚醒感に影響を及ぼします。テレビでもおなじみの友利新先生も、朝日を浴びて1日を始めておられます。

まだ外が暗い時間に目覚めることもありますが、まずはカーテンを開けて、思い切り朝日を浴びて身体に朝が来たことを知らせるのです。朝日を浴びることで体内時計がリセットされ、ホルモン分泌や自律神経の働きが整います。

引用元:医師 友利新さんの朝習慣 – 朝時間.jp

朝日が昇るくらいの時間に起きた後、朝食にはその日の体調に合わせて必要な栄養素をとることができる生ジュースを作って朝ご飯にされている友利先生。1日の始まりの時に調整することで、お肌の調子や体重のコントロールもしやすくなるとのこと。見習いたいポイントです。

朝の10分は夜の1時間に匹敵する!

整形外科医の山田恵子先生は、クリエイティブな作業は朝に行うようにしているとのことです。朝は豆をひいたコーヒーを飲みながら、雑誌や本、新聞を読むのが朝の日課になっているとか。そして、しっかり朝ご飯をとられるそうです。

朝ごはんは必ず食べるようにしています。最近は昼、夜と外食になることが多いので、朝ごはんで野菜を取るようにしています。余裕があれば前日に炊飯器のタイマーをかけてご飯を炊いて、野菜がたくさん取れるスープにハム、またはお味噌汁にお魚といったところでしょうか。

引用元:File35 山田恵子さん(医師) – 朝時間.jp

朝起きて情報をインプット、そしてしっかり朝食をとってエネルギーをインプット、朝取り入れたものが1日の活動力になることを考えると朝時間は本当に重要です。

目覚める覚醒のプロセスが朝の楽しみ

毎日朝を迎えるたびに、生まれ変わっているような感じがする、朝日が昇る瞬間に生きている実感がわくと話しているのは、窪田祥吾先生。

空がうっすら明るくなり始めて朝の香りがする頃に、意識が波を立てずに水面にすうーっと出てくるように目覚めます。すると、「目覚める」前に寝息や心音など自分の体内の音に気付く程に感覚が研ぎ澄まされ、まるで「目覚める」自分をもう一人の自分が見守っているかのような感覚を覚えます。

引用元:File59 窪田祥吾さん(医師) – 朝時間.jp

旅行中も普段の生活の中でも、朝起きるプロセスを楽しみとされている窪田先生。目覚めるプロセスを実感して楽しみにできたら、朝起きるのが楽しくなりそうですね。気持ちよく目覚めるための意識改革ともいえます。

仕事や食へのこだわりを朝活で実現する

仕事と家庭の両立への助けとなる朝活

外科医としてのキャリアを積みながら抗加齢学の専門医でもある大越香江先生は、仕事と家庭の両立をするために、朝活が重要であることを実体験されています。食事に関するプライオリティーが高く、料理をすることも好きだけれど、フルタイムで仕事をしながら毎日食事を作るのは不可能に近いとおっしゃる大越先生。

困っている時に、女性医師問題のインタビューでうかがった先生から、夜は子どもたちと一緒に寝てしまい、その分早起きして朝一番でその日の夕食の用意をしてしまうお話を聞き、試してみたんです。つまり、“朝活”ですよね。

引用元:仕事と食のこだわり、“朝活”で実現【家庭】|医療維新 – m3.comの医療コラム

仕事をしながら、家族のために毎日料理をするのはとても大変!したくても時間をとれないのがネックになりますが、朝活をすればその問題が解消できます。

早朝の朝活で自分の時間も確保できる

家族と暮らしていても、朝早く起きれば、家族が起きてくるまでの時間を自分だけの時間にあてられます。大越先生は、その時間をアンチエイジングの勉強に使っているのだとか。

食事も大切ですが、外見に気を配ることも大切ですし、効果的な運動の仕方や科学的に正しい皮膚のお手入れなど、実用的で非常に面白い学問でもあることから、抗加齢学会の専門医の資格まで取得してしまいました

引用元:仕事と食のこだわり、“朝活”で実現【家庭】|医療維新 – m3.comの医療コラム

アンチエイジングは、女性にとってとても重要な課題です。健康であり続けるために、老化に抗うために、きれいであり続けるために……といった勉強を朝時間にすると、その日だけでなく、生涯にわたって活用できて、充実した生活を送れるようになりそうです。

絶対に朝活!ではなく気楽に楽しむ時間にする

朝活を習慣にできると、様々なメリットがあります。ただ、朝寝坊をしてしまうこともあれば、仕事などでどうにもならないときもあります。

“朝活”をしても、できないことはたくさんあります。“朝活”はひとりの時間なので自分のメンテナンスに使う時間ですね。できなかった大切なことを「できなかった」と気にするのではなく、できる時にできる範囲でメンテナンスすればいいのです。

引用元:仕事と食のこだわり、“朝活”で実現【家庭】|医療維新 – m3.comの医療コラム

朝活の時間は自分なりのことを自分のためにする時間ととらえて、何かをしなければならない時間にしてしまわないのがポイントです。義務的な時間ではなく、気楽に楽しむ時間にするのがおすすめです。

朝活は自分なりに自分のために過ごす

  • 体内リズムに合った活動をすること。感受性が高まる時間でもあるので、インプットは効果的
  • 朝日をしっかり浴びることは体にも心にも有効
  • 朝食をしっかりとってエネルギーの充填をすることも大事
  • 朝活は自分のためのものなのでストレスの元にしないこと

朝活を取り入れておられるお医者さんたちの経験談を見ても、朝活を効果的に行うためのポイントがあります。

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