公開日:2017/05/24 

猛暑日でなくてもかかる可能性が……夏の熱中症対策とその効果

毎年、夏になると熱中症のニュースを耳にします。原因としては暑さ、水分不足といったものが思い浮かびますが、猛暑日でなくてもかかってしまう方も……。かかりにくい体を作ることや、回復を早めるためにも、効果的な熱中症対策を知っておきましょう。

夏に増える、熱中症とはどんな病気?

熱中症になるとこんな症状が見られます

熱中症というと、炎天下の中、長時間過ごして倒れるというイメージがありませんか?ところが熱中症は猛暑でなくても、室内でもかかる可能性があるのです。もちろん暑くなければ熱中症にはなりませんが、日光は間接的な原因であり、大量の汗を短時間にかくことの方が直接的な原因になります。

汗をたくさんかくことで体の中の水分と塩分が急激に失われると、人は体温調節をすることが難しくなります。それによってめまいがして倒れてしまったり、頭痛が起きたり、ひどくなると意識障害が起きるほどの症状が出ます。体温調節がしにくい乳幼児やお年寄りは、熱中症にかかる可能性が高くなるので、要注意です。

熱は外から?内から?熱中症の2つのタイプ

熱中症には2つの種類があります。1つは非労作性と呼ばれるタイプで、暑い陽ざしなどの外的要因によって、体内に熱が入ってくることでなる熱中症です。もう1つは労作性と呼ばれるタイプで、高温多湿な環境下で起こりやすいもの。そこで体を動かし大量の汗をかくことで、熱中症にかかるのです。

非労作性は体温調節が難しい乳幼児やお年寄りがかかりやすいとされています。また、心臓病や糖尿病といった病気を持っている人もかかりやすいので、心当たりのある人は、炎天下を歩かないなど気をつけたいものです。労作性は猛暑日でなくても、健康な人でもかかる可能性があるので、汗をかいたら適宜水分をとって熱中症を予防しましょう。

熱中症になる条件を知っておこう

熱中症は、室内でも充分発生しうる怖さがあります。以前ヨーロッパを猛暑が襲った時、エアコンを持たない老人が何人も亡くなりましたが、熱中症によるものだったそうです。

熱中症は、気温、湿度、風などの気象条件や環境による“身体の外から入ってくる熱”と、激しい運動や労働による“身体の中で作られる熱”が原因となってさまざまな不調を招きます。暑い日の屋外で起こるというイメージも強いですが、熱中症は屋内や、それほど暑いと感じない気温でも発生します。

引用元:http://www.skincare-univ.com/article/013587/

日差しを避けることも大切ですが、室内で過ごす時も暑くなり過ぎないようにしましょう。節電のためにエアコンをつけないで熱中症になった例もありますので、室温が上がり過ぎないようにチェックしたいものです。

知っておきたい、夏の熱中症対策

熱中症にかかりにくい体を作りましょう

暑さに対して耐性がある人は、熱中症になりにくいといわれています。特に、汗をかく運動を継続的にしている人は暑さに強い体を作ることができ、結果的に熱中症にかかりにくくなるのです。ただし、暑さに耐性をつけたいからと、真夏の炎天下に長時間激しい運動を行うことは避けましょう。

そうした条件下で部活を行い、学生が熱中症にかかったというニュースをよく耳にしますが、運動したことで熱中症にかかったのでは本末転倒。健康を害さずに楽しむことが肝心です。もし屋外での運動によって具合が悪くなった場合は水分を速やかに補給し、涼しい場所に寝かせて首筋を冷やしてあげましょう。めまいや吐き気があるようなら、医療機関に相談を。

熱中症対策は屋外だけではなく室内でも

室内でも大量の汗をかくことがあれば、熱中症が発生する可能性がありますが、そうならないためにも気をつけたいのが、喉の渇きをチェックして水分をとること。喉の渇きは体内の水分が少なくなったというサインですので、渇きを覚える前に水分を補給するのが理想です。特にお年寄りは渇きに気がつきにくい人もいますので、こまめに水分を補給するよううながしてあげましょう。

また、一度に大量の水分をとってもすべて吸収できず、尿として排出されてしまいますので、少しずつ飲むのが理想です。一度に飲む量は150~250mlが適当で、それを6~8回に分けて飲むことをおすすめします。

必要な水分量を把握して、こまめに摂取を

人は汗だけでなく、排尿などによっても1日約1.3Lもの水分を排出しています。また呼気にも水分が含まれ、皮膚から蒸散する分も含め約1L排出し、合計約2.3Lはとらないと水分不足に陥る可能性があるのです。

必要な水分量は年齢や性別、体格などによって変わります。一例ですが、体重1kg当たりの必要量を年齢別に比較すると新生児は150ml、幼児は100ml、成人50mlとなり60歳以上になると40mlに減少します。必要水分は成長や加齢とともに少なくなる傾向にあるのがわかります。

引用元:http://www.skincare-univ.com/article/014435/

水分の必要量は、体重によりだいたいの量を知ることができます。もし暑い中外出する用事があるのなら、50mlx体重(kg)x行動時間を目安に、補給しなければならない水分量を把握しておきましょう。

もしも熱中症になった人がいたら

涼しい場所へ移動させ体を冷やしましょう

暑い中汗を大量にかき、めまいや吐き気がある人がいたら、すぐに涼しい場所に運んで服をゆるめてあげましょう。エアコンが効いた涼しい部屋に運ぶのが理想ですが、屋外ならとりあえず日陰へ。患者を寝かせて、太い血管が通る首筋や鼠蹊部(そけいぶ)、腋の下などに濡らしたタオルや冷えたペットボトルをあてて、身体を冷やします。うちわなどで体をあおいでもOKです。

意識があれば食塩を少々入れた水か、あれば経口補水液というミネラル入りの水を与えましょう。こうした水分を自力で飲むことができない、または意識がないようなら、速やかに救急車を呼び病院へ運んでもらいましょう。救急車が到着するまで、体を冷やすことは続けます。

意識と反応のあるなしをまず確認

熱中症の疑いがある人がいたら、まずは意識がはっきりしているかを確認しましょう。話しかけても反応がない、自分が誰であるか、現在の状況を把握しているかを言えない、触ったり揺さぶっても意識が回復しないようなら、救急車をすぐに呼んだ方がよいでしょう。

意識があるのであれば涼しい場所で休ませてスポーツドリンクや経口補水液を与えればよいですが、自力で移動できるまでは見守る人が必要です。少しでも体調が悪化したら、医療機関に搬送しましょう。また、自分で水分をとれないようであれば中程度の熱中症といえるので、しばらく様子を見て変わらず自力で移動できないようであれば、速やかに医療機関に行くことが必要です。

経口補水液で水分と電解質を補給

脱水症状には、小腸で水分の吸収が早まるよう電解質を含んだ水を与えましょう。経口補水液という、食塩とブドウ糖を適切な割合で水に溶かしたものが手に入るので利用しても。カリウムなど汗に含まれ失われた成分も含むので、脱水症状には効果的です。

オーエスワンは、電解質と糖質の配合バランスを考慮した経口補水液です。軽度から中等度の脱水状態の方の水・電解質を補給・維持するのに適した病者用食品です。感染性腸炎、感冒による下痢・嘔吐・発熱を伴う脱水状態、高齢者の経口摂取不足による脱水状態、過度の発汗による脱水状態等に適しています。

引用元:http://www.os-1.jp/

経口補水液は自分で作ることもできます。作り方は、水1Lに対し食塩3gと砂糖40gを混ぜるだけなので、熱中症患者がいたらぜひ作ってあげてみてはいかがでしょうか。

熱中症対策のいろいろな効果を知ろう

  • 大量の汗をかいて体温調節ができなくなると熱中症になりがち
  • 水分は少量を何回にも分けて摂りましょう
  • 熱中症にかかったら涼しい場所に移動して水分を補給

夏になると、風物詩のように熱中症が発生します。熱中症になるのを避けるためには、水分を早めに補給すること。喉の渇きに気がつく前に、こまめに水分をとっておきましょう。

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